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The Sense of Wonder

「ここへきてよかった」
そんな景色に出逢えたら・・・。

シンクロニシティ

2009-01-12 23:16:08 | 座右の書
                シンクロニシティ~未来をつくるリーダーシップ~

これからの職業人生を考える上で、指針としたいと感じた一冊でした。

著者のジャウォースキー氏が、弁護士から一転、リーダーシップ開発というまったく
別の世界に入り、アメリカン・リーダーシップフォーラムを設立。
その後、さまざまな組織の設立に参画し、変化を促すリーダーシップを確立していく物語です。

第一に、「シンクロニシティ」について

そこで感じたことは、シンクロニシティだからといって、当然100%の偶然では
ないということです。

「犬も歩けば棒にあたる」式ではなく、目指すものがはっきりしているからこそ、
方向感覚を持って動くからこそ、偶然が連鎖していくのだということを強く思いました。

著書の言葉を借りると、まず、強くコミットメントし、一心に取り組むということ。

そして当然ですが、偶然が手助けしてくれるのをただ待つのではありません。
大事な場面・ここぞという局面では、必ず主体的な判断に基づく意思決定、行動がありました。

そしてその結果として、会いたい人物に会うことができたり、志を同じくする経営者の
お手伝いができたりというシンクロニシティが起きる幸運に恵まれています。



これは、神戸大学の金井教授がおっしゃっている
「節目節目で、キャリアデザイン。後はドラフトしていい」と同じにおいがします。

ここでドラフト(漂流)するというのは、偶然に身を任す、すなわち
シンクロニシティを楽しもうということなのだろうという気がしました。

クランボルツ教授の「計画された偶発性理論」よりは、もう少し方向性を重視したこの考え方は、日本人にはフィットしたキャリアの捉え方なのだろうと思います。


第二には、成人教育を支援するということについて

著者が、提唱するリーダーシップは「サーバント・リーダーシップ」です。
「リーダーとサーバメントは、両立しないように思われる。
しかし、上に立つと思っていること自体が間違いで、リーダーの方がサーバント
としてフォロワーに尽くすという気持ちを持つことで、
結局、フォロワーがそのリーダーを信じてついてくるという考えを明らかにした」(著書 解説より)

まさに著者のリーダーシップの旅で出会った数々の専門家たちは、彼をサーバント
リーダーシップをもって、導いてきた(結果として)といってもいいのでしょうし、
だからこそ彼は、「サーバント・リーダーシップ」が未来をつくるリーダーシップ
であることを身をもって実感したのだと思います。


まだ理解が浅いので、はっきりとは言えませんが、サーバント・リーダーシップは、
「やり方」ではなく「あり方」なので、いろいろなリーダーシップの形や理論のベースに
なりえるのではないかと思います。


「フォロワーの最高のパフォーマンスを引き出すために、サーブする」
ことが、サーバントリーダーの定義とすると、サーブする方法は、人によって違うし、
同一人物であってもその人の成長の過程によっても変わってくることは当然です。

大人になってからの自己変容を支援するためのあり方として、
「サーバント・リーダーシップ」を指針としていきたいと改めて思いました。

そして、
第三には、「ダイアログ」(対話)の力について
著者がリーダーシップの旅に出ている間、多くの人との出会いやシンクロがあるのですが、
その中でも、出会った瞬間に信頼と親密さが生まれるオープンマインドな関係になる人との出会いによって、
流れが大きく変わる瞬間があります。

その人たちとの「つながり」や「一体感」は言うに及ばず、哲学的思索や、対話によって
多くのことに気づき、一歩を踏み出すきっかけになることは、まさしく「共振」であり
「創発的」であり、身震いがするほどでした。

人は、深い対話によって自分の経験への意味づけを言語化することができ、
自分の中に統合していくことができるのだと思いました。
素晴らしい力です。


自分自身の可能性から、人類の可能性まで想いを馳せるそんな一冊です。
久々の座右の書としたい一冊でした。





ホスピタリティの教科書

2008-10-12 22:37:16 | 座右の書
たしか、ホスピタリティの教科書というタイトルの本もあったようですが・・・

私にとってのホスピタリティの教科書は、


                     「慮る力」ダイヤモンド社


               



この仕事をはじめた頃書店で目にして買った本です。
「慮る」という言葉に、強く心魅かれたことを思い出します。

ホスピタリティと言う言葉を和訳すると一番近い概念がこの「慮る」なのではと思います。

私は、ホスピタリティには
1.ホスピタリティマインド(心)
2.ホスピタリティマナー(形)
3.ホスピタリティアクション(行動)
があると思っています。

基本のマナー(形)は、数日のトレーニングで身につけることは可能ですが、
その後の業務において、マニュアルを超える判断、サービス、ホスピタリティが
発揮できるかは、マインド(心)にかかってきます。

この本では、慮る力をEQを使って心の動きを整理してあります。
EQは高めることができるというのが前提ですから、だれもがホスピタリティマインドを
訓練によって高めることができるのです。

しかも、人は人のためになることが嬉しい、人の喜ぶ顔を見て嬉しいと思うことができる
社会的な生き物でもあります。
ホスピタリティ、慮る心、利他心は誰もがもっているものなのですよね。

でも、その度合いがどれだけあるかは、やはり性格やこれまでの生き方に関わる部分が多いのでしょう。

リッツカールトンホテルの高野社長の講演会でお聴きしたことがあります。
「心の立ち位置が同じ人がいる場は‘熱さ‘は違う」と同質化集団の持つエネルギーの強さを
強調していらっしゃいました。
ですから、リッツカールトンホテルでは、、「クオリティセレクションプロセス」と呼ばれる
独自の適性診断システムで、多大な費用をかけて、適性の有無を判断したうえで
人材を採用をしているそうです。
しかも、年間トレーニングの時間は、一人300時間を越えるとのこと。
適正とトレーニング、そしてシステム。
人材にここまでかけて卓越した伝説のサービスが生まれるのですね。

ただし、適正を見て採用できるのは、恵まれたお店でしょう。

ということは、マインドのトレーニングをどうやっていけばいいのか?
慮る力を高めたいと思ってもらえるには、どんな働きかけをしたらいいのか?
そう考えると、現場で働きたいという気持ちが沸いてきます。今更ですが。

とりあえず、働くことは無理でも、お客様になって良いサービスを受けることは可能です。

ということで、行きたいと思っていた「レストラン カシータ」
またまた引き寄せてしまった感あり。近々行けそうな ヨ・カ・ン・・・。

               I am a man~奇跡のレストラン「カシータ」の作り方~

社長が社員に宛てたメール

私は今朝、スタッフの誰かから
「夜、急にお見えになった常連のO氏がお誕生日だったので、私の判断でドンペリを開けてしまいました」
、そんな始末書がほしかったのです。
「O氏のお誕生日にシャンパンを出し忘れました」そんな始末書は、もう要りません。


オーナーのマインドが伝わるエピソードです。


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今週は、3連休しっかり休みます。
新しい名刺作成のため、自分自身と向き合う時間をとっています。

私は何が得意なのか?
これから特化していく分野を決めるのか?
何でもやりますでいいのか?

みんな「あり」なのだと思います。
自分の専門分野を決めることと、それ以外のことはやらないということはイコール
ではないのだから。

今は、自分の専門分野は、○○ですと言い切っても良いのかなと思っています。
で、読み返した本が
「ホスピタリティ サービスの原点」
「I am a man」
「サービスマインドを高める物語」
そして
「慮る力」
なのでした。

そういえば、ホスピタリティサービスの原点の著者である、力石先生を講演会で新潟に
お呼びしたことがありました。
当日の司会進行、受付、そして先生の接待と余裕ない情けない顔をしていたのでしょう、
会場に入る前に声をかけて下さいました。
なんとおっしゃたのかは憶えていませんが、講師の方にそんな気遣いをさせてしまった
申し訳なさと、こんなときでさえ相手を慮る言葉をかけられる先生に胸がつまりました。

目指したいと思います。






成功の実現

2008-02-19 21:37:56 | 座右の書
成功の実現

もう5年くらい前になるでしょうか・・・。

なぜか、心魅かれ購入しました。

そばで天風先生が語りかけているようなそんな本でした。

重い本であったのに、しばらくは通勤や出張にさえも

持ち歩いておりました。


何かを成し遂げることが人生の成功である・・・

人の価値観を自分の中に刷り込み、振り回され、

何かを成し遂げたい一心で、その何かすら見いだせずに

自己啓発本を読み漁っていたころでした。



「今日一日

怒らず 怖れず 悲しまず

正直 親切 愉快に

力と 勇気と 信念とをもって

自己の人生に対する責務を果たし

恒に平和と愛とを失わざる

立派な人間として生きることを

厳かに誓います」


毎朝、アファメーションすることで、心が安らかになったものです。



ご縁があり、先日クライアントの研修担当の方から

天風先生の講演テープを頂きました。


当時89歳という先生のお声をお聞きし、胆力を感じました。



久しぶりにページをめくりたくなりました。

自分なりの人生の成功とはなにか・・・・が

おぼろげながら分かりかけてきた今、

また新たな発見があるかもしれません。



ひとつ拾えば、ひとつだけきれいになる

2007-09-06 22:02:32 | 座右の書
「ひとつ拾えば、ひとつだけきれいになる
              ~心を洗い心を磨く生き方~」

 イエローハットの鍵山秀三郎氏著書。PHP研究所。

 稲盛和夫氏の「生き方」も頷き共感できる書のひとつですが、

 鍵山会長の書は、私が目指していることは正しい!と実感できる書です

 心のロードモデルとでもいいましょうか・・・


 エニアグラムでは、同じタイプなのではないかと思う箇所がいくつかあり、

 まるで自分の心を映し出しているかのような表現に、深く深く共感できるのです

 「自分の悩みのために周りまで巻き添えにしてはならないという自戒の念。
 苦しむときは、一人で。私は、心配事を相談しないばかりでなく、悟られること さえも気遣っています」

 「譲れることは出来るだけ譲る。譲れることは譲ったほうが逆に早く目的を達成できるのです。しかし、ある一線を越えたら一歩も譲らないようにしています」

 「本物人間であるかどうか見分ける基準として、言っている事と行っていることがどれだけ一致しているか。あとひとつは、自分の利益に直接結びつかないことに対して、どれだけ無心に取り組んでいるかどうかです」

 こういった信念を良しとする考え方。

 とてもとても僭越ながら同じ「におい」を感じるのです。

 だから、心にすっと入ってきます。

 また、掃除がんばろう! という気になる  1冊です

修身教授録

2007-07-06 21:37:29 | 座右の書
 私が「座右の書」としている本の中に、森信三先生の〔修身教授録〕があります

67年も前に出版されたにもかかわらず、いまだに人気の衰えないロングセラーです。この書は、森先生が師範学校で修身の教鞭をとっていた時の、文字通り「修身教授録」です。天皇崇拝や愛国心を植えつけるための修身ではなく、実践を通して自分に大切なものを「身に修める」ことを、文字から行間から教えられる名著です。

さすがに乱読派の私も、飛ばし読みが出来ず、毎年この時期に一節ずつ読み進めています。夏休みが開けると、専門学校での仕事が2ヶ月ほど続きますが、それに備えて・・・です。

本の中での森先生の生徒に語りかける凛とした口調。自分自身を律した中で、さらなる人間性を追求する厳しさ。先生自身が自分に問いかけるように進める授業は否が応でも、「自己を見つめる」時間となります。

そして、毎年はっとさせられる言葉があります。
「教育とは流水に文字を書くようにはかない業である。だがそれを岩壁に刻むような真剣さで取り組まなければならぬ」・・・毎年私の授業用のレッスンプランのNOTEにはいつでも目に入るように書いておきます。

学生相手の授業は研修と違い、クラスマネジメントにはかなり苦労を要します。さらに専門的職業を目指す彼ら、彼女らは座学が苦手です。その中で、「接客マナー」を教えることは容易ではありません。
44人が、5組あり、5回も同じ授業をすることは自分自身にとっても修行です。

そんな中で、昨年から授業時間を2倍とって頂ける事になり、かなり深く関わることが出来るようになりました。それを機会に、前般は人として大切ことを教えるようにしたのです。接客には、自分の人間性がすべてあわられるし、全人格をかけて行うものと考えていますので、人間性の向上なしには接客の向上はありえません。

私の心に響いたように、みんなの心に届くように、伝えられたらと思います。