むらやわたる57さい

千文字小説の未来について

超IQ研究所 太平洋戦争概説⑯

2019-04-22 14:28:04 | 小説

 三〇〇億円以上持っている大富豪の女性は、やっぱり某出版社の退職社員だった。他人のIQを下げる活動に思い入れがあるようだけど、規律のある新会社になる必要がある。重要な部分でアクセス数が減るからそういうことはやめてもらいたい。

 

         テニアン島の戦い


 六日目朝。

 麻生が捕虜を連れて米軍司令部のテントへ行ってきた。南雲が来ている。特製ジグソー弾千五百発を渡した。

麻生 和歌山は幽霊だろ。

死に神 ひみこさまからじきじきに。

卑弥呼 その島に呪いをかけて、奪えないようにするがよい。

麻生 病死幽霊をこの島に移送できないだろうか。

M 魂の鋼鉄魔神(三番トーチカ)に始末させる。

麻生 本土からなにか物を移送させることだな。

M ラソー神社(島にある)はどうしてほこらだけなんだ。

麻生 鳥居を作ろう。

M 病死幽霊はラソー神社の鳥居で始末する。

麻生 公共の一回線で処理できるようにだな。

M 移送するのは軍人が望ましい。陸戦で戦死した軍人が、水陸両用戦車でテニアンに移送する。死亡一〇九名。捕虜一三一名っ。

米軍医三 こっちのもそこで処理することになるかも。

 夜九時頃。死に神の音頭が響いていた。

「なにもかもてっぱんがわるいのでございましょう、ひとがうまれるんはてっぱんのせい、ひとがしぬんはてっぱんのせい」

南雲 おれたちは不死身だ。鋼鉄のからだで突撃せよ。

 機銃の音が響いている。米軍からもらったモルヒネを「捕虜になって、拷問されたときに使え」と言って渡していた。鋼鉄魔神(胸に弾丸が一〇発めり込んだ痕跡がある)はラソー神社のほこらだ。

 機銃の音がやんで、海水蒸留装置の、ポンプの音だけが静かに響いている。

 

 七日目朝。

 おれたちの戦争は終わった。おれたち六三人と捕虜一三一名。牛丸を先頭にして司令室へ向かう。

 テントの切れ端と鉄板をほこらに置いた。

北条政子 大釜にほうり込んで「鉄のもと」を入れるがよい。

 本土から送られてきた材木とコンクリートでラソー神社の鳥居(人の背丈ほど)を造った。

 サイパンから南雲ともうひとりやってきた。タラワから来た特殊衛生兵の林君。おれと林で毎日五人だけ捕虜のレセプトをしている。包帯で縛るだけだが望みなら袋頭巾にした。名刺が五枚ずつたまる。

M 三途の川で病死幽霊を鋼鉄魔神がぶった斬る場面が、米軍の志願兵になるわけだ。

 グアムの戦いが終わった。米兵の死者数は予想どおり。

M ペリリュー(パラオ諸島の戦場)の戦果は。

南雲 IN RIGHT(米軍囚人兵)が一〇〇〇人行ってる。

麻生 他はNO RIGHTだな。

M 捕虜は誰のポイントになるんだ。

小沢 おれにもしものことがあったら。

M 拘束されてる邦人用だな。ジグソー弾を使ってるか。

小沢 ×が米国用だな。

長野君 文章が出てきました。

 

 昭和一九年九月。アメリカ軍のオスカー・ゴンザレス少尉二四歳はペリリュー島で戦っていた。オスカーは病気の母親を絞殺したとされ、死刑判決を受けたのちに招集されている。オスカーはこの島をクリアすればフィリピンまで行くことができて、国王の恩赦が期待できると考えていた。上陸時の砲撃で相手が命中しないように撃っていたことから、日本兵も自ぶんたちと同じ囚人兵のようだ。オスカーは「相手を殺さなければ生き残れる」と確信した。オスカーは日本軍の陣地を透視することができる。志願兵の連中は射程距離に近づくことがない。オスカーは水陸両用戦車に燃料のドラム缶を積んで、日本軍の陣地に三回放棄する。三回目で「日本軍の陣地にいる方が安全だ」という安堵感から、谷間で立ち小便をしていて、足をすべらせて谷底へ転落して、頭を打って死亡した。

 

M それにしてもまだ米軍のIN RIGHT(囚人兵)が五〇〇〇人ほどいる。

南雲 ナチス囚人兵のぶん類をしてるんだけど。そっちでデータがあるかな。

M 難しい話だな。無線で満州の広報に聞くか。

 無線機を借りる。

M 呂の複製はいくつできた。

満州広報 七四四五。七七七七で終わりにしようと、前向きに思ってるよーん。

M なにかの免疫力に役立つんだろ。

満州広報 あれは全部うっそー。

麻生 民主政治をできなくするための焦土作戦だろ。

満州広報 それは少しありありーん。

M ナチスと関係があるか。

満州広報 じぇんじぇんありませんえん。

麻生 なんの役に立つんだ。

満州広報 満州帝国の秘密げろげろぼよよよーん。

麻生 データは、ないだな。

 

      つづく