10センチ以下博物館(断捨離の果てに) ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

65歳定年時代に早期退職した男の片付け日記。

キューブリックの絵 ニコルソンの顔 映画「シャイニング」

2019年12月06日 09時30分36秒 | こんなものを見た
現在、続編の「ドクター・スリープ」が公開中の、映画「シャイニング」を久しぶりに見た。

私は、映画は監督で見るタイプで、キューブリックは大好きな監督の一人。
この映画は、私が映画館で最初に見た彼の「バリーリンドン」が興行的に失敗したため、テコ入れの意味もあり撮影されたようだ。
(確かに、「バリーリンドン」は、中学生の私には、よくわからなかった。それに比べれば、当時難解と評価されていた「2001年宇宙の旅」の方が、むしろわかりやすかった。)

原作は、スティーブン・キングだが、かなり原作をいじられていて、当時キング本人が作品の出来について怒り、自らTV版「シャイニング」を監督している。
(日本では、差別化するため、確か「スティーブン・キングのシャイニング」となっていたように記憶している。)


で、久しぶりに見た「シャイニング」だが、私の印象は、最初に見た時と同様、「これはホラーではない」。

確かに、超常現象的なシーンもあるが、キューブリックらしく、シンメトリーで、ある意味美しいこともあり、どこか映像美的で、いわゆるショッキングではない。




40年近く前だから、ゾンビ全盛に今、グログロゲチョゲチョがホラーのメインでもあり、尚更かもしれない。

ただ、キューブリックという監督は、常に「人間の狂気」を描いていたと思うので、そういう観点から見れば、この映画は別の怖さがある。
そして、それを体現してくれたのが、俳優陣。
ジャック・ニコルソンが変貌していく様子は、さすがである。

使用前


使用中(何を、だよ。(^-^;)


使用後




もし、人気のない夜道で、ジャック・ニコルソンが向こうから歩いてきたら、急いで引返します!(>_<)


それから、妻役のシェリー・デュヴァルは、キューブリックに何度もダメ出しを喰らい、追い込まれた上で、ニコルソンの演技に対応しているので、ほとんどおかしくなりかけていたらしい。
有名な、部屋に閉じ込もり、叫びをあげているのは、ほとんど演技ではないらしい。(あぶねー。)




また、構図のシンメトリー(廊下、双子)に加え、(ホテルという場所でもあるが)至る所に絵画や写真がおかれており、個人的には、おそらくそのシーンを暗喩している絵を配置している気がする。
例えば、ジャックを誘惑する部屋の前には、キツネの絵が掛けられている。
(静止画で分析していく価値がありそう。)



ただ、映像、演技はさすがなのだが、原作を大きく変えたせいか、ストーリー的にはわかりにくくなっている気がする。
その辺りが、怖さを軽減しているのかもしれない。
ジャック・トランスという名前、最後の写真は確かにヒントではあるが、観客に考える間が必要でもある。


なお、冒頭の上空からの映像は、その没フィルムが、後にリドリー・スコットの「ブレードランナー」に使われることになる。

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