NPO法人大雪山自然学校ブログ

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【大雪山国立公園・旭岳情報】花をアップで撮ってみました

2022年07月28日 | 大雪山国立公園旭岳・天人峡情報

【日付】2022/7/28(水)
【場所】旭岳・姿見の池園地
【天候】晴れ
【気温】17℃
【風速】3m/s

朝は雲の中にあった旭岳も、お昼に近くなると姿を現わしてくれました。

今日も青空が見られました。そよ風が散策中にほてった体を冷やしてくれます。

そんな気持ちの良い天気の中、今日は2年ぶりにひっぱり出したマクロレンズで散策路内の花を撮ってみました。

エゾノマルバシモツケにはハエ・アブ・マルハナバチの仲間がいっぱい集まります。

マルハナバチはレンズを近づけるとすぐに逃げてしまいますが、ハエはゆっくり写真を撮らせてくれました。

この花が放つ匂いが、これらの種類の虫たちに向けた(好む)ものであることがわかります。

ゴゼンタチバナは白い部分は花びらではなくガクです。

真ん中の一つ一つが花で、先端が少しクルンとしています。雄しべですね。

肉眼では気付かないような発見がありました。

ハクサンボウフウ、この写真の花も満開です。

シラタマノキにはピンク色の筋が入っています。

少し似ているのが、コケモモ。

小さな花ですが園地内でたくさん見ることができます。

ミヤマアキノキリンソウ

 

ミヤマリンドウには白い蜜標があります。

蜜標とは、虫たちに「ここに美味しい蜜がありますよ」と誘導するもので、花びら中央部に点がいっぱいついたらそれです。

植物が花粉や種子をどのように運び子孫を増やそうとするのかは、それぞれ違います。

虫たちを頼りにしている花は「虫媒花(ちゅうばいか)」と呼ばれています。

他にも媒体によっては風媒花、水媒花、鳥媒花、動物媒花などがあります。

虫媒花の場合、虫たちが花の点に導かれた先に、雄しべ・雌しべがあります。

蜜を吸い花から出るころには虫たちの体に花粉が付着し、他の花へ移動した際に受粉の役目をするわけです。

蜜標を持っているミヤマリンドウも虫媒花なのでしょうか。

どんな虫がお手伝いしているのか、今後観察してみたいものです。

 

チングルマにも雄しべがいっぱい生えています。

まだまだ花が咲いていますよ。

綿毛になるとクモのようですが、フワフワの毛が生えています。

姿見の池園地内で見られたチングルマ、徐々に綿毛の畑になています。

風になびくとかわいいです。

毛でいえば、イワブクロも負けてはいません。

今日は駅舎前の沼に、エゾサンショウウオの幼生を確認しました。

底のほうに居ましたが、天気が良いと水面近くで浮いていることもあります。

魚?と思った方も多いと思います。今年も成長が楽しみです。

動物やお花も多くなり、登山者でも散策の方々でも賑わう旭岳。

ロープウェイと駅舎内ではマスク着用など、感染症対策をしっかりお願いします。

世の中はまだ心配なことが多いですが、自然の中でのひと時をゆっくり過ごしに来てみては?

旭岳自然保護監視員:宮原


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