ゴルフの空(GET Golf Academy 主宰 松村公美子のブログです)

ゴルフレッスンのこと、スイング理論(ゴルフスイング体操)のこと、日常でのこと、色々、時々、書いています

偶有性の海へ

2010年11月03日 | 人として思うこと
本日も、茂木健一郎さんネタで書いておきます(笑)。

茂木健一郎さんは、よく「偶有性」と言う言葉をお使いになる。
「偶有性」とは、半分は決まっているけれども、残りの半分はどうなるか分からないこと。
半分は規則性で、あとの半分は、偶然によって左右されるという意味らしい。
そして、脳は、「このどうなるか分からない」ことを大事な要素として動いている。
決まり切ったことばかりだと、脳本来の働きが死んでしまう。
ある程度まで予測できて、あとは何が起こるか分からない偶有性の中で、脳は進化してきたとおっしゃっている(著書の中で)。

考えてみれば、毎日、生活している中でも、人生を歩んで行くにしても、自分の身の回りで起きることは全て、偶有性に満ちていると言える。
また、世の中の流れにしても、世界情勢にしても、多分…と、ある程度の予測はできても、実際には、予測がつかない。
予測だにしていなかったことが起きることも有ると、人間は生きている中で学習してきた。
その中で、人間は揉まれたり、耐えたりしながら生きているから、偶有性の中で、人間は進化してきたと言えるのかもしれない。

レッスンにおいても、こういうことを言えば、多分、このような感じで動いて下さるであろうと予測しながらも、それでも、実際にやってみるまでは、実は、どうなるか私も分からない。
このレッスン、GOODと出るか、BADと出るか、分からないのである。
ある人にとっては、ものすごくGOODだったとしても、また、ある人にとっては、あまり効果が現れなかったと言う場合も有る。
また、私自身が良かれと思って言っている事でも、お一人お一人から、どういう反応が返ってくるかは、予測できないのである。
その点においては、レッスンも、偶有性に満ち溢れている。
「どうすれば良いんだ…」と思う時は、偶有性の波にもまれている時間。
その時間が有るからこそ、進化の道を与えてもらえるのかもしれないと思う。

そして、レッスンを受講下さる方々も、こういう風に練習してみれば、上手く行くかもしれない、でも、実際に結果や効果として現れるまで、どうなるか分からないと言う、偶有性の中で練習して下さっている。

ラウンド中なんて、それこそ、偶有性だらけ。
風が右から左に吹いているから、打った弾道は、落ち際に風に流されて、ややフックするだろうと予測していても、その通りにならなかったり…。
アドレスは、完璧。だから、このまま打てば、思った方向に飛ぶだろうと思っているのに、そうではなかったり…。
グリーン上で、パッティングのラインを読む時、左から右に傾斜しているから、転がったボールがやや減速傾向になるに従って左から右に曲がるだろうと思っているのに、全く、曲がらなかったり…。
ゴルフをプレーすること自体、偶有性の海に放り込まれたようなもの。

全て、この世の中は、偶有性で満ち溢れている、人間も偶有性に包まれながら生きている、と言っても過言ではない。
ゴルフも然り、スイングも然り、である。

だけど、茂木さんは言っておられる。
人生、何が起こるか分からない状況を、その、偶有性を楽しめと。
どうなるか分からないと言う偶有性こそが、脳を活かして生きるカギだと。
そうでなければ、人間は進歩しないと。

自ら進んで、偶有性の海に飛び込めと。
そして、力の限りに泳いでみよと。

これからも、この偶有性の海に飛び込んできて下さった方々と、私も、ゴルフと言う偶有性の海の中で、相対して行けたらと思う。

「どうなるか分からない」。
だけど、大事なことは、その偶有性を楽しむこと。

…皆さん!
偶有性に満ち溢れているゴルフの海を、ご一緒に、楽しんで泳いで参りましょうね!

そして、偶有性に満ち溢れている、この世の中をたくましく泳いで参りましょう!!

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