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シロガネの草子

香淳皇后の御着物 その2 少し手直しをました

 昭和29年(1954)1月 新年一般参賀での昭和天皇と御着物姿の香淳皇后


この時に御召しになっておられた訪問着です。
 香淳皇后が、戦後公の場で御着物を召して国民の前に御姿を見せられたのは、良く知られていますが、どういう経由があったのでしょうか?貴重な証言がありますので、それを紹介します。



 香淳皇后が薨去された時の特別番組、シロガネはリアルタイムで見ておりまして、ビデオに録画し、そして現在はDVDにダビングして保存してありますが、ようやく日の目を見る事が出来ました。
 香淳皇后が中心の皇室番組は、これが最後でしょうか?もう、こういう香淳皇后中心の皇室番組は、放送されることは、恐らくないでしょうね・・・・・。素晴らしい方なのに、なんだかな~~。


昭和天皇御夫妻のご長女、照宮様のご学友の酒井美意子さん
「戦後になりまして、あの~また国際的な外国人とのお集まりなども、増えますときに、今後やはり洋服に遊ばすか、あるいは、あの~着物も取り入れるか、色々あの~皇族方、御相談になりまして、そ時皇后様は『これから着物も公の場に着るようにしましょう』とおっしゃいまして、そしましたら、陛下も『良宮は、着物の方が似合うよ』と仰せになりまして、それから、皇后様は着物で公の場にお出ましになる事になったわけです」



しかしながら・・・・平成の御代では・・・・・・

平成12年(2000)4月10日放送。香淳皇后が薨去される少し前ですが当時、これもシロガネはちゃんとそれも録画して、当時はビデオでしたけど、今はDVDにダビングして残してありますよ。

ナレーションはお馴染みだった村松英子さん 
「・・・・・絶えず、妃殿下方(主に東宮妃殿下と秋篠宮妃殿下のお二方のみ)の道しるべとなってこられた皇后美智子様の愛と慈しみの旅路をたどります」


ナレーション・村松英子さん
「明治以降、ローブ・デコルテが、女性の正装とされた皇室の伝統に、積極的に和の装いを取り込まれたのも美智子様。園遊会にお見受けする妃殿下方の着物姿は、美智子様が皇室に送り込んだ、新しい風のひとつなのです」

何でも美智子様・・・・・ですからね。でもしかし・・・・事実は、


美智子様がいらっしゃならない昭和33年(1958)の園遊会。香淳皇后始め、妃殿下方はお着物姿でいらっしゃいます。

順宮様のご結婚の時の香淳皇后


 現在、大変な事になっておられる池田動物園の現園長の順宮様、現池田厚子さん。昭和27年(1952)10月に池田隆政氏とご結婚されましたが、昭和天皇は当日、御風邪を引かれて香淳皇后御一人のみの御出ましとなりました。
 この時、香淳皇后が御召しの金茶地の綸子縮緬の鳩の柄の訪問着、とても珍しい柄の訪問着ですが、その訪問着の秘話がありますので紹介します。


ところで、香淳皇后の追悼特別番組の題名は、
愛と慈しみの旅路です・・・・・愛と慈しみの旅路・・・・・」

ハイキュー TO THE TOP、第4話


香淳皇后様の追悼番組の内容は、貴重ないい話ばかりでしたが、何故?題名に美智子様の代名詞の言葉をそのまま使ったんでしょうか?


香淳皇后に対して、「皮肉?」この記事を書いていましてふと、そう思いました。もっと香淳皇后に相応しい題名もあったのでは?
 そんな事をふと考えていたら、いい画像もありまして。(^^; 国見のこの顔!シロガネの心のなかの表情を見事に現している!アニメ、ハイキューの作画はマジ神(かみ)作画、凄い。
 香淳皇后をお慕いしている人達は、美智子様の代名詞のこの言葉はマジ、「キライ」と言う人もいるでしょうね。国見同様に第2位ぐらいに・・・・・。
すいません🙏横にそれました。

香淳皇后の御洋服等のデザイナーを務めた田中千代さん
 「どんなのにいたしましょうかって言いましたら、皇后様が『ちょうど平和だから、そうね~鳩なんかどうかしら』とおっしゃいましたので、ちょと私(わたくし)どもなんか、ちょと鳩を裾模様にいう事、私どもなんか考えないんでございますけど、平和といえば鳩。やっぱりそうかな、それじゃそれでひとつ、考える事にいたしましょう」


 「それで金茶の綸子縮緬でございますか、それに鳩の文様をつける事に致しまして、下絵を描いて、さっそくお持ちいたしましたら、(皇后様が)『あの~残念だけど、陛下にお見せしたら、陛下が、"この羽根は、ちょっとつけ方が違うんじゃないか、鳩はこんな風に羽根はついていないよ"とおっしゃって』我々はどうも鳩の事を、鳩の事分からなくって、すっかり恐縮致しまして」



「まあ、普通のご家庭だと、ご主人様は、奥様の思いを、何を召していらっしゃるか、ご存知の方、余り遊ばされないんじゃないかと思うんで、私は、お睦まじいというか、温かみを感じまして、その鳩の羽根1つの事に、本当に印象に残りました」









 昭和28年(1953)11月、戦後初の園遊会の時、昭和天皇と共に香淳皇后は鳩の訪問着を御召しになられて御出ましになられました。


こちらは『皇室日記』



 鳩の訪問着は、昭和31年(1956)11月に戦後始めての国賓でいらしたエチオピア皇帝が来日された時にも御召しになられました。戦後平和となりこうして国賓をお迎え出来た時に、この平和な鳩の訪問着を御召しになられた香淳皇后の御心が見えるようです。


昭和34年(1959)1月26日昭和天皇御夫妻の御成婚35周年の御祝いの晩餐会にて


梅の柄の訪問着を御召しですが、ずいぶんとくだけた御姿です。今この御写真が世に出たら「着物警察」が喧しく言いそうですね。(苦笑い)


この年の上皇両陛下の御成婚の時の御内宴
BS朝日で放送された
「美しすぎる美智子さま究極の名作着物30選」
 その番組で御着物の解説をなさっておられた故木村孝さん、しかしさすが!!着物一筋70余年の達人でいらっしゃた方であって、香淳皇后の御着物姿を見落とす事は、ありませんでした。
ナレーション
 「・・・・さらに、木村さんは、この時の香淳皇后が御召しになっていた菊の訪問着にも感激したといいます」


この時、香淳皇后は、紋綸子に色違いの菊紋の訪問着を御召しです。

木村孝さん
 「皇后陛下(香淳皇后)は、御着物を御召しになるとまあ、あの~体格がお宜しいので、着物の着映えがしますね」



木村孝さん
「着物はね、やはりネ、どっしりと貫禄がある方がよろしゅうございます。あの~この位に、こう・・・・何気なく、ふっくらと御召し遊ばしている、皇后陛下の御着物姿も私は大好き💕でございますわ♥️香淳様のね~~」


昭和35年(1960)3月10日、末娘でいらっしゃる清宮様、現島津貴子さんと島津久永さんとのご結婚式。堂々たる御姿です。



昭和36年(1961)昭和天皇の御還暦の御祝いにて


還暦の御祝いで独唱なされる香淳皇后  


昭和38年(1963)12月、来日したデンマークのマルグレーテ王女(現女王)をお迎えして。竹の柄の裾ボカシの訪問着を御召しです。


昭和38年(1963)3月6日還暦を御迎えて


香淳皇后の還暦のお祝い


超レアな昭和天皇から香淳皇后への薔薇の花束の贈呈


深々とお辞儀をなさる香淳皇后

ホントに御幸せそうな笑顔ですね


この時どんな御気持ちでいらしたのでしょう。


そして、なんと!ビックリ!!その日の夕食会では、御二人で、ケーキカットまでなさっておられました。


最高の笑顔でいらっしゃいます。


昭和36年1月2日の新年一般参賀での香淳皇后と東宮妃でいらした上皇后様



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