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麻雀戦略調査室

麻雀戦略をデータや計算で考えます。毎週土曜更新。一部のカテゴリーについては、冒頭の目次をご利用下さい。

CPUの一発ツモは本当に多いのか?

2005年11月19日 01時18分08秒 | 麻雀格闘倶楽部専用
1.序論 
麻雀格闘倶楽部(以下、MFC)にはシリーズ当初から、「CPUはイカサマをしている」という噂がありました。
「CPUがリーチをするとプレーヤーは一発目で当たり牌を引かされる」
「CPUはツモ山の中身を知っている」
「CPUは他家の手牌を知っている」 etc

いくつかあるCPUイカサマ説の中でもっとも有名なのが、
「CPUのリーチ一発ツモは異常に多い」というものです。
つまり、一発でツモってしまうことでライフ回復のインカムを増やしたり、
ゲームを早く終わらせて、台の回転率を上げたりするためだというのです。
(ただし、これをやって儲かるのは店側であって、MFC発売元のコナミには関係ないので
わざわざコナミが一発ツモを多くする理由がわからないのですが。)

そこで、実際にCPUのリーチを記録して本当に一発ツモが多いのか調べてみました。


2.方法
 記録方法:
MFCをプレイながら、CPUのリーチ回数と一発ツモの回数を記録した。
ただし、リーチ宣言牌でロンされたときはリーチ回数に含めない。
また、一発消しがあったときはリーチの一巡後にツモっても一発に含めない。
 
 対象:
MFC3、4の半荘A1リーグ・黄龍闘技場AAAで同卓した全てのCPU
いとさんなどの通常CPU、プロCPU、だいうちなど全て

 期間:
2004年12月26日~2005年9月19日
半荘数でいうと1533半荘


3.結果
リーチ総数   329回  一発ツモ回数   19回
一発ツモ率(実測)5.775% 一発ツモ率(理論値)5.766%[1] 
 図3-1 CPUのリーチと一発ツモ
     理論値は「科学する麻雀」から引用

図3-1の結果は、ほぼ理論値と一致してしまいました。
リーチ回数329回では、一発ツモ率を理論値の5.766%として計算してみると
95%の確率で一発ツモは11回~27回の範囲内に収まります。
かなり、一発ツモ回数がゆらぎますね。
(ただし、平均329×0.05766=18.96685
標準偏差4.22770の正規分布と近似しました。)


4.考察
 上記の結果から「一発ツモが異常に多い」ことを証明することはできませんでした。
無論、この結果をもってCPUのイカサマが無いと完全に決定づけられるわけではありません。
しかし、イカサマなど無いのではないかと考える契機にはなると思います。

では、なぜCPUの一発ツモが多いと思ってしまうのでしょうか?
考察してみます。

(1)一発ツモが出ないときを意識していない
理論値によれば一発ツモは19回に1回の割合で出るはずです。
しかし、実際には19回に1回ずつ律儀に分布するのでなく、
あるときは一発ツモが集中したり、またあるときはなかなか出なかったりします。
図4-1はリーチ総数と一発ツモの合計値の推移を示したものです。


 図4-1 リーチ総数と一発ツモ数の合計値の関係

初めの42回目のリーチまでは、まったく一発ツモが出ずにびびりました。
むしろ、実は一発ツモは少ないんじゃないかとさえ思いました。
しかし、そんな心配はその後56回目までに4回の一発ツモが出て吹き飛びました。
この後も、108回目から157回目までのリーチや、255回目から303回目までのリーチで、一発ツモが出ない「不調」をCPUは経験しています。

そこで、我々はどうもCPUが一発ツモを連発する「好調」ばかり覚えていて、
一発ツモが出ない「不調」を覚えていないんじゃないかと思い始めました。


(2)脳は「起きたこと」を記憶する
そんなある日、TVのチャンネルをたまたまNHK教育に合わせると、
「なぜオカルト現象が起こるのか」という番組が放送されていました。
その番組によると、人間の脳は「起きたこと」を優先的に記憶し、「起きなかったこと」はあまり記憶しないそうです。
だから、特殊な事実を一般的だと誤解して人は騒ぐと言ってました。
ただ、この脳の性質は人間が種を残すうえで重要なことだそうです。
なぜなら、脳は危機的状況を素早く判断して対応しなければいけないので、早く情報を得なければいけないからです。
つまり、目の前で起きた情報を素早く拾っていって構築する必要があり、
起きなかった情報にかまっている暇はありません。

麻雀の場合でも同様のことが起きているのでしょう。


5.まとめ
MFCのCPUの一発ツモが異常に多いというデータは得られなかった。
恐らく、CPUは一発ツモに関してイカサマはしていない。
プレーヤーが一発ツモが多いと感じてしまうのは、
「一発ツモが起きた」ことは覚えていても、「一発ツモが起きなかったこと」は覚えていないからだと推測される。


6.ついでに、MFCのCPUのすり替えイカサマに関して
MFC4のロケテスト中に、バグでCPUの手牌が見えたことがあったそうです。
すると、CPUはツモるたびに手牌のすり替えをしていたそうです。
このことをもって、MFCのCPUはイカサマをしているということになっていました。
確かに、この現象の証拠写真は僕も見ました。
しかし、これはバグ中のことであり、バグ中に起きた異常が正常動作中でも起きているとは限りません。
バグったからこそ、すり替えが起きたのかもしれないのです。
よって、この現象をもってCPUはイカサマをしてるとは言えません。


 参照
[1]とつげき東北 「科学する麻雀」 講談社 2004年

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麻雀格闘倶楽部専用って何?

2005年11月12日 12時45分05秒 | 麻雀格闘倶楽部専用
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