9V-SJF通信

航空関係を中心としたコラムです。

スターアライアンスのスクリーンセーバー

2004-10-29 23:45:00 | 航空旅行
既にご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、いいなと感じたので紹介します。

スターアライアンスのオフィシャルwebサイトでは、PCユーザ向けにオリジナルスクリーンセーバーを用意しています。最近、よく見られるようになったPR用のスクリーンセーバーですが、それが非常に良くできているのです。

スターアライアンスWEBサイトは日本語版とワールドワイドの英語版(http://www.staralliance.com/)があり、そのどちらでもスクリーンセーバーは提供されていますが、今回紹介するのは英語板の方で(日本語版を探したけど見付けられなかった。日本語版は別のスクリーンセーバーでした)、そこからは世界地図をモチーフにしたスクリーンセーバーがダウンロードできるようになっています。が、単なる世界地図だけではないです。

スターアライアンス加盟航空会社のフライトが今、どのあたりを飛んでいるか、ということが点で示される(各社毎に色で区別される)、という代物なのです。よく、飛行機のフライトパスで見かける、あの世界中のあらゆる地点が今、夜なのか、昼間なのかを示す帯も示されます。

更に、私が1番凄いと思ったのがオプションの設定をすると、そのフライトの便名・区間・飛行ルートが表示されるようになる(どのフライトが対象かはその時次第)、という芸の細かさです。私はPCを2台持っていて、いずれもWindowsとFreeBSDのデュアルブート構成ですが、Windowsのエリアパーティションには全てこのスクリーンセーバーを入れました。初めてインストールした時は、あまりもの出来栄えに、スクリーンセーバーの画面になるのが楽しみでした。

また、画面にはスターアライアンスの総フライト数が表示されます。
スクリーンセーバーの画面を見ていると、日本が夜の間、アメリカではUAのフライトでいっぱいになっていたり、日本が昼の間よりも夜の方が総フライト数が多いんだな、ということに気づいたり、と、なかなか面白い発見ができます。また、世界地図に浮かぶフライトの点を見ると、「今、××便はここを飛んでいるんだな」と感慨深い気持になるかと思います。

飛行機ファン(そうでなくてもOKですが)にはなかなかお勧めのスクリーンセーバーだと思います。
もし、ご興味をお持ちの方は、お試しになってみてはいかがでしょうか。

緊急事態とネット、そしてブログが果たす役割

2004-10-24 20:48:23 | IT、コンピュータ
皆様もご存知かと思いますが、昨日、新潟で大地震が発生しました。被災された方々には心よりお見舞い申し上げます。

昨日、新潟で震度6強の地震が発生したとき、私は家にいました。私の住んでいるところは新潟から離れていましたが、グラグラグラ、と地震だ、とはっきりわかる大きな揺れでした。地震だと誰もがはっきりわかる地震は前にも何度かありましたが、この地震で家がぐらぐら揺れている間は、まさか、新潟でこんなことになっていたとは夢にも思いませんでした。昨日から本日にかけてのTVには被災地の様子が映し出されていましたが、2F建ての家が押しつぶされ、1F部分はグシャグシャになっている光景や、開業以来、無事故を誇っていた新幹線が脱線した光景、道路がクレバスのように地割れを起こしたり隆起している光景など、この地震が如何に大きかったかを如実に物語っています。

日本国内にはあちこち活断層があります。そして、これは本日のTVニュースで見たのですが、活褶曲といって、地下に活断層があってその上に地層が覆いかぶさっていたとき、グニャリと曲がった地形になるところがあるというのです。活断層が見えないだけに注意が必要、と言っていましたが、日本には活褶曲も含めた活断層や地震の発生源になりうるところがあちこちにあり、どこでこのような地震が起きても不思議ではないと聞きます(そのTV番組では活褶曲は東北地方にいくつかある、と紹介していました)。これを考えると、今回の大地震は決して他人事ではないな、と感じました。

さて、これは私が何かの本で読んだことがある話ですが、災害やテロ事件など緊急事件が発生したとき、ネットは大きな力を発揮するというのです。その本で紹介されていたのは、9.11テロの時、何が起こり、今後はどうなるのか、これらの情報を迅速に提供する、という面で活躍したのがネットだ、という話でした。今回の新潟のケースではネットにアクセスするための電気や通信などが止まっているというので、9.11と状況は違うかもしれません。しかし、ここ近年ではネット接続機能のある携帯電話は一般的なものになり、カメラ付き携帯もかなり普及しているので、インフラさえ生きていれば、目の前で起きていることを誰もが写真入りでレポートをすることも技術上は容易になりました。

また、フォームに書き込んでボタンを押すだけで記事が書ける、というブログの登場は、速報性を求する事態の場合、大きな力を発揮すると思います。従来、WEBで情報を発信しようと思った場合、各人がHTML文書を手動で書き、それをサーバへアップロードしなければならない、というのが通説でしたが、ブログシステムはそれをかなり簡素なものにしました。HTML文法を知らなくてもある程度のものは作れますし、HTMLをコーディングする手間も省けます。また、モブログという携帯電話などのメールベースでブログに記事を書き込むことができる機能は、いつでもどこでも記事をあげることができます。
従来の情報提供のリソースに加え、緊急事態にネットが果たす役割は、ますます重要になってくると感じています。

そんなことを考えていたら、同じことを考えておられる方がいらっしゃり、早速今回の地震情報を共有するブログサイトが立ち上がっていますので、紹介いたします。

新潟県中部地震情報(http://blog.trackback.jp/niigata_earthquake/)
新潟中越地震「現地発」情報 地域別整理blog(http://blog.livedoor.jp/taroatwork/)




航空会社占い

2004-10-24 00:40:40 | 航空旅行
別のことでネットサーフィンをしていたところ、面白いものを見つけましたので、紹介します。
B級LogBook」を始め、いくつかのブログサイトで航空会社占いなるものが大きな話題になっていて、非常に盛り上がっていました。このサイト自体の所在は、前に聞いたことがありましたが、面白いので私もやってみました。

やり方は各ブログサイトの記事にも書かれていますが、非常に簡単で、自分の生年月日をいれる、というもの。私の場合は、ノースウェスト航空(NW)でした。判定結果の解説曰く、NW型人間は
・心が繊細で、人が気づかないようなところまで行き届くが、人が気にしないような些細なことがとても気になる、神経質
・人よりもストレスを感じやすい
・頭の回転が早く、物事を次々とこなしてゆける性格
なのだそうです。

NWの判定結果については神経質なところのどこがNWに結びつくのか、いまいちよくわからない9V-SJFですが、コメントやトラックバック記事、そこからリンクされている記事などで紹介されている判定文を見ると、その会社の雰囲気をなかなかよく掴んでいるものもあるな、と思います(→マーク以降は、9V-SJFのコメントです)。

シンガポール航空(SQ)
ロマンチスト、自分を磨き続けることで、トップを目指す
→ロマンチストはシンガポールガールのイメージからでしょうか。
世界初のYクラスでの機内食メニュー選択制や、今年のシンガポール-ロス/NYノンストップ便就航など、他社に先駆けて新しい価値を顧客に提案する、というプロダクトリーダーシップを実践するSQの姿勢を、良く表現していると思います。

タイ国際航空(TG)
「郷に入れば郷に従え」を地で行くタイプ
→エスニック、という言葉が判定結果にもありましたが、「タイ」という国が持つエスニックなイメージからTGが出て来たのでしょうか。

全日空(NH)
情に脆い
→万人受けする、親しみやすい、と判定結果にはありますが、言われてみればNHにはそんな空気はあるでしょう。

United(UA)
ミーハー、マイブームにはまることが多い
→ミーハーやマイブームはちょっとわかりませんが、判定結果にある「スターアライアンスは新しいものをどんどん受け入れる」は、言えるかもしれません。ここ数年で、スタアラは大きく成長しました。

JAL(JL):私の知人をこの占いにかけてみました。
どこかと利己的だが、根が正直で努力家、そういった思いを隠さないので、支持者も多い
→JLが利己的かどうかは「?」ですが、判定にある「キリリとした上品な印象」は、確かに当てはまっています。鶴丸はJASとの経営統合でなくなりましたが。

人それぞれ違うように、会社にもいろいろなカラーがある、当り前のことかもしれませんが、こうして占いの結果に併せてみると、会社のカラーはまるで人間の性格とつながっているかのようです。占いの結果を信じるかどうかは各自の考えによりますが、会社の戦略、プロダクト、そこに勤める社員の雰囲気、これらが作り出す会社のカラーを重ね合わせると十人十色ならぬ、十社十色な会社のカラーが見えてきます。これを占いにしてみるとは、なかなか粋なサービスなものです。

さて、皆さんはどの航空会社型でしょうか?
URL:http://www.goisu.net/cgi-bin/uranai/uranai.cgi?menu=d007

トラックバック、しくじりました

2004-10-23 10:28:55 | ブログライフ
昨日の記事「Eチケット化は広まっています」でコンチネンタル航空の話をした際、初めてトラックバックをしたのですが、ここで大きな失敗をしてしまいました。ブログ歴1週間の新参者がやってしまった、失敗談です。

1回トラックバックURLを含んだ記事を投稿した時、トラックバック先のページにリンクが張られているのを見ましたが、その後記事を修正することになり、再度編集することになったのです。私自身のトラックバックに対する知識は、
「トラックバックpingを相手のページに対して送ると、相手のページに送り元へのリンクが張られる」
程度の認識がありませんでした。これは間違いではなかったですが。
また、トラックバックpingを相手に送ると自動でトラックバック先へのリンクが自動で張られるものとばかり思っていましたが、そうではなく、相手先のリンクは自分で張らないといけない、ということを知りました。修正の内容は、このリンク指定といくつかの記述の間違いでした。

編集が終わり、再度「投稿」ボタンを押すと自動的にトラックバック先のリンクにある時間や記事の先頭などが自動更新されるのかと勝手に思い込んでいましたが、そうではなかったです。トラックバックpingを送った元の記事を修正しても、トラックバック先の表示は変更されませんでした。
「じゃあ、もう1度トラックバックpingを送ってみれば、トラックバック先の表示は修正されるだろう」
と思ったのが間違い。再度トラックバックURLを指定して投稿ボタンを押したところ、今度は同じエントリのトラックバックが2つできてしまいました。
自分から消す手段があればいいのですが、こちらにはその手段がないので、大焦り;;;

前に送ったトラックバックは消してもらうよう、トラックバック先記事の作者にお願いをして事なきを得ましたが、トラックバックpingを送る時は投稿前に記事の内容を見直して、「これが最終版だ」ということを確認してから送らなくてはいけない、と痛感しました。
今回の失敗談を通じて
・トラックバック先へのリンクは、自分から張らないと張られない
→トラックバックの双方向性は、トラックバック元が意識しないと実現しない。
・トラックバックpingは何度も送ると、トラックバックを送った回数だけ相手先のリンクに表示されてしまう
ということを学びました。これは、gooのブログシステムでの仕様なのか、一般的にそうなのかはわかりませんが、少なくともこの2者は意識して記事を書く必要があるそうです。

皆さんは、私のような失敗をしてしまったことがあるでしょうか?

Eチケット化は広まっています

2004-10-22 23:55:07 | 航空旅行
近年、世界中の航空会社でEチケット化がどんどん加速しています。
アメリカ系航空会社は比較的早くからEチケット化に力を入れていましたが、「ダイビングと旅行」コンチネンタル航空の全面eチケット化で紹介しているコンチネンタル航空(CO)は世界中で紙の航空券発券1件に対し、5500円の手数料を取ることにしたそうです。

Eチケットとは何か、についてはさまざまなリソースで紹介されているので既にご存知の方も多いと思いますが、簡単に説明すると、電子チケット、つまり、航空会社のコンピュータの中にチケットデータが入っている、という形態です。従来の紙の航空券では、搭乗する便毎に航空券片(チェックインの時は、これを搭乗券と引き替える)、更に国際線の場合は航空券と同じ内容が書かれた旅客控えというものが渡されますが、Eチケットの発券形態では、航空券片は渡されず、旅客控えだけが渡されます。

これも良く言われる話ですが、Eチケットになると、
・渡されるものはあくまで控えであって、航空券そのものは航空会社のコンピュータの中なので、紛失・盗難にあっても、再発行は容易である
・1つの旅程で多くのフライトを利用するときは分厚い券片(最近の航空券はATBと呼ばれる搭乗券一体型のチケットで、その紙が厚いので、フライト数が増えるとかさばるんですね)を持ち歩かなくても良いので、スリムになる
・航空会社にとっては、コスト削減になる
といったメリットがあります。今年、アメリカ旅行に出かけ、その時に利用したアメリカ国内線のチケットはEチケットでしたが、かさばらない、というメリットは体感しました。特に治安の悪い場所を旅する時などは、再発行が容易というメリットは非常にありがたいと思います。

最近ではアメリカだけでなく、アジアでもEチケット推進の動きが進んでいるようです。
昨年だかいつだか忘れましたが、シンガポール航空(SQ)は、地元シンガポールで発券する航空券については紙チケットに対して手数料を取るようになった、という話を雑誌で読んだことがあります。

ここ最近、急激に広まりつつあるEチケットですが、飛行機ファンである私にとっては嬉しい面だけではないです。というのは、飛行機ファンにとって、旅行会社がBSP発券と呼ばれる、IATA加盟(?)航空会社共通のフォーマットではなく、航空会社が発行する各社オリジナルのチケットホルダーは各社のロゴが入り、カラーが現われた貴重なエアライン・グッズの1つですが(航空券自体もオリジナルなデザインの用紙に印刷されますし、その控えも同様)、それがEチケットになると入手できなくなってしまうな、ということです。

また、Eチケットは見た目、航空券だということがわかりにくいので、事情を知らない人が見ると航空券じゃないと思われる可能性があります(これはある面では貴重品に見えないので盗まれにくい、というメリットにもなるが)。前述したアメリカ旅行で、乗り継ぎ便のチェックインカウンタを尋ねた時、「航空券を見せて」と言われたのでEチケットの控えを見せたところ、「これは航空券じゃない」と言われてしまいました。確かにこれは航空券じゃないのですが...

前述のブログ記事によれば、IATAは2007年までに全面Eチケット化にする決議を行ったそうです。
この決議のためかどうかはわかりませんが、今年発行のOFCタリフ「日本発 運賃一般規則」を見ると、Eチケット化を狙った規則改定を示唆する記述がいろいろ見られます。この動きを見ていると、私が思った以上にEチケット化への流れは早いのだな、ということを感じます。

Eチケットの強力な推進はIT技術の発達と、世界的なインターネットのライフライン化、航空会社の激しい競争とコスト削減といった時代背景があってこそなされているのでしょう。現在、Eチケットの制約としては複数の航空会社を利用する(interlineと言います)ことができないことが挙げられていますが、IATA決議がなされた、ということは、これが解決されるのは近いかもしれません。

近い将来、メジャーな航空会社の国際線の世界から紙の航空券がなくなる日はそう遠くないかもしれません。時代の趨勢とは言いますが、便利になるな、と感じる反面、飛行機ファンにとっては一抹の寂しさを感じるこの頃であります。

国際線の場合、航空会社で航空券を買うケースは限られていますが、航空会社のロゴが入ったチケットを手にした時のワクワク、自分が汗水流して働いて得た報酬で買った海外行きの航空券を手にした時、私はズシリとした重みを感じます。たった十数グラムの紙片であっても、これで海外へ行って帰って来れると考えると、それは非常に重たいです。その重みが1枚の紙キレに変わってしまうのは、便利だけど寂しいな、そんなことを思います。これからは、1枚の紙キレが重たくなりそうです。

さようなら、CX2053/2052

2004-10-17 13:47:10 | 航空旅行
今月14日をもってキャセイパシフィック航空(以下、CXと記す)の大阪発着便であるCX2053/2052が運休となりました(CX2053:10/14発、CX2052:10/15着)。

私はこのニュースを「AirTariff国際航空運賃」のアジア系航空会社について議論されている掲示版で知りました。初めてこのニュースを知ったとき、このニュースが信じられず、「えっ、マジ???」と思いながらCXのWEBサイトにあるフライトスケジュール検索をかけてみました。すると、14日以降はCX2053/2052が見つからず、これでこのニュースは本当だったんだなと悟りました。

CX2053/2052は数年前、シンガポールや台北線と同時に開設されたCXのアジア近距離深夜便です。今となっては古い資料ですが、手元にある2002.10.27-2003.3.29版のシステムタイムテーブルによると、これらの便のフライトスケジュールは以下の通りでした(時刻は現地時間の24時間表記。右から便名、区間、就航曜日、出発時間、到着時間の順で書かれています)。

香港(HKG)-関空(KIX)
CX2052 HKG-KIX 火水木金 3:15 7:30
CX2053 KIX-HKG 月火水木 22:40 0:35(翌日)

香港(HKG)-台北(TPE)
CX2042 HKG-TPE 火水木金 3:25 4:55
CX2043 TPE-HKG 月火水木 22:30 1:15(翌日)

香港(HKG)-シンガポール(SIN)
CX2073 HKG-SIN 火水木金 3:00 6:40
CX2074 SIN-HKG 月火水木 22:05 1:50(翌日)

私はCX2053/2052に搭乗したことはありませんが、シンガポール線であるCX2073/2074に搭乗したことがあります。システムタイムテーブルには「CX DHL flights」(本記事ではCX20xxシリーズ、と呼ばせて戴きます)という注が付いていましたが、その名の通り、(DHLの)貨物輸送が主体のようです。私が搭乗したときは最近では主流になったボーディングゲートからの搭乗ではなく、沖止めで、搭乗口からバスに乗って香港の空港敷地内を駆けめぐり、貨物エリアにひっそりたたずむトリプルセブンへ乗ったことを覚えています。

私が乗ったときは300人以上の定員を持つB777の座席はガラガラで、この便に乗っていた乗客は十数人しかいないような印象を受けました。あまりの空席の多さに、最初びっくりしました。私が乗ったのは8月ですが、「深夜便って、こんなにも需要が少ないのかな」と感じました。ですが、CX日本支社が独自に発行しているタイムテーブルにある注で「CX2053/2052は座席数やサービスに制限がある」旨が書かれていました。同じCX20xxシリーズであるCX2073/2074についても同様のことが言えそうですし、乗客数がこんなにも少ないのは、こんな背景があるということでしょう。

私がCX20xxシリーズの就航を知ったのはCXのプレスリリースでしたが、そのときの率直な感想は「偉いっ!」でした。もともとの出発点はDHLの貨物便ですが、CXはこれに旅客を乗せることによって他社にない価値を提供したからです。

殊に日本では深夜に出発して目的地に朝到着する、というフライト形態、いわゆる「夜這い便」は非常に限られたものであります。例えば、欧州線では韓国と中国を除くアジアでは夜出発するフライトはスタンダード・ナンバーですが、成田を発着するエールフランスの「スターウィング」以外に存在しないですし、アジアについてはタイ国際航空が関空発のバンコク便を持っている、という話を聞いたことがあるくらいです(今は、どうなんでしょうか)。成田の場合、発着に利用できる時刻に制限があるために夜這い便の実現は難しい部分があります。夜這い便は疲れる、という声もありますが、時間を有効に使う、地方から空港に向かうのに時間がかかる、空港等での宿泊費を節約したい、などさまざまな動機で夜這い便に対する需要も少なからずあり、重宝すると感じておられる方もいるでしょう。

私にとってCX20xxシリーズは非常に重宝するフライトだったな、と感じます。私が個人で海外旅行を計画するときは日没前にホテルに到着できるようなスケジュールを考えます。私の最寄りの国際空港は成田です。例えばシンガポールについては日本発のノンストップ便だと、成田発着で最も早くSINに着くのはシンガポール航空のSQ995(9:25発15:25着)ですが、家が遠いので成田に1泊しないとこの便には乗れないのです。到着時刻は理想的ですが。次にJALのJL711(11:20発)、SQ997(11:20発)と続きますが、日没までにホテルに着きたい、という観点ではこれらの便は微妙な気がします。これに対し、CX2073/2074を使ったケースでは、成田夕方発、香港朝発のフライトと組み合わせることになりますが、復路HKGで夜を明かさなければならない、という点はあるものの、私としては概ね満足できるプランが組めました。これは東南アジア方面に限らず、その他の地域行きでも十分可能です。

日本発着他社の夜這い便が数少ない中、フライトスケジュールに柔軟性を与え、乗客の選択肢を増やしたという意味で、CX20xxシリーズは大きな貢献を果たしたと私は思います。他社にない価値を先駆けて提供した、という意味でプロフダクト・リーダーシップの一例ではないかと感じました。

そんなCX20xxシリーズですが、TPE、SIN線が相次いで引退となり(気がついたら、なくなっていました)、最後に残ったKIX線であるCX2053/2052がこのような結果になったのは非常に残念です。CX20xxシリーズの引退の要因の1つとして「AirTariff国際航空運賃」掲示版では
・貨物需要減少
・AIr Hong Kong(香港の貨物便航空会社)がA300-600Fを導入したこと
(つまり、貨物専用便になること)
などがあげられています。

最後にひとこと言いたいです。
さようなら。そして素晴らしいプロダクトを提供してくれて、ありがとう。

新規参入ブログって、いっぱいあるんですね!

2004-10-17 00:55:59 | IT、コンピュータ
記念すべき初投稿「9V-SJF通信、スタート!」をリリースした後、自分のブログがどこにあるかと、新規開設ブログをチェックしてみました。

どれだけいるのかなぁ、と思いましたが、これが、すごい!
秒の単位でどんどん新しいブログが誕生していました。
ブログはここのところ、流行っているとはさまざまなリソースから聞きましたが、こんなにも関心を持つ&新規参入者が多いとは!この結果を見たとき、はっきり言って、びっくりしました。

「9V-SJF通信」を始める前から私の属しているコミュニティでビジネスも含めたブログが果たす役割について活発に議論がなされていました。正直言って、私がこのコミュニティに入る前はブログという言葉自体知らなかったですし、言葉を知ってもブログ=日記帳、くらいの認識しかありませんでした。コミュニティの中に先輩ブロガーがいて、その方がブログと日記帳の違いについていろいろ解説してくださいました。「ping」「trackback」というブログ特有の言葉についても、何となくイメージはわかっても、何がどうなのか、他人に対して説明できる状態にはまだなっていないです。
# 「ping」と言われて私がまず想像したものはICMPのping(注:コンピュータやネットワーク接続機器などの疎通確認に使うコマンド)です。
自分が実際にブロガーになってやっとわかるのかもしれません。

ICMP:Internet Control Message Protocol
TCP/IPでの経路変更や障害検知などで用いられるプロトコル。pingコマンドはこの特性を利用。

「日記帳(?)」のブログがどうビジネスに影響を与え、生活を変えようとしているのか私にはなかなかわからなかったですが、私の知っているところでブログを立ち上げた話を知り、試しにアクセスして見ると、そこではブロガーが提示したネタに対し、オープンな議論がなされていて、ここから新しいアイデアが生まれるということを実感しました。組織の構成員はさまざまなバックグラウンドや意見を持っていますが、各人が持っている目に見えない知識や意見を目に見えるようにし、それを活動に役立てっていく、ブログの可能性はこんなところにあるのだな、と感じるところです。

9V-SJF通信もどう育っていくのか、私にもわからないですが、ブログがどう育って行くのかちょっぴり楽しみなところです。

# 普段テキストで文章を書く感覚で投稿フォームでも改行を入れまくったら、変な位置で改行してしまい、見にくいテキストになっちゃいました。しくじりました。
(前の投稿は、改行位置を直しました。)

9V-SJF通信、スタート!

2004-10-16 23:38:24 | general
本日、ネット上にブログ「9V-SJF通信」が誕生しました。
このブログでは私の関心事である旅客機、そして私の仕事としていますコンピュータネタをメインにして感じたことを語ろうと思います。しかし、この2者以外の話もネタになる可能性が多いにあります。
(こっちの方が大きくなったりして...)

さて、タイトルにある「9V-SJF」って何だろう、と思われる方がおられるかもしれませんので、簡単に説明します。これは、私が搭乗した飛行機の登録番号の1つです。
飛行機ファンならご存知かもしれませんが、民間機には登録番号(英語ではregistration numberといい、ファンの間では略してレジ、と呼ばれたりします。)が1機1機毎に付けられています。自動車でいうナンバープレートみたいなイメージです。飛行機の"ナンバープレート"であるレジは、国や地域を識別する頭と各国毎で割り当てるお尻で構成されていて、そのレジを持つ飛行機は世界でたった1つしかないようになっています。例えば、日本ではJAが頭に付くので、日本国籍の飛行機はJA何とかというレジになるわけです。ここにある「9V」はシンガポール国籍、という意味になります。

9V-SJF機はシンガポール航空(以下、SQと呼びます)の飛行機で、エアバス社のA340-300型機でした(過去形な理由は、後で説明します)。私の趣味の一貫として海外旅行に何度か行きましたが、2001年、私が個人旅行でヨーロッパに行ったとき、シンガポール(SIN)-ローマ(FCO)のフライト(SQ340)でこの飛行機を利用しました。この前にも海外旅行には行きましたが、今までのものはツアー、もしくは会社での海外出張であり、自分1人で旅行を計画して航空券を買ってでかける、という個人旅行はこのときが初めてでした。

フライトプランについても自分で計画したものが現実のものになる、というのは非常に感動しました。SQはこの旅行の前にも乗ったことがありましたが、成田(NRT)-SINしかありませんでした。SQは気に入りましたし、長距離便にも乗ってみたいと思っていましたが、SQ340は私にとって初めての長距離SQフライトになりました。きれいな飛行機でクルーに対しても好印象でした。そんな訳で、2001年のSQ340は私の印象深いフライトの1つです。

時は移り行き、当時SQに所属していたA340-300は、今では全て引退となり、SQ340に就航する機材はB777になりました。元SQだったA340-300のいくつかは新天地で現役として活躍しているという話を聞きました。転売や廃棄などで飛行機の国籍がその国籍でなくなるとレジは抹消されるので、今となっては9V-SJFという飛行機はありませんが、私の思い出の中で飛んでいます。それが、このブログになりました。

どうぞ、9V-SJF通信を宜しくお願いします。