あるブドウ園で、いぼ状の凸凹が発生している葉があります。
その原因は、ブドウハモグリダニの加害による奇形痕です。
ブドウハモグリダニは、体長0.2mm位で肉眼では見ることは出来ません。
一昨年から県内各地で発生が多くなり対応についての問い合わせが寄せられています。
最も基本的な対策は休眠期の石灰硫黄合剤ですが、近年宅地化が進み石灰硫黄合剤の散布が出来ない圃場での発生が多いようです。
生育期防除は、ハダニ類に登録のある薬剤でハダニとの同時防除が有効ですが、ハダニ剤の中でも微小ダニに有効な物を選ぶ必要があります。
・カネマイトフロアブル:1000~1500倍
・サンマイト水和剤:1000~1500倍
関連記事(壊疽果病)
先週ブドウ葉が縞葉状になり果実は黒いシミのような症状が発生しているものがあるとの相談がありました。
現物を確認したところ壊疽果病の症状でした。
これは、ウィルス病でウィルスフリー苗の普及で順次淘汰されつつありますが、時折見かけます。
このウィルスは上記のブドウハモグリダニが媒介することが知られています。
ブドウハモグリダニの発生が、多くなっていることから考えると、罹病樹は早めに淘汰しましょう。