SPTメソッド１４ 理論編 意志の活用３回が分岐点

　意志とは

　ロベルト・アサジョーリは彼の著書「意志の働き」の中で意志の特性について次のように説明している。意志を現実に活用している人の意志、あるいは自分の中にあってふだんは忘れているが、必要なときにははたらく意志には下記のような特性がある。

意志の特性

１、エネルギーー力動的なパワー－強さ

２、熟達―コントロール－熟練

３、集中力ー一点集中性―注意力―焦点

４、決意―決断力ー断固－敏速

５、持続性ー持久力－忍耐

６、自発性ー勇気ー敢然

７、組織化ー統合力ーシンセシス

そして意志を育てるには、これらの意志の特性を知り心に留めておき、状況に応じてそれぞれの特性を適切に生かして意志を活用することができるとしている。

また意志力がおちてくると精神力低下、パワーの低下、エネルギーダウン、集中力散漫、自己コントロール困難、持続力低下、忍耐力低下、自発力低下の状態になる。

　

 SPTメソッドでは意志の活用をSPを行動化したり非行動化することと考えている。特に強大なSPであるdSPとgSPへの対応は重要である。これらdSPの意志による推進(カードを切る)やgSPの抑制（カードを切らない）は自らの人生を自分の意志で生きていることの実感と、図表のように自らの意図実現や仕事の成果に繋がる。（例　dSPのガンバリ屋を行動に移し、ｇSPの面倒くさがり屋を行動に出さない）　しかし、これらの過剰推進や過剰抑制は自我が消耗し心の疲れに繋がる。自分のdSPとgSPを認識すること、これら２種類のＳＰへの意志によるマネジメント（車の運転を例にとるとアクセル、ブレーキ加減）を行うこと、そして新たなdSPの育成と活用を行うことによって、より意図の実現や自らの仕事のステージをあげ仕事の成果を上げることができる。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　意志の連続活用の分岐点

 

 １、意志を育てる（鍛える）

連続３回実施できる意志力

　「石の上にも３年」「三顧の礼」「３度目の正直」などの故事ことわざがあるように意志で３回は継続して実施することの大切さを意味していると考えている。日常生活でも「３日坊主」と意志力がないと、まわりからいわれるように何事も３日間は継続できる意志の力が必要なのかもしれない。

２　意志活用は連続３回が限界

　１日３回、３日連続、一週間３回が限界（自我の消耗）か、下記（１以外）は研修参加者の経験談

　１、野球投手かえ時　ピンチが３回　（有働＆福本野球解説者談）　３回ピンチを乗り越えるとピッチャーしては限界　　

　２、子ども学校の授業、そしてクラブ活動、帰宅後塾の３つの活動が限界　　子供も１日３つのスケジュールをこなすと熟から帰宅後はくたくた

　３、講演や説明会も１日３回が限界

　４、新規商談１日３回、展示会での説明3日連続が限界

　５、研修講師　一週間３社が限界

　６．カウンセリング、面談１日３人が限界

　７、気持ちののらない仕事１日３回が限界

　８、人のプレゼンを聞くのも１日３つが限界

　９、同じ話を聞くのも３回が限界

１０、夜中の育児、介護も３度が限界（授乳、おしめ）

１１、採用のための訪問校数　１日３校が限界

１２．他人との旅行も３日が限界

１３、デートを継続するか否かの分岐点は３回

１４、定年後の契約も３回目が継続否かの分かれ目

１５、子どもの運動会　１日３種目出場が限界

１６、野球の同一カード３日連続が限界

１７、徹夜も３日が限界

１８、好きな食べもの（例　カレー）も３日連続が限界

１９、部下やスタッフの話を聞くのも１日３人が限界

２０、テニスも１日３ゲームが限界（体力も関係）

２１、自転車のヒルクライム（登り坂）１日３つが限界

２２、会議も１日３つが限界

２３、部下の書類の見直し　３回が限界

２４、顧客や上司からのだめだし３回が限界（ダメージが大きい）

「仏の顔も三度」との故事があるようにお釈迦様でも３回が限界、人間は３回が限界なのは当然なのかもしれない。

　個人差はあるものの「連続３回の意志活用」は心を休めるすなわち意志活用を休める目安なのかもしれない。