ペルシア湾魚介三昧

アブダビで入手出来る新鮮魚介類の目利きと調理法を紹介。時々番外編で地中海岸や伊勢湾沿岸の魚も登場。

サヨリの握り寿司

2011年12月18日 | 日記
ほぼ半年ぶりに新鮮なサヨリが入ったので握り寿司にしてみました。
アブダビではダツはほぼ一年中獲れるのですが、活きの良いサヨリは希少。それに、大抵は南方系のナンヨウホシザヨリで、身の色がくすんでいて、どうも「創作意欲」が湧かないのです。
昨日仕入れたのは体長15センチほど、痩せたいわゆる「ペンシルサヨリ」。でも鮮度が抜群だったので半キロを5ディルハムで仕入れました。
セロハンのような薄皮を剥ぐと、ご覧のとおり惚れ惚れするような乾いた渋い銀色に。サヨリの刺身の醍醐味ですね、これが。臭みは全くなく、歯応えのある身肉は寿司ネタに持って来いです。

活け締めクロサギ姿造り

2011年12月17日 | 日記
 釣りの季節になりました。と言うか、アフターファイブに出かけると、もう長袖のセーターでも寒いくらい。
 で、最近釣ったのがこれ。体長約25cmのクロサギです。
市場で買えばキロあたり10ディルハム程度。安いし臭味もなくそこそこの味だけれど、ちょっと黒ずんだ身の色がどうも見栄えせず、2年近く買い控えていました。
 でも、釣り上げたのをその場で活け締め・血抜きし、持って帰って冊に作り、さらしに包んで冷蔵庫で寝かせること一日。翌日姿造りにすると、ごらんの通り。引き締まった身は透明感にあふれ、旨味がまわって、とろける様に甘くなりました。
 アブダビでは活け締めの魚の刺身は、市場で仕入れるどんな野締め(衰弱死)の高級魚よりも美味しい・・・筆者の信念です。
 逆に言えば、アブダビではこんなに美味しい魚が、しかも豊富に獲れるのに、処理の仕方がまずいために生臭くなっているのが本当に残念。

カツオたたき

2011年12月08日 | 日記
アブダビのカツオは血抜きをしていないのでどうやっても生臭く、ずっと敬遠してきたのですが・・・きちんと炭火で炙って、氷水で冷ますと、かなり臭味が緩和されることがわかりました。たたきにして、写真の様にネギを振りかけ、ポン酢とおろし生姜で食べるとなかなかいけます。他にマヨネーズ醤油で濃厚に味付けてもいとおかし。

赤皮ネタの握り寿司

2011年12月08日 | 日記
前記ソマリトラギスとタマガシラの赤い皮を活かして握り寿司にしてみました。ネタは左上からガンゾウビラメ、アカハタ、タマガシラ皮付き(酢締め)、タマガシラ皮無し、左下からソマリトラギス皮無し、ソマリトラギス皮付き、エビ二貫、カニカマボコサラダの軍艦巻きです。

ソマリトラギス

2011年12月08日 | 日記
今日は希少なネタ紹介。
写真の赤い魚です。写真ではわかりにくいけれども、目の周りの縞模様、背ビレと尾ビレの鮮やかな色彩からみて、たぶん「ソマリトラギス」でしょう。
漁獲は少なく、数ヶ月に一度見かける程度。しかもまとまっては獲れないらしく、タマガシラなど他の赤魚に数尾混じっているのを見つけ出して買います。澄んだ目、鮮紅色のエラなど、定番検査項目の他に、魚体の張りを調べましょう。全長せいぜい15cm程度と小型だが、クセの無い身は意外にボリュームあり。皮をすくと、血合いは全く無く、イカと間違う程の純白。皮ごと天ぷらにするか、刺身、酢締めとなんでもいける。身はしっかり締まっているので、極薄造りにしてポン酢で食べても絶品。値段は1キロ15~20ディルハム。