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アンの「ややこしいこと言わんといて」

ええかげんなややこしいおっさんが日々の分泌(文筆)物をたれ流します
臭~さいぞ

「こぎつねのコン太」

2014年05月31日 16時09分48秒 | 創作

「こぎつねのコン太」

 

こぎつねのコン太はきょうも山からおりてきて人の住む町を探検することにしました。

「ひとのまちはおもしろいなー きょうは何しようかなー」

「ポン!」

コン太が変身したときの音です。

町に出る少し手前のけもの道でコン太はくるりと後ろ宙返りをし、人間の男の子に変身しました。

 

コン太は山に1匹で暮らしています。

家族はいません。

ほんとうはさびしがりやです。

コン太はおもちゃ屋さんが好きです、お菓子やさんも好きです、そうそうコンビニも大好きです。

でも、ほんとうは、小さな子供と手をつないだおかあさんやおばあちゃんの優しそうな顔を見るのが一番好きです。

そんなとき、コン太は心の中で「誰かぼくと家族になってくれないかな…」とつぶやきます。

 

コン太は何をするでもなくブラブラと町の中を歩いてみました。

すると、あるお家のお庭に出るとびらが開けっぱなしで、お家の中ではおばあちゃんがちょこんと座ってテレビを見ていました。

 

コン太はテレビも大好きです。

コン太はそーとお庭に入り、もっと近くでテレビを見ようとしました。

ところがその時に大きな音を立ててしまい、おばあちゃんに見つかってしまいました。

「あら、ぼうや…どうしたの?」

「おそとをあるいてたらねー テレビが見えてねー ぼくも見ていい?」

「おばあちゃんはかまわないけど…学校に行かなくていいの?」

「うん、ひっこしてきたばかりでねー てつづきがいろいろあってねー しばらく学校にいかなくていいんだって…おかあさんが言ってた」

 

コン太は、ウソをつきました。

 

おばあちゃんは一人暮らしで、息子のたかしさんは近くに住んでいるけれど、さびしかったのもあってコン太ともすっかり仲よしになました。

その日からコン太もちょくちょく遊びに行くようになりました。

コン太はおばあちゃんが「自分の本当のおばあちゃんならいいな」と思っています。

 

ある日、またおばあちゃんの家でテレビを見ているとニュース番組がはじまりました。

キャスターのひとが言いました。

「となり町で なりすまし詐欺 があり、だまされて被害にあいました。」

ニュースではその手口をくわしく説明していました。

コン太はそれを見てなにか考えているようでした。

 

 

ある日、おばあちゃんの家に電話がかかってきました。

「もしもし…俺だよ、俺」

「もしもし、たかし?声がガラガラだね、どうしたの?」

「そう、たかしだよ、ちょ…ちょっとかぜ気味なの…それより、おれさ、とんでもないことしちゃてさー 会社のお客さんからあずかってた、たくさんのあぶらあげをさー ぜーんぶ食べちゃたんだ!」

「あぶらあげをかい?」

「うん、それで、母さんにたのみがあるんだけどさー あしたさー た~くさんのあぶらあげをかってさー おれの会社のとなりの公園にさー お昼に持ってきてそっとおいてほしいんだ」

「お昼だね」

「うん、そのあと、おれがそっと取りに行くから…そのあぶらあげがないとさー おれ、会社をクビになっちゃう!」

「えー?!そりゃ大変じゃないの…」

おばあちゃんは「どうしてあぶらあげなんだろ?」と思いましたが、たかしさんが会社をクビになっては大変だと思い約束をして電話をきりました。

 

すると、ぐうぜんにも

近くに住むたかしさんがおばあちゃんの家に帰ってきたのです。

「あれ?たかし…今、電話を切ったとこなのに…???」

変に思ったおばあちゃんは、かくかくしかじかとたかしさんに話しました。

それを聞いたたかしさんはカンカンに怒り

「それは、きっと なりすまし詐欺だ!母さんをだますなんてゆるせない!俺がぜったいつかまえてやる!」

と近くの交番へおまわりさんに相談に行き、あした、おまわりさんといっしょに犯人をつかまえることになりました。

そして翌日…。

 

いよいよ、お昼近くになりました。

公園の中の大きな木のかげでは、たかしさんとおまわりさんがかくれています。

おばあちゃんはたくさんのあぶらあげを持ってきてそっとおいて公園を出て行きました。

しかし、こっそりと戻ってきてものかげから様子をうかがっています。

 

あたりはシーンと静まりかえり、しばらく時間がすぎました…。

どこかで鳥のさえずりだけが聞こえます…。

 

 

すると、そーと男の子が公園に入ってきました…

用心深くあたりをきょろきょろと見まわしています。

 

たかしさんとおまわりさんはおたがいの顔を見合って「こどもだ!」っと声を出さずに驚いています。

おばあちゃんは男の子を見て「あっ!」っと声が出そうになったのをあわてて自分の手で口をふさぎました。

 

そして、ついに、あぶらあげに手をかけた…瞬間!

「今だー!!! 悪いやつめー!!!」

「コラー!!! 逮捕するー!!!」

たかしさんとおまわりさんはすごいいきおいで飛びかかり、あっというまにつかまえました。

 

犯人はコン太だったのです!

 

「ごめんなさい!ごめんなさい!うぇーん」

コン太は泣きながらあやまりました。

「だめだ!母さんをだますやつは絶対にゆるさーん!」

「人をだますやつは逮捕だー!」

「もうしません!もうしません!うぇーんうぇーん」

コン太は怖くて怖くて泣きじゃくりました。

 

「ポン!」

恐ろしさのあまりコン太は男の子からこぎつねへもどってしまいました。

 

「あれー?!こぎつねだ!男の子に化けてたのか」

「こりゃーこまったぞ、きつねじゃあ逮捕できないぞ」

そして、おばあちゃんが息を切らしながら走ってきました。

「この子をゆるしてあげて、きっとおなかがすいていたのよ、いつも私の話し相手になってくれて、やさしい子なの、どうしてだましたの?」

「ぼくね、ずっと一人ぼっちでね、大好きなあぶらあげを買ってくれる人が誰もいなかったの…」

こぎつねコン太は泣きながらこたえました。

「この子をゆるしてあげて、さみしかったのよ」

おばあちゃんがもう1度たのみました。

すると、あんなに怒っていたたかしさんも急にやさしくなり

「こぎつねだとしょうがない、おまわりさん、ゆるしてあげましょうよ」と言いました。

おまわりさんも「2人がゆるしてあげるって言うのだったらしかたがない、もう絶対に人をだましちゃだめだぞ」と帰って行きました。

コン太はあぶらあげが食べたいばかりに軽い気持ちでやったのに、こんな大騒ぎなりすごいショックでした。

でも、みんながゆるしてくれて本当に反省しました。

 

おまわりさんもいなくなり、公園にはおばあちゃん、たかしさん、そしてコン太だけになりました。

すると…

「ポン!ポン!」

コン太が変身するときのような音が2回しました。

でも、コン太とはちがいます。

「わっ!!!」

コン太は飛び上がるぐらいビックリしました。

 

なんと、おばあちぁんとたかしさんはきつねだったのです!

 

たかしさんきつねは言いました。

「コン太くん、一人ぼっちだったら、家へ来ないかい」

おばあちゃんきつねが言いました。

「それがいいわ、またテレビを見ていっしょに暮らしましょ」

こぎつねコン太は信じられません。

「えー?ほんとうに?いいの?ぼくのおばあちゃんになってくれるの?」

おばあちゃんきつねが、とびっきりのやさしい顔で答えました。

「もう、だまさない?」

 

「うん、絶対に…グスン…グスン…」

こぎつねコン太はうれしくて、うれしくて、また泣きだしてしまいました。

 

そして、コン太は家族になり幸せに暮らしました。


「ラーメン」

2014年04月11日 14時51分17秒 | 創作

「ラーメン」

塩ラーメンを注文した

どうやら新人さんがラーメンを作るらしい
初めて見る顔である

しかし見ているとどうも手つきが悪い
しかも横から古株の店員が小声で時々アドバイスしてる

あー麺がのびてしまいますよ…
それでは、スープが薄くなりすぎます…
器のふちはきれいに拭いて下さいね…

(ぜんぶ聞こえてますけど…)
(あのラーメン、私のんやろ、店出よかな)

しまった

あまりにこの場所から離れたいと思いすぎたので体から意識がはなれてしまった

私は体から意識を離す事ができる
離した後の意識は形も大きさも自由自在である

店の外から店内の自分をのぞいて見た

目の前のラーメンをまばたきもせずジッと見つめたまま固まっていた

「さあ、自分の体にもどるべきか、どうか・・・」


「ねこじいさん」

2014年03月30日 14時55分03秒 | 創作

「ねこじいさん」

ねこじいさんが高い塀を垂直に登った
その上をスタスタと歩き出した

私は気を集中して体から意識を離し、ねこじいさんの後を追いかけることにした

私は体から意識を離す事ができる
離した後の意識は形も大きさも自由自在である

私は意識をねこじいさんの大きさに整えた
スタスタと歩くねこじいさんの少し後についた

ねこじいさんは塀から少し上のトタン屋根にひょいと飛び移り

その少し上の瓦屋根にまたひょいと飛び移り

瓦屋根のてっぺん目指してまたスタスタと歩きはじめた

すでに私の存在には気づいているらしく途中で片耳をこちらに向けたが一向に気にせずに歩きつづけた

そして、てっぺんに腰を下ろした
私もねこじいさんの隣に腰を下ろした

ねこじいさんは遠くをじっと見ていた

「ねこじいさん 何か見えますか」
 
「・・・あしたじゃよ…」

ねこじいさんは気を集中し意識を離してるのが感じ取れた

「ねこじいさん どこへ行くのですか」

「ちょっとあしたへの…」

さすがねこじいさん

私は未来へは飛ぶことができない

「ねこじいさん」    ねこじいさんが高い塀を垂直に登った  その上をスタスタと歩き出した    私は気を集中して体から意識を離し、ねこじいさんの後を追いかけることにした    私は体から意識を離す事ができる  離した後の意識は形も大きさも自由自在である    私は意識をねこじいさんの大きさに整えた  スタスタと歩くねこじいさんの少し後についた    ねこじいさんは塀から少し上のトタン屋根にひょいと飛び移り    その少し上の瓦屋根にまたひょいと飛び移り    瓦屋根のてっぺん目指してまたスタスタと歩きはじめた    すでに私の存在には気づいているらしく途中で片耳をこちらに向けたが一向に気にせずに歩きつづけた    そして、てっぺんに腰を下ろした  私もねこじいさんの隣に腰を下ろした    ねこじいさんは遠くをじっと見ていた    「ねこじいさん 何か見えますか」     「・・・あしたじゃよ…」    ねこじいさんは気を集中し意識を離してるのが感じ取れた    「ねこじいさん どこへ行くのですか」    「ちょっとあしたへの…」    さすがねこじいさん    私は未来へは飛ぶことができない

「つわものどもが夢のあと」

2014年03月03日 15時09分44秒 | 創作

「つわものどもが夢のあと」

嫁が所用で晩御飯先に食べとってということで…
息子と2人で鍋

和歌山県産 活真鯛(養殖)しゃぶしゃぶ用598円

さぁ 食べれるで いくでいくで~

あっ お父さんうまいわ!

やろ―

お父さん、はくさい食べれるでっ

おーありがとありがと

長崎県産 ぶりしゃぶ(養殖)598円

さぁ 食べれるで いくでいくで~

あっ お父さんうまいわ!

だろ―

お父さん、はくさい食べれるでっ

おーありがとありがと

豚肉肩ロースしゃぶしゃぶ用398円

さぁ 食べれるで いくでいくで~

あっ 父さんうまいわ!

だしょ―

お父さん、はくさい食べれるでっ

おーありがとありがと・・・???

「つわものどもが夢のあと」    嫁が所用で晩御飯先に食べとってということで…  息子と2人で鍋    和歌山県産 活真鯛(養殖)しゃぶしゃぶ用598円    さぁ 食べれるで いくでいくで~    あっ お父さんうまいわ!    やろ―    お父さん、はくさい食べれるでっ    おーありがとありがと    長崎県産 ぶりしゃぶ(養殖)598円    さぁ 食べれるで いくでいくで~    あっ お父さんうまいわ!    だろ―    お父さん、はくさい食べれるでっ    おーありがとありがと    豚肉肩ロースしゃぶしゃぶ用398円    さぁ 食べれるで いくでいくで~    あっ 父さんうまいわ!    だしょ―    お父さん、はくさい食べれるでっ    おーありがとありがと・・・???

「オウムがえし」

2014年01月26日 15時28分34秒 | 創作

「オウムがえし」

今日も「サザエさん」で波平が「左様」と言った

すかさず私が「左様」と言う

また、波平が「左様」と言った

今度は子供が「左様」と言う

また、また、波平が「左様」と言った

次は嫁の番や

「左様」

と 言った…