心理カウンセラーの眼!

孤立無援の・・君よ、眼をこらして見よ!

どこか変な日本の脳科学者のめざすもの

2008-03-14 09:58:25 | 脳科学者たちの迷走
今年に入ってノーベル賞受賞者の利根川進氏の研究チームが

マウスの脳で神経回路を遮断したり、回復させる技術を開発した

と報道された。


「脳の働き方の研究」は

fMRI(機能的磁気共鳴画像装置)の発明開発によって

俄然 熱気を帯びて研究合戦が熾烈になっているようだ。


たしかに脳の神経回路が電気信号で情報を伝え合っているのは

そのとおりだろう。


だが待ってほしい。

この考え方で行くと

人は単純なロボット的存在でしかないことになるのではないか?


もっと複雑だなどと言いたいのではなく、

人間の脳というものについて

余りにもメカニックな機能的な面にしか

理解も認識もおよんでいないことがおそまつなのである。


人が獲得してきた「言語」について

言いかえれば、高度な言語を操る人間の存在を

いったいどのように脳科学的に措定できているのか?

そこのところがまったく抜け落ちているのだ!


たとえば

大脳皮質の言語野に欠陥があれば言語表出に支障が起こるだろう。

しかし言語表出の支障があれば、

必ず大脳の言語野に欠陥があるかといえば

それは原理的に成り立ちがたい。

ここでは心的な失語の概念が考察されなければならないのだ。


脳科学者たちは今でもいつまでも

現象としての脳生理を語るにとどまることを知るべきであろう。


思考の到達をなめてはいけない。



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