三島映画を観る

地震でバタバタして書く事ができなかったのですが、先週の金曜日、レンタル屋で借りてきた「Mishima: A Life In Four Chapters」という映画を観ました。
こっちにアリスという割と日本映画が充実しているレンタル屋があるんですが、ここは他ジャンルもけっこう充実しています。
映画「ミシマ」は85年アメリカ公開の日米合作映画で、出演者は緒形拳や沢田研二、若き日の佐藤浩市（「金閣寺」の柏木役！）や三上博史（「盾の会」隊員役！）などオール日本人。もちろん日本語・英語字幕。
なのに日本で公開されなかった理由は、この映画が日本映画ではなく、同性愛というカテゴリでアリスに置かれていた事と関係あります・・・。

三島の同性愛思考を強く映画いている為、三島夫人から上映許可がおりなかったとかなんとか・・・。
そういういわくつき映画があるというのを半年ほど前に知りまして、たまたまアリスで見つけたもんで、「これは観るしかないだろう！」とレンタル。
内容は三島の生い立ち～自衛隊駐屯地での演説～自決の流れをベースに、三島の代表作「金閣寺」「鏡子の家」「奔馬」（『豊饒の海』第二部）のシーンを交えながら三島の思想、生き様にせまるって感じでしょうか。ちなみに制作総指揮がフランシス・コッポラ＆ジョージ・ルーカス！ゴージャス！

三島の自衛隊駐屯地での自決を、あまりかっこよく描いていないのがポイント。私も別の書籍で読んだ話ではありますが、彼の演説はマイクなし＆取材陣が飛ばしたヘリの音がうるさかったせいで、肝心の自衛隊員にはほとんど聞こえなかったそうです。
垂れ幕も字が小さくて遠くからは見えない。色々計算違いというか、思い違いが多かったのかしら。なんとなく凡ミスって気もしますが。
私は三島作品って「金閣寺」ぐらいしか読んでないんですけど、古書店で直筆原稿を見た事はあります。
意外とひょろいというのか、男らしさを感じない字ではありました。汚くはないけど、なんか子供っぽいとでも言うのか・・・。
「鏡子の家」はよく知らないんですが、沢田研二が主人公の収を演じていて、なかなかアブノーマル。

もっとダルい映画かなと思いましたが、思ったより楽しかったです。
でもなんか、三島ってコンプレックスを自己愛で克服しているというか、なんかとにかく突っ走る人なんだなぁって感じがしました。
繊細と言えばそうかもしれないけど、なんかそれともちょっと違う感じ。まぁめんどくさい人なのかな。

良い作品だと思うので、日本で観られないのは本当に残念。海外ではDVD販売まであるというのに。

ビザの申請

地震でバタバタしてましたが、ビザを申請しないといけないのです。
もうすぐ観光ビザが切れるのです・・・
健康診断もとっくに行ってるくせに、何をのんびりしてたのかと思いますが、なんかダラダラ情報収集してる間に、こんなギリギリに・・・しかも地震でイミグレ閉鎖中・・・。

とりあえず旦那の予想では、いきなり永住権をファミリーカテゴリで取っていけるだろうと思っているらしいのですが、まず永住権の申請自体が半年ぐらいかかるらしいんですね。
なので、同時にパートナービザも申請しようと。
しかしパートナービザと永住権のファミリーカテゴリは、同時に申請できないという話を聞いたのです。
先にパートナーを取っていた友人カップルが、今回永住権の申請をするんですが、パートナーを取ってから１年経過しないとダメみたいな話を聞いたとかどうとか・・・。
そうすると何が問題になるかというと、健康診断を２回受けるハメになるのです。これがけっこう高い！ビザの申請だってタダではないのですから、この健康診断２回分がかなり痛い。
そこで旦那さんは「とりあえず封筒に全部一緒に入れてしまおう。どのみち申請に必要な証拠の類もほぼ同じなんだから」という考え。
審査の人が見て、ダメですよ。となったらパートナーだけ取得して、永住権は再申請すればよいし、もし審査の人がうっかりしてたら、全て同時に進行させる事ができるという事になるわけです。
これまでの経験から言っても、同時申請できるかできないかは、担当した審査員次第という予想を立てたわけです。しかし日本なら「審査する人によりけり」という事はないでしょうから、この予想って一体・・・

申請書の英語は大層難しい為、途中英語がペラペラな友人にヘルプしてもらったり、レターを書いてもらったり・・・。出生証明や結婚証明を英語に翻訳し、JP（Justice of Piece）の人にサインもらいに行ったり・・・。
困ったのは写真でしょうか。私たちは２人とも、よっぽどテンションが高くないと２ショットを撮りません。それぞれを１人ずつ撮る事はたまにありますが、どっちも写真撮られるのが苦手だし・・・。あと、出先で「写真撮って下さい」って誰かに頼むのが超恥ずかしい
しかしそれがアダとなり、今回あまり古い写真がない事に若干焦る。まぁ結婚式の写真があるし、大丈夫か・・・。
パートナービザは１年以上一緒に住んでいる証明がないとダメなんですが、もともと遠距離の私たちは、どうにかこうにか一緒に過ごした時間（日本での時間も含めて）をかき集めてなんとか１年という程度。共同名義の口座は、昨年婚約した際に作っておいたので大丈夫でした。

結局封筒の中に
・永住権ファミリーカテゴリの申請書（これが書いてる最中に新しいバージョンが発行されたりしてた）
・パートナービザ申請書
・ワークパーミット申請書
・健康診断書
・証拠の品々（出生証明・結婚証明の翻訳、写真、共同名義の口座の証明、郵便物（はあんまりないんだけど・・・）、友人からのレター、無犯罪証明、パスポートなどなど）

を入れて、郵送しました。
先週の地震でチャーチのイミグレがクローズしている為、ウェリントンのイミグレに電話してどうすればよいのか、あとビザが切れますという話をしたら、緊急事態なのでしょうがないという事と、チャーチのイミグレ宛てに郵送するようにと指示がありました。
まぁ申請してしまえば、パスポートを提出してしまうからどのみち出国できないしね。

私の予想では、今回の申請で取れるのはパートナービザのみだと思います。
なんでかっつーと、永住権の申請に必要なパートナーの（つまり旦那さんの）無犯罪証明が入っていないからです。これが必要だとわかったのがけっこうギリギリで、申請はしたんですが発給には２カ月ほどかかる・・・という事で、申請書には「今頼んでるところです」とだけ書いたんだよね～。
イミグレは待ってくれるらしいけど、審査に時間がかかるから健康診断（有効期限が３カ月）はやり直しになるかも。

パートナーはすぐに発給されるらしいけど、そもそも審査自体が今ストップしてそう・・・。どうなるのかしら・・・・。

余震はまだまだ続いています

その後大きな揺れはないものの、余震がまだまだ続いている状態です。
揺れに敏感になっている時なので、余震があるとよく眠れず、心身共に疲れてしまいます。

一応震災経験者という事で、余震はどの程度続くのか？とよく聞かれますが、これは一概にいつ終わるという事ができません。
少なくとも３日程度は、かなり頻繁な余震に襲われる事と思います。
その後も頻度は下がると思いますが、余震はあります。余震は「もしかしてこの後大きな揺れが来るのでは？」という恐怖心も煽るため、ますます不安になりますね・・・。

さて、昨日買い物に行った際に、倒壊した建物も見ました。

不謹慎ですが写真をパチリ。
スーパーは開いてましたが、ショッピングモールなどは閉店していました。

現在は防災緊急事態法により、午後７時～翌日午前７時までの間夜間外出禁止令が発令されています。違反すると逮捕！厳しいッスね。禁止令が出ているのは、中心地の辺りだけですが。

公園ではラグビーをする人がいたり、散歩する人がいたり・・・天気が良かったせいもありますが、なんか地震があったのが嘘のようなのんびり具合。
国民性かなぁ・・・と思いつつ、実は私たちも友達夫婦とBBQ。



半袖着てますが、半袖着るほど暑いってわけではないです。
KIWIの人はちょっと天気が良いと半袖・タンクトップ・ビーチサンダル・・・ちょっと皮膚感覚おかしいんじゃないか！？と思います。
まぁ写真に写ってる人は日本人なんですけど。

昼間ワイワイやって楽しかったのですが、その間も余震は続きます。
夜になると余震の怖さが一層強まる。お互いの無事を確認し、食事をし、今夜もお互い無事に過ごせるようにと願いつつ解散したのでした。

無事です！

今朝がたクライストチャーチを震源地とする大地震が発生しました。
すでにニュースで知っている方もいるでしょう。

http://www.nhk.or.jp/news/html/20100904/t10013776641000.html

明け方激しい横揺れで目が覚めました。
一瞬「ブルドーザーで家が襲われている！？」と思うほどの横揺れ。
マンションと一軒家という違いはあるのでしょうが、阪神大震災とはまた違った揺れ方だと感じました。
一時的な断水、停電、電話の不通はあったものの、朝には全て復活しました。家の中はぐちゃぐちゃです・・・。
大きな揺れがおさまった後、外に出てみましたが、外に出ている人は少ない。多分停電してたから、みんなそのまま寝たのかも。

まさか人生で２度も大きな地震に出くわすとは・・・。
まだまだ余震は続いていますが、ちょっと落ち着いたかな・・。
ネットでニュース見ましたが、中心地の惨状にビックリ！すごい事になっとる・・・・。レンガ壁が倒壊しまくり。
NHKで放送されたニュースも見ましたが、インタビューを受けているNZ人の映像、NZ国内のニュース映像でもあるんですが、実際はもっと長く、そしてなぜか笑顔の人も・・・。お気楽・・・？

http://www.nzherald.co.nz/nz/news/video.cfm?c_id=1&gal_objectid=10671050&gallery_id=113680

近所に80歳ぐらいのおじいさんが１人で住んでいるのですが、朝会った時に大丈夫か聞いてみたら、地震の時は寝ていたそうです。
５時半に娘さんが車ですっ飛んできて、「大丈夫！？」と聞く声で目が覚めたのだとか。

無事で何より。お腹も空いてきました。