甘い人間

本★ときどき★パン

アドリブ 佐藤まどか

2019-11-03 19:33:37 | NetGalley


内容紹介

イタリアの小さな町に暮らす少年ユージ。

フルートとの電撃的な出会いから5年。 ユージは岐路に立たされていた。

本気でめざしてもプロになれるのはひとにぎり。
クラシック音楽界の厳しさを目のあたりにしたユージの決断とは……?

一つの楽曲をどのように表現するのかという芸術観を少年たちが模索し、
自分の限界を知り、それを越えていく。

そんな彼らがオーディションに果敢に挑戦していく爽やかな青春小説。

「本気でなにかに向き合ったことのある人たちは、強いです。
彼ら特有の集中力や粘り強さは、たとえその道で成功せずとも、
必ずほかの道でも役に立つと信じています」(作者あとがきより)


感想

順位がつくコンクールではなく、オーディションの連続。
選ばれる者とそれ以外の者。その違いは“才能”だけではない。
熱意であり、覚悟である。十代の若者たちが自分の道を見つけようともがく。

10歳でフルートを始めたユージ。思い通りの道に進んでいるのに、ちっとも嬉しくない。
演奏するとか、吹くとかじゃなくて、「こなす」になる状況から脱することはできるのか。


マエストロ:マロウ・ビーニとの出会いをきっかけに変わっていくユージが眩しい。
多くの人に支えられ、ユージが一歩一歩、自分の道を進んで行く


2 コメント

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読んで頂き光栄です (作者)
2019-11-21 10:09:05
作者の佐藤まどかです。たまたま検索エンジンで見つけて辿り着きました。『アドリブ』を読んで頂きありがとうございます!
音楽の道は才能や努力のほかに経済的な事情も絡んでくるので難しいですが、がんばっている音楽家たちを応援したいです。
明日はイベントでその辺のお話しも、実際に『アドリブ』的な吹き方をフルーティストに披露してしていただながらお話しする予定です。
レビューを書いて頂き、重ね重ねありがとうございました!
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ありがとございます (kei302)
2019-12-01 14:06:28
まさか著者サマからコメントをいただくとは思っていませんでした。
音楽はホントにお金がかかります。楽器をする人は特に。ほかにも、レッスン代とか衣装代とか。11月30日(土)の朝日新聞には児童書として紹介されていました。
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