実況列伝 2016

飯塚ミッドナイトは5月から

実況列伝 2 疾風カンナム

2010年03月12日 | 回顧録&日記

1993年も年が押し迫って来た12月4日、第9回第1日目の開催です、この時はすでに新型エンジン”セア”に変わっている、11月の発表からデモ走行まであまり時間が無く、フジからの乗り換えであったと思います。

セアに付いては前回の実況列伝1で取り上げているので、詳しくは申し上げませんので悪しからず、多分この開催は≪セアの戦い≫が始まった月であろうと思います、初日は湿が4Rまで5R以降が良走路の戦いです、浦田選手達23期もこの時、乗り変わっているはずですが(2級車)、記録がありませんのでお許しください。

早速、本題のレースですが、まさしく(水を得た魚)の様な男が一人出現します、その男とは次期エースの名が高い 【疾風!カンナム 片岡賢児選手である】、持ち前のスタート力は桁の違うSを放ってくる選手で、この開催、初日から弾丸Sを矢継ぎ早に繰り出しています。

第8レース最高ハン40から福永勝也(山陽)、ニ田水潤太郎の歴戦レーサー達を瞬時にその疾風が包みます、”早い”気づいたときは遥か彼方に彼の愛機カンナムは疾走していたのです、えっ! マジですか? 実況も付いて行けない速攻であったと記憶しています。

試走3.37 上がり3.427です、湿が残る、半ブチで、このタイムですから、おおっ!とため息がでたのも、私だけでは無かったはずです。 それも未知数の新型セアの”ぶっつけ乗り”での出来事ですからね、いやはや・・・・全く驚きの人です。

2日目も最終11R特別選抜戦に彼の姿があります(湿で)、桝崎正、花元初美、松本義勝を寄せ付けません! 千切りでのレースとなっています、他のレースでは中村政信10Rで2着(湿)ですし、驚きは1Rであの浦田信輔が雨1着を取っています。

別府敬剛、竹谷隆とも連帯発進です、1,2着で2日を終了!売り上げでも単場で、雨でも軽く2億に迫っていますから、笑いが止まらなかったでしょうね、飯塚市!

3日目、9Rで(良走路)で片岡賢児と中村政信が直接対決しますから、番組さんも粋な計らいをやってくれますよ、まさに見たい! 乗れる男の戦い!3日目に激突させますから、背筋ものです!最高ハン40に、この両雄! 前には吉田光、岩野守選手と先行させると”うるさい”老舗レーサー達、しかし、カンナムのSが炸裂! 7名を飲み込みこまんとしますが、老舗2人も黙って見てはいません! 片岡選手のコースに車体を並べます、つまり!いかせない、スタート殺しを仕掛けてきます、カンナムが躊躇した隙に中村政信が片岡賢児を捕らえます、片岡賢児はこの封殺で4着の惨敗を記します。

4日目、準決10Rに片岡賢児、11Rに中村政信、と共に2着でクリアー しかし、中村はFに散ります、同準決8Rに竹村主税、吉田光とベテラン達が優勝戦に名を連ねてきます。 粋でしょ! 又優勝戦であの激突を再演するから、準決構成は良く考えてあります。ニクイ!!

そして、最終日11Rで最高ハン30から”電撃の疾風”が吹き荒れます、こんどは同じ轍は踏みません!ミクロSを片岡賢児は打ち出してきます、前車が風を感じた時、”片岡カンナムの機影”を見る事になります、【疾風!片岡賢児】はこの時生まれたのです。しかし、この片岡賢児を不幸が襲います、川口オート、キューポラ杯で・・・