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株式会社アセラ 農薬部

農薬通信 Web版

農薬通信果樹2018年5月第51巻通刊576 新規殺菌剤「ネクスターフロアブル」「時期の防除」

2018-11-01 14:54:54 | 記事

アセラ農薬部ブログをご覧いただきまして、ありがとうございます。

通常、定期的に配信しております農薬通信が遅れての配信となりました事、深くお詫び申し上げます。

||||||| 新規殺菌剤「ネクスターフロアブル」 |||||||

新規殺菌剤「ネクスターフロアブル」(有効成分:イソピラザム)は、野菜・果樹用殺菌剤で、日産化学工業株式会社から販売されました。

灰色かび病、うどんこ病等の子のう菌類に活性のあるピラゾール系殺菌剤(コハク酸脱水素酵素阻害剤:SDHI)です。

本剤は2017年2月に農薬登録し上市されました。

特 長

◇  適用病害(灰色かび病、うどんこ病等の子のう菌類やリゾクトリニア属菌等の担子菌類)に高活性を示します。

◇  効果が長期間持続し、余裕を持ったローテーション散布を実現します。

◇  浸逹性、耐雨性も高く、安定した効果が長く続きます。

適用病害と使用方法                       2018年5月現在の登録内容

作物名

適用病害名

希釈倍数

使用液量

使用時期

使用方法

使用回数

 

もも

灰星病

 黒星病

1500〜3000倍

200~700ℓ/10a

収穫前日まで

散布

3回以内

 

小粒核果類

1500倍

 

ぶどう

うどんこ病・褐斑病

黒とう病・灰色かび病

収穫7日前まで

 

かき

うどんこ病・落葉病

収穫前日まで

 

なし

うどんこ病・赤星病

黒斑病・輪紋病

 黒星病

 

1500〜3000倍

 

*果樹では上記作物の他に、りんごに登録があり、野菜ではいちご、トマト、なす、きゅうり、レタス、はくさい、キャベツなどに登録があります。

〈注意事項〉

・  ぶどうで使用する場合、無袋栽培は果実肥大期(小豆大)以降、有袋栽培は果実肥大期(小豆大)以降袋かけ前までの散布では、果粉の溶脱が生じることがあるので十分注意してください。

・  石灰硫黄合剤やボルドー液等アルカリ性農薬との混用はさける。


||||||| 時 期 の 防 除 |||||||

本年、果樹の生育は春先の天候の影響で、例年よりも早く進んでいます。

各作物の防除は、それぞれの生育状況に合わせた薬剤防除を実施していることと思います。

山梨県病害虫防除所の発生予察情報などでは、チョウ目害虫の発生消長が平年通りの発生期となっています。

果樹防除暦では5月中〜下旬時期に「カスケード乳剤」が記載されています。

この薬剤は幼虫の脱皮阻害と雌成虫の産下卵ふ化抑制という特異的な殺虫作用を示します。

成虫の発生が見られる時期の適期防除を行い被害の拡大を防ぎましょう。

 

弊社では作物:ももに使用できる葉面散布肥料「サンスイート」を、果実肥大、着色、糖度向上肥料として紹介しています。

作物の生育も気象的影響に左右されます。農産物の収穫を迎えるまでの不安を取り除く対策として用いてはいかがでしょうか。

使用倍率は500〜1000倍、農薬散布時に混用してください。アルカリ剤との混用は不可です。



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