80k700m タイトルはまだ考えてない(旧 安全靴をはいたタヌキのホームペヱジ)

自称“流川市民”の、鉄道橋梁&トンネルと北海道の国鉄(JR)廃線跡が好きな人間がブログに挑む。(最近は迷走の日々…)

名寄本線の旭駅を調べていたら胆振線おろえん仮乗降場と結びついたでござる

2013年02月01日 | 鉄道―室蘭本線・日高本線周辺廃線調査
 以前、JR名寄本線旭駅について記事を書こうと検索していたら、胆振線道床流出事故の被害に遭ったキハ22が引っかかり、昭和56年08月に新大滝付近で発生したところまで調べて、ふと、小前様宅になりゆきで宿泊した時の事を思い出した。
 “おろえんえき”は、うちから近い場所で起こった脱線事故現場の近くにあったんだよと列車脱線事故の写真と国土地理院の地形図を見せてもらったが、単に列車が脱線して傾いていたように記憶しており、後年、35m下に転落したというネット上の情報を見て、そんなはずはないと胆振線新大滝・御園間の脱線事故を片っ端から調べたものの、写真のような被害状況だけで済んだと思われる脱線事故を見つけられず、モヤモヤしている…。

 ところで、尾路遠仮乗降場は、かつては国土地理院2万5千分の1地形図「双葉」の昭和30年測量と昭和46年測量の地形図にしか存在が記されておらず、「鉄道廃線跡を歩く」(JTB出版事務局)に営業キロが掲載されるまで、詳細な位置は不明であった。
 今回入手した、鉄道一覧略図と呼ばれる路線の縦断面図が記載された業務資料には、仮乗降場の情報は記載されていないが、線路縦断面図には、各勾配のそれぞれの延長が記載されており、累計を求めれば大体の位置の推定も不可能でない事から、「鉄道廃線跡を歩く」に記載された営業キロと、国土地理院2万5千分の1地形図「双葉」と照合してみた。

 停車場が設置可能な条件を満たす勾配は、通常は3.5/1,000以下で、貨車の解放や連結を行わず、かつ列車の発車やブレーキに問題がない場合でも10.0/1000以下と法令で定められているそうだ。
 よって、勾配上の条件を満たし、かつ、営業キロ43.7キロ地点という前提条件を満たす場所は、伊達紋別起点43km675m付近から43km810m付近の、勾配が水平の箇所しかなく、倶知安方の27.0/1000の勾配上に設置する事は不可能である事が判明した。
 これで仮乗降場の位置が大体確定したかのように思えたが、地形図で仮乗降場が図示されている箇所は、土盛りした箇所でかつ、直線から左カーブに移る位置であり、縦断面図に照らし合わせてみたところ、水平勾配の箇所は元の地形に土盛りをしていたが、勾配が水平になった箇所から半径200mの左カーブが挿入されていた為、地形図に図示された位置条件を満たさない。
 地形図に図示された、土盛箇所で直線区間である条件を満たす箇所は、伊達紋別方の16.0/1000勾配しか残っていないが、今度は法令上の勾配条件を満たさない。

 以上の事から、仮乗降場の位置は、左カーブの始点であり、かつ、水平勾配の始点である伊達紋別起点43km675m地点前後という、かなり絞られた位置と推測されるが、それ以上の事はわからなかった。
 尾路遠仮乗降場の場所について記述がある業務資料にお目にかかりたいものであるが、どの方面から資料を当たれば、ブツを発見できるであろうか…。


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