3278.~感性が育つ~
「知的障害・発達障害をもつ生徒さんの 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック・発達支援教室 Elephas(エレファース)
・・・明るく、楽しく、さわやかに・・・
~今日のElephasブログ:「工作が物語をつくる」(10月11日)~
おはようございます。武蔵境教室の伊藤です。
武蔵境教室では、玄関を入ってすぐ左手に工作を飾っています。
生徒さんが教室に入ってきます。
初めての工作を見たときの生徒さんの反応は、とても楽しいものです。
ウサギやクジラがしゃべりだし、物語がはじまります。大きな虫の音が聞こえてきたりもします。
秋の工作、リスとキノコ。
赤・黄・橙・茶、色とりどりの落ち葉を画用紙で作り、キノコが生えている地面を華やかにしました。
リスにドングリを持たせたりもしました。
ひととおり飾りつけが終わると、床に膝をついて、生徒さんの目線になって全体を再確認します。
キノコの奥にいるリスが見えにくくなっています。
画用紙で木の切り株をつくり、その上にリスを置いて見やすくします。
落ち葉の色が多すぎるかな、とも思いましたが、そのままにして生徒さんを待ちました。
生徒さんが教室に入ってきました。
もう秋なんだね、キレイだね、と親御さまの声は聞こえるのですが、生徒さんの反応はほとんどありません。
色の多い華やかな飾りつけが、かえって生徒さんの意識を分散させてしまったのかもしれません。
シンプルな飾りつけの方が、余白が多い方が、リスやキノコの物語がふくらみやすかったのかもしれません。
床に膝をつくだけでは生徒さんの目線にはならないことを、あらためて痛感しました。
◇ワンポイント・メッセージ◇
「色の多い華やかな飾りつけが、かえって生徒さんの意識を分散させてしまったのかもしれません」、・・・いいえ、生徒さんは見とれていて言葉がなかったのかもしれません。リスときのこ、思った以上に相和して何とも秋らしい世界を作り出しているのに、驚いています。それぞれの教室で飾り付けをする講師ひとり一人にそんな感性が備わっていることをとてもうれしく思います。親御さまの歓声も歓迎です。その声を聴いて、子どもたちには感性が備わっていきます。「秋」、辞書で引いた説明ではなく、「もう秋なんだね」というイントネーションや感情を伴う言葉によって、私たちは秋の意味を感じ取ることができるのです。