フランスの詩

宮之森享太 翻訳

[ ぼくが春に . . . ]

2013-09-23 | Weblog

         [ ぼくが春に . . . ]

ぼくが春に、きっと好むのは、野外酒場
そこで矮小なマロニエらを発芽するのはバゲット、
狭い公共の草地のあたりで、五月にだ。
子犬らは何度も追っ払われるが
やって来て、飲み助らのそばで花壇の風信子を
踏み荒らす。そしてヒヤシンス色の夕暮れまで、
1720年、ある助祭がラテン語の彼のあだ名を
彫った石盤のテーブルの上で、
教会のステンドグラスに向かう賛歌のように貧弱な、
決して彼らを酔わせない黒い酒瓶らの咳がある。

             フランソワ コペ
             A. R.