故郷はトイ・ボックス

♫やっとこやっとこ かきだした♫

銀の星 銀の粉

2023年12月24日 | 昭和30年代の町の子の生活


子供の頃のクリスマスは、サンタさんとトナカイと言うより、西洋が降臨したような不思議な日だった。

特に思い出深いのは、ヘンテコな形の薄い紙の帽子、銀紙の長靴からはお菓子がハミ出て、絞った白い網で巾着のようになっていた。点いたり消えたりするクリスマス電球と、やはり紙でできていたモコモコのモール。ツリーのてっぺんの銀紙の星にはツリーにさす筒が付いていたけど、うまく刺さらなかった。

三角のクラッカー、脱脂綿の雪。

丸いケーキとツリーの記憶はなぜだか薄い

サンタさんは本当はいないけどプレゼントを持ってくるキャラクターとしての著名人だった

うちの店は年賀状のついでみたいな扱いで、クリスマスカードを売っていた。
横長で銀の粉が絵の効果としてマブされていて、それはそれは子供心に美しかった

クリスマスカードが一番の思い出かもしれない


これいいだろう、と昭和の子

2023年01月20日 | 昭和30年代の町の子の生活

 

今年からガラリと生活が変わるハズなので、販促をかねてグッズを作る。お手軽にマグカップ。

 
「これいいだろう 」
昭和の子供、見せびらかしの常套句
次に来るのは「あーげない」
バリエーションあり。「あーげる」「ほらあげた」対象物を上に上げる。
 
昔、近所にまんじゅう屋の息子がいて、私に、僕が包んだんだと、キレイに包装された箱を見せてくれた。余りに見事なのでどうするか知りたくて、もう一回やって見せてくれと頼んだが、たかしちゃんは調子が悪いみたいだった。「今、うまくできない」
今、考えるとあれはお店の人が包んだ物で、たかしちゃんは目を丸くしてキチンキチンと折られ畳まれるのを見ていたのだろう。そしてその素晴らしい物を私に自慢したくなって、自分が包んことにして見せにきたのではないか。だって、たかしちゃんが見付けた宝物は、たかしちゃんのものなんだもの。同じ事なのだ。
たかしちゃんの名誉のために言っておくと、私の目の前で畳んだのもグチャグチャではあるが、ちゃんと包みにはなっていた。手順はしっかりモノにしていたのだ。
ことさらさように、お店屋の子供はお店の物や出来事を、見つめて、愛している物なのだ。
 
私も帰って真似してみたが、おまんじゅう屋さんではなくハンコ屋の子なので上手には包めなかった。
 
閑話休題、ラッピングが未だに出来ないから、グッズを販売するのは難しいかも、と。

ゴム段だん

2022年01月14日 | 昭和30年代の町の子の生活

お片付け。ようやく原稿用紙が広げられるようになりましたが・・・

ここまででいいことにしちゃいたい。


活動的なゴム段が、女の子の遊びだったというのは、時代が進めば忘れられそうな気がする。

駄菓子屋で長いゴムを買ってくる子もいたが、家の輪ゴムを根気よくつないで長くしてくる子もいた。
スカートはパンツの足外側部分にはさんで、ひらひらとパンツが見えるのを防ぐ。
持ち手が足りないときは、木や電柱にしばりつければいい。
くぐったり、足を引っかけて飛ぶ技もあって、ナワトビより懐の深いところが好きだった。

 

一時期、教育テレビでゴムダンおじさんなるものをやっていて、これで復活すればいいと思ったがダメだったようだ。
テレビで見たからやってみよう、みんなを集めて指導しよう、ではゲームになってしまう気がする。それでも十分面白いのだが。

子供たちの遊びには、実に様々な知恵と思いやりが綾なされていた。

高度成長期以降に失ったものは大きい。

 


マンガはフェイク?

2021年03月12日 | 昭和30年代の町の子の生活

すみません、ここの所確定申告でサボり気味、アピールチャンスに向けて再掲載です。

結構以前の物で、申し訳ありません。

*****


さて、私は子供の頃、けっこうマンガから知識を得ましたので、若い方がこのブログを鵜呑みにしないように時々気を使います。

と、いうことでフェイクニュースの話。

てっとりばやく、以下、検索でひっかかったBuzzFeed newsからコピペ。

  1. 誤情報:取り上げられた事実や事象に誤りのある情報
  2. 偽情報:取り上げられた事実や事象がそもそも存在しない情報
  3. 不正確な情報:取り上げられた事実や事象に誤りがあるとまでは言えないが、正確ではない情報
  4. ミスリーディングな情報:取り上げられた事実や事象に誤りがあるとまでは言えないが、見出しや表現の仕方で誤解を生じさせかねない情報
  5. 根拠のない情報:取り上げられた事実や事象に誤りがあるとは言えないが、それが事実であると証明する根拠がない情報
  6. 風刺や冗談:取り上げられた事実や事象はそもそも存在しないか、大幅に脚色されているが、風刺や冗談であり、人を騙す意図はない情報

マンガは 6 ですが、漫画の絵を使ってその他の行為がなされて問題になったりしているみたいです。
「昭和」に戦中戦前を含めない印象で使うのは、4のミスリーディングになるので、私は実は好きではありません。

私を含め、だれでも引っかかったり流してしまったりしかねないことに、情報の怖さがありますよね。
みなさまも私も、お気をつけて


好奇心と怖さ

2020年11月03日 | 昭和30年代の町の子の生活

昭和30年代の町場の子供の親は、地方から出てきて頑張っている人が大勢いました。

父は山から、母は海から上京して、一生懸命に働いていました。

栗に虫がいると、父は「栗の虫は食べられるから怖がることはない。甘くてうまいのだ」と教えてくれました。食べはしませんでしたが、見るとなかなかに、まるまるしゴニョゴニョ動く、可愛らしいものでした。

母方のいとこに「東京もんは虫が怖いんだ」とバカにされていたこともあって、私は虫を好きになるココロのシュギョーをして、今ではけっこう虫が好きです。

さて、懇意にしてくださる小父さんから、栗をたくさん頂いたので少しずつ茹でて食べることにしました。たいへんおいしい栗で、ほのかな甘みが上品です。すぐに全部茹でればよかったのです。

ほとんど甘栗しか食べたことのない私は、知らなかったのです。栗の虫は外から穴をあけて栗に潜り込むのではないことを…。
数日後、大勢の可愛い栗の虫が、外に出てきて、私のガッキュー的好奇心の対象と、転がして遊ぶ玩具になりました。そのうち・・・数が増えると、どうして可愛いはずの虫が怖くなってしまうのでしょう?

好奇心と怖さは、人間が生きるために身に付いたものですが、このように同時に進行せねばならぬ時に、どちらの方に立ち位置を持っていくかで、その人間の人格が形成されていきます。
・・・私はバカです。


よく知らない人の家

2020年09月29日 | 昭和30年代の町の子の生活

珍しい物がいっぱいの人の家。人の家に上げてもらうのは嬉しかったものです。

親しい知り合いや親せきのの家は、あれは何、これは何?と目をランラン。

あまり親しくない知り合いや、なりゆきでおじゃました方のお家だと、うちは町場だから職業も様々でなんだか異文化のようでした。

工場やお店については好奇心も表に出せたけど、生活についてはあれこれ聞かない方が礼儀に適っている気がしていました。

今ではあのころより、生活が均一化しているのではないでしょうか。お店や職場に子供は顔も出せなくなりました。でも下町や地方だと、まだ子供たちはお母さんの仕事場に顔を出したりしているかもしれません。そこで遊んで叱られたりもして。


パフパフは麩菓子

2019年04月29日 | 昭和30年代の町の子の生活

今も売っている駄菓子。昔は色がもっと赤くてコーティングは薄かった。

今のは高級で、あまり甘すぎて別なものな気がするが、やはり時々買って食べる。

本当のオフなのか、疑っていたあの頃。

 

ゴムの伸び切った帽子かぶった坊主、おい、おっさん。

令和はすぐそこだ。


異空間への出入り口

2017年08月20日 | 昭和30年代の町の子の生活
これは昭和40年代のお話になりますが

ともちゃんはマンガの学校へ行かせてもらいました。
お父さんがのらくろ好きだったので、二つ返事でOKが出て、
毎週漫画家さんに会えるという、夢のような出来事が1年続きました。

今ではもう、それがこの世のものである事はわかってきたのですが
それでもワクワクするともちゃんなのでした。

カイロの紫の空気感

2015年08月17日 | 昭和30年代の町の子の生活
お金をもらってスッタカタッタタ、と一人で映画館に行く町の子供。必ずのしイカとミルクコーヒーという飲み物を買う。飽きると中二階についている特別席や映写所を覗いたりして遊ぶ。
映画なる物、花火なる物、野球なる物・・・それにまつわる空気のあるものが好き。今はストレートすぎる。単体では私はのめり込めない。マンガですら、マンガなる物が必要なような気がする。

それにしてもスクリーンの裏側から描くのは難しい。

ともちゃん3 電車カバンはどうした?

2015年04月14日 | 昭和30年代の町の子の生活
泣いて帰るのがお約束のともちゃん。
近所のお店屋さんは、ともちゃんどうしたのと、声をかけてくれるけど、
返事なんかできゃしない。泣くのに専念する。

電車カバンは帰ってしばらくして、魚屋のおばさんが届けてくれたんだ。
うらめしい電車カバン・・・。

ともちゃん 2  くまなく探して日が暮れて

2015年04月14日 | 昭和30年代の町の子の生活
電車カバン、待ちきれなかったんだな。
みんなの遊ぶところは大体見当が付いている。
早く持って行ってあげなくちゃ。
なのに、どこを探してもいない。

やっと見つけたたけしちゃんが、にげろ~と叫んで姿を隠す。
ここにきて、ともちゃんはようやく気付く。
置いてきぼりにされたのだと・・・。

はんこ屋ともちゃん1 電車カバンは駅の売店でで売っていた

2015年04月14日 | 昭和30年代の町の子の生活


ともちゃんは、はんこ屋の子供です。
この頃の子供は、何人も一緒になって町内中を飛び回っていました。
ともちゃんはどうもトロい子だったようです。

忍者ごっこの次の遊びは、電車ごっこだというので、こないだ買ってもらった電車カバンを
皆のためにおうちに取りに帰りました・・・。