「オレンジの悪魔」が台湾上陸！
京都橘高校吹奏楽部が建国記念式典で大人気
▲台湾の桃園国際空港に到着したばかりの京都橘高校吹奏楽部部員
台湾（中華民国）の建国記念日「双十節」は10月10日です。この日、台北市の総統府前広場で蔡英文総統と政府高官らが出席し、記念式典が行われました。驚くことに、式典の「主役」に躍り出たのが、なんと日本からやって来た高校生(女子がほとんどで、男子は数名)たちでした。
「オレンジの悪魔」と呼ばれ、アメリカのディズニーランドでの演奏やいくつもの海外公演に招かれ、世界的に名の知れた京都橘高校吹奏楽部の面々です。YouTube動画でも彼らのパフォーマンスは4000万回以上も再生され、数々の賞に輝く実力派のパフォーマンス集団。オレンジ一色の彼らが登場すると、会場は一瞬静まり返り。続いて盛大な拍手が巻き起こりました。何しろ台湾では「橘色悪魔」として知れ渡っていたからです。
なぜ「オレンジの悪魔」が台湾に招かれ、双十節でパフォーマンスをすることになったのでしょうか。
11年前の３月、日本は未曽有の危機を迎えした。東日本大震災です。日本の悲劇に真っ先に援助の手を差し伸べたのは台湾でした。約200億円を超える義援金が台湾から寄せられたのです。
もちろん、世界各国から支援がありましたが、台湾からの支援は群を抜いていました。いかに台湾が日本との友好を大事にしているか、改めて認識した日本人が少なくなかったことでしょう。その恩に報いるため、日本側は大震災から10周年にあたる2021年を「日台友情年」に指定しました。
それに応じた台湾側の中華文化総会が昨年の双十節に京都橘高校吹奏楽部を特別ゲストとして招くことにしたのですが、あいにくの新型コロナ騒ぎで台湾入りが中止に。そして今年、ようやく実現したもの。だから、「オレンジの悪魔」も気合十分だったようです。こうして生徒88人と教員５人の総勢93人が台湾へ。
双十節の５日前から台湾入りしていた彼らを待ち構えていたのは、圓山ホテルでの演奏や地元高校の吹奏楽部との交流など、連日のように組まれたスケジュールでした。現地の新聞やテレビが盛んに報道したのは言うまでもありません。７日に総統府を見学しましたが、そのとき蔡英文総統が彼らを出迎え、一緒に記念撮影するというサプライズも。
▲総統府見学中に蔡英文総統（右）が出迎えるハプニングが
同吹奏楽部で顧問を務めた田中宏幸氏の著書『オレンジの悪魔は教えずに育てる』（ダイヤモンド社）も９月に台湾で翻訳出版されたばかり。田中氏の指導方法が台湾でも話題を呼んだことから、「オレンジの悪魔」は台湾で注目されることに。そんなわけで、知名度は抜群でした。
さすが、舞台慣れしているのか、見事なパフォーマンスでした。約15分間にわたる演奏は会場の人たちを感動させたのは言うまでもありません。蔡英文総統ら台湾政府の要人たちも総立ちで拍手を送りました。
台湾人に強い印象を残した「オレンジの悪魔」は、その日のうちに帰国の途に就きました。日台友好に貢献した彼らに拍手を送りましょう。
🔻圧巻のパフォーマンスを披露した「オレンジの悪魔」
（写真は中華文化総会の公式ビデオより）
完全動画は下記でご覧ください。
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●橘色惡魔來了！20221010國慶典禮京都橘高校吹奏樂部精彩演出完整版！（Taiwan）
https://www.youtube.com/watch?v=2JEESRPPNxE&authuser=0
