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Guitars On Broadway

洋楽とエレクトリックギターの旅路

VOX V847 HW クローン

2016-04-26 15:01:13 | PEDALS

完成したハンドワイヤードの基板を装着し組込完了です。スイッチはCarlingの6P、ワウポットはArteffectの200kΩ、スイッチクラフトのジャック、ビンテージWEの単線でワイヤリング。カスタマイズのお約束、トゥルーバイパスでワイヤリングはちょっとだけランドグラフ風。ケースは90年代に限定で出ていたオールクロームボディのV847SPを使用。配線材やポットが変更になったためプロトタイプとはまた質感が変わりました。密度の濃いミッドロー、高めのゲインと想定したチューンナップの通りになりました。クリーントーンでの太いワウをイメージしていましたがディストーションではにはミッドからハイにかけて派手に咽び泣きをします。あまり使いすぎるとクドくなりそうなので控え目が程よいところ。重量がかなりあるのが難点。

ワウの効能上、ローエンドを削ったほうがワウのカーブの変化を堪能できます。しかし、音が細くなる傾向があるのでローエンドを上げるとワウカーブが平たくなるような傾向と大変奥が深い。しかし、気になるのは弾いている側で聴いている方は意外と違いがわからない場合がほとんど。ということは弾き手が盛上がり口をワウワウさせれば完成なのがワウペダルともいえます。

最近はハイエンドワウペダルもかなり出ていますが、ハイエンドになればなるほど音は落ち着き音は普通というパターンが多いですね。ケースのデザインが絶対的なので中身のモディファイがカスタマイズの主流のようです。定番なのはポットギアの変更が改造の第一段階ですがインパクトの大きさではそれに勝るものはないですね。多彩なトーンを狙ってカーブや音質をプリセットするスイッチなどを搭載してあるのもありますが、やはり1台で一つのトーンが男らしいワウペダルと思いますが。

これはまた第2弾を作りたくなりますね。次はハイエンドワウファズフェイス。


Landgraff DOD クローン

2016-04-25 11:24:07 | PEDALS

ハイエンドドライブペダルの一つのジャンルを作り出したジョンランドグラフ氏が昨年お亡くなりになってオリジナルの生産は今のところ終了となっています。現存するオリジナルはプレミア対象になって高騰していくと思われますがユーザーとしてはクロン・ケンタウルスのようにならないでほしいと願うばかりです。

ケンタウルスがオリジナルケースや基板にマスクを施しオリジナルを誇張したスタイルでしたがランドグラフは回路図まで出回るほど中身をオープンにしたのが世界中の自作マニアに火をつけたかたちになりました。レイボーン人気で海外から逆輸入のブームになっていったチューブスクリーマーのトラッドな歪みを基本にし、クリップをシリコンダイオード、FET、ディスクリートと選べるなんて作り手が熱くなるデザイン。TS系といわれるジャンルはこのランドグラフの登場あたりからでしょう。同じものは無い独特のケースペイントとハンドワイヤードの高級感がエフェクター製作家、ギタリストの両方向から話題になりました。

その昔からクローンはたくさんありましたがオリジナルとはまた微妙に違うものから全く別な音のモノまであって、しまいにはそこそこのメーカーがクローンを出すという大変なことに。メーカーが手を出すと真っ先にコスト削減をするので音は別の方向に行ってしまうのがよくあるパターンでした。また、自作魂が爆発したのはオリジナルランドグラフの価格が普通のハイエンドドライブの3倍以上したことも理由の一つでしょう。なので自作すればパーツ代金で済むという安直な発想のペダルはだいたいトーンが別の方向にいってしまっているのがほとんど。

ブームから10年以上してパーツ選定や乗数だけではなくオリジナルのトーンをもとにワイヤリングのレイアウトまで研究したクローンがこのペダルです。ハモンドの無塗装のケースが自作感満載ですが丁寧に研究されつくした配線がなされています。音はオリジナルとの違いを見つけることが難しいくらいのレベルです。よくクローンであるトーンは同じですがボリュームやゲイン、トーンの効く位置が違うものがよくありますがこれは全く同じ。オリジナルのチューブスクリーマーの独特の低音カットとミッドレンジが持ち上がったところはストラトキャスターの倍音に食い付き、ボード内では定番の立ち位置になりましたがギターボリュームの反応やアンサンブル上の太いザラつきの無さなどデメリットもありました。しかし、このランドグラフクローンはよりフラットなトーンレンジで1チャンネルチューブアンプのグラッシーなトレブルがしっかりあります。トーンノブはミッドブースト的な効果でどのトーンレベルでもピッキングのアタックに反応するトレブルは常に存在している感じです。ハイゲイン設定にしてもギターのボリュームを下げると透明感のあるクランチ・クリーンに変化するのが素晴らしい。濁りの無いクリーンブーストまで設定できます。ハイゲインでも線が細くならないのでついついロングサスティーンで嗜んでしまいます。

最近ではスタンダードになった3モードドライブの元祖がランドグラフ。3種類のクリップで質感を変えていますが歪みの基本は同じでコンプレッションの違いを出しているスタイルです。トラッドなシリコンダイオードが一番コンプ感があってきめ細かいディストーションが味わえます。ダンブル系と呼ばれているディスクリートモードが一番ボリュームが高く歪みがナチュラルでコンプ感が少ないですがゲインを最大にすると他のモードに近い歪みの設定が可能。ギターボリュームを絞った時のクランチのニュアンスを多彩に設定できます。ゲインを上げたトーンは勿論、このレベルを下げた時のモード全てが使えるトーンというのがスタンダードになる理由かもしれません。

オーバードライブ回路はすでに出尽くし世界中でクローンの繰り返しですが、配線レイアウト、パーツの配列、線の曲げ方までのクローンは裏蓋外してからの楽しみまであります。メーカーの開発やオリジナリティーの保護をウタって裏蓋外したら保証の対象外とまで言ってしまう上から目線のメーカーはどうも好きではありませんね。全部さらけ出してもスタンダードになるランドグラフのほうがロックしてます。

 

 

 


VOX V847

2016-04-21 18:03:25 | PEDALS

VOXのV847の基板をオーダーしました。紙ベースのタレットボードにハンドワイヤード配線。50年代のツイードアンプの雰囲気ですが使用パーツはビンテージではなく現行の容量が安定しているオレンジドロップなどで。製作はペダルのチューンナップの件で最近よく話をしているO氏にオーダーしました。

音やオリジナリティを追及したハイエンドワウが巷ではたくさんありますが結局普通のV847に戻ってしまいます。ワウ特有の可変を求めるとどうしてもオリジナル回路になってしまいますがクリーントーンで甘いブラックな雰囲気のワウを求めると若干ローがやせてしまいます。そのローの痩せた感じがディストーションサウンドのミッドに唸りを与えるので悩ましいところ。クリーンのワウを堪能するならミッドからローよりにトーンがシフトさせるのが今回の狙いです。

そんなわけで出来上がったプロトタイプは恐ろしくイメージ通り。ノイズはなく踏んだ時にクリーンとの低音の違和感は全くありません。ミッドレンジか太くなった分、クリーンでのミッドのブースト感がありフェンダーや歪まないマーシャルにマッチングは良さそうです。これは基板だけなのでポットや配線材の交換でどのように変化するのかが楽しみなところ。基板レイアウトはオリジナルのV847ですが入力すぐのコンデンサーの値とインダクタ付近のコンデンサーを変更。これにより直流抵抗が変化してワウの中心周波数が低域よりになるとのこと。ローが持ち上がるのではなくローミッドが強くなるのでワウの可変の押し出しが強くなる感じでまさに70年代前半のソウルの雰囲気です。なので定番のチャカポコをついしたくなりますがそこはグッとこらえてシングルノートで脂っこくですね。

それにしてもこの巨大なオレンジドロップがインパクトあり過ぎ。

 

 


ペダルボード2

2016-04-18 13:34:34 | PEDALS

新しくペダルボードをワンランク大きくするのと同じバンドのギタリストA氏のボード制作と同時進行でやっていきます。似たようなレイアウトなのでよく見ないと違いの判別ができませんが。ギタリストA氏は愛用のペダルとボードをもちこ見ましたがファズフェイスがないのでコンパクトに効率よくまとめることができます。同じワンコントロールの5ループスイッチャー使用なのでペダルの配置は見た目とスペースで決められるので便利ですね。ワウペダルとRAT2はゴム足なのでボディ全体をくりぬかずゴム足部分だけ。何回もやっていると型のポリエチレンフォームのくりぬきもうまくいくようになります。プラグの干渉しないギリギリのところでペダル位置を決めていく作業が一番の醍醐味です。大きいペダルボードの左部分の空間には新しいペダルを2台セットする予定です。

A氏はギブソン335なのでハムバッカーが吠えるドライブを選択。RAT2と初期型VooDoo1という渋いコンビネーションにさりげなくOD-3とオートワウとVoxワウの2段構え。左上段には電源アダプターとタップがきますがコンパクトタイプならもう一つ配置できます。ジムダンロップから小型のファズフェイスが出ましたがボードに入れることを前提にされているのが今にして納得です。ワウペダルまで小型バージョンがリリースしてしまいました。ルックス的にわかりませんがスイッチャーをつかうならペダルのスイッチや電池スペースもいらないのでハンドワイヤードでも小型サイズに作れてしまいます。

あとはギタリストの古い価値観がどう変化するかが問題ですが。


ベルデン電源タップとペダルボード

2016-04-12 13:54:45 | PEDALS

新しく組んだペダルボードでライブを1本やりましたがステージでの外的要因からの接触不良やアクシデントの防止、セッティングの軽減などメリットは非常に大きいアイテムです。当初、5ループのスイッチャー、5個のペダルとワウペダルというラインナップということでアルモアの中間の大きさのケースPS-2Cでタイトにまとめたのですがファズフェイスをいれたことで予定が大幅に狂いました。大きい円形は思ったよりスペースを取ります。せっかくの5ループの1つが使用不可です。また、パワーサプライのDCアダプターが外置きになって想定外の不便さが浮き彫りになってしまいます。ファズフェイスを省けばすべては解決できますが試行錯誤しても打開策はゼロ。よってアルモアの規格品で最大級のPS-1Cを入手し最初のケースPS-2Cはハムバッカー使用としての別のボードの制作に使います。PS-1Cはケース重量6.7kgと中身をセットすると軽くコンボアンプくらいの重さになりますが車両での運搬だとコンボアンプ2台と思えば・・・・。

スペースに余裕ができたのでパワーサプライ用のアダプターを接続する電源タップを導入しました。電源タップはどうも白モノ家電的なものばかりでボード内の雰囲気を崩します。ならばタップとパワーサプライが一体型を使えばいいのですがAC/DCステーションも使いたいということで。それなりの専用タップになると巨大なオーバースペックのオーディオ用や太くて長いケーブル一体型でそれだと別にタップを持ち運ばなくてはなりません。ケーブルは別に抜き差し出来てコンパクトとなるとこのベルデンの電源タップしかありません。ベルデンといってもベルデンのパーツを使用した日本製。ファズフェイスと同じカラーと質感のキャビネットはギタリストが飛びつくナイスな雰囲気です。パワーサプライがあるといってもスイッチャー使用時はすべてのペダルの電源はオンの状態なので中にデジタル系のエフェクトが入ると足りなくなる可能性も様々な環境下では想定できます。タップがあれば別口で電源供給も可能なのであるに越したことはないですが必要ない人にとっては重くて場所をとるというデメリットもあります。

となると再度、一から配線をやり直さなくてはなりませんがそれも楽しみの一つです。ペダルボード作りは急ぐとロクなことはありません。エフェクトの順番、ノイズの問題などがありますがルックスも大変重要です。パダルを狭いスペースに無理やり押し込んで横向きになっているようなものや、配線が乱雑だったり、ペダル間のスペースが空きすぎているものは踏み込むときの魂が入りません。専門家が仕込んだボードは音はもちろんですが見た目も美しいですからね。

お酒でも飲みながら時間をかけてレイアウトを考えるのが醍醐味の一つ。