88beeHive's blog

ステンドグラス作り人の出店と散歩の記録

花粉症

2012-03-05 20:23:10 | 思い出
 先週末から花粉症の症状が出始めました。私の場合は
 眼のかゆみが強く出ます。まだ世の中に花粉症とか
 アレルギー性鼻炎などの名称が一般的ではなかった時
 から発症していました(眼のかゆみだけ)。まぁ時代の
 最先端を歩んでいたのであります。今は周回遅れですが。
 という訳で幼い頃から眼科医院へよく行くことになりました。
 本町通りから少し入った所にある医院は大人の靴20足は
 楽に並べられる広さのある玄関と高い天井を持った白い
 洋館でした。先生は銀縁の丸メガネに白衣を引っ掛け無頼
 な感じの中にも品を感じさせる方でした。
 毎年の初診時には電気スタンドひとつだけ付いた暗い診察
 部屋で「どうした?」「メガカユイデス。」「流行り眼だな。」
 2.30秒で終わる通院儀式のようなやりとりをしました。
 治療を行う部屋は庭に面した壁一面に大きな窓があり高い
 天井とともに明るく開放感がありました。ただ印象としては
 病院というよりは化学の実験室といったものでした。
 細い鉄パイプのスタンドには金具が枝のように伸び丸底の
 大きなフラスコや濃青や黄色の瓶が置かれ、フラスコから
 伸びるゴムチューブ、それにつないだガラス管で眼を洗浄
 しました。洗浄液はゴムチューブ部分をクリップで挟んだり
 取ったりして出したり止めたりします。目に焼けるような刺激を
 与える目薬の後細いガラス棒でこすっても目を傷つけないため
 の油の塊のようなものを目頭に載せて治療が終わります。
 与えられたガーゼで油を伸ばさないとよく見えないままになります。
 これらの治療法も設備も高校を卒業して故郷を離れるまで
 なにも変わりませんでした。
 故郷に戻り久しぶりに覗いて見ると洋館は取り壊され歯科医院が
 建っていました。それ以来、眼がかゆくなっても鼻炎薬と目薬で
 この季節をやり過ごしています。


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