goo blog サービス終了のお知らせ 

Can't Stop Loving SMAP

SMAPの「音楽」について何か書くブログ。(♪を付した文またはパラグラフは、引用部分です)

c15. Major

2016年11月23日 | カップリング
『Major』

リリース:1994年6月6日
作詞:森浩美
作曲:庄野賢一
収録CD:『オリジナル スマイル』
調性:B♭


作詞家の森浩美氏が、12月21日発売予定の『SMAP 25 YEARS』に、自身の作品が多数選ばれたことについて、喜びのコメントを発表した。
そこで、デビュー曲『Can’t Stop!! -LOVING-』に“S.M.A.P”の文字を入れ込んだ意味や、『オリジナル スマイル』は、デビュー以降苦難続きであったSMAP自身へ向けた応援歌として書いたことを明かした。
今や、森氏の作品を数万人のファンが、コンサートで熱唱するまでになった。
沢山の人々の手によって、SMAPが日本中から愛されるグループへ成長したことを振り返ると、感無量である。
誰もがSMAPを愛して、丹念に詞や曲を作り、我が子のように愛おしい作品を捧げたのではないかと想像する。
ファンとして、そうした人々にも感謝をしたい。

この『Major』も、森氏の作詞である。
初めて聴いたのは、ベストアルバム『WOOL』(1997年)であった。
当時にしては、英文字の曲名は珍しいとまず思った(歌詞中は“メジャー”と片仮名表記である)。
そして、美しい曲である。
夢見る若者が、愛する“君”を得て、明日への熱い想いを語る歌であり、これもまた森浩美氏からSMAPへ贈ったエールのような気がしてならない。

♪もう君を離さないから Oh…
ここを歌う、木村拓哉の声が美しい。

そして、6人で歌う♪Shalala… 以降の、温かく励ますような曲調に胸を弾ませ、私たちは新しい一歩を踏み出したくなる。
毎日流される情報の氾濫に、一喜一憂したり悲観しそうになったら、この曲のメンバーの歌声を思い返す。
彼らが私たちにくれた光である。

♪ずっと もっと つよく生きよう


SMAPさん『Major』の歌詞

c14. buzzer beater

2016年11月22日 | カップリング
『buzzer beater』

リリース:2006年4月19日
作詞:権八成裕
作曲:Gajin
収録CD:『Dear WOMAN』
調性:F


元気の出る曲である。
『オレンジ』がc/w曲にも関わらず人気を博して以来、しっとりしたバラード調の曲が続いたが、久しぶりにポップなc/w曲に出会った。

テレビ朝日系列のスポーツ中継のテーマソングとして使用された。
それに相応しく、ポップでリズミカルな曲調で、ライブでも盛り上がる。
ただし、発売された2006年のコンサートツアー以降は、ライブで歌われることがなくなったのが残念である。
ヒットナンバーが年々増える一方なのだから仕方ないかもしれない。
それでもSMAPは、『SMAP×SMAP』という冠番組があるので、他のアーティストと比べてc/w曲を披露する機会に恵まれていた方と見るべきか。

深いメッセージ性がなく、得意の言葉遊びが多いのも、久々という印象だ。
♪僕の印象 つねにハラショー
♪これよくない? よくなくない?
など、メンバーが主に10代だった初期の曲を思わせる。
特に、
♪転校生と出会いたくて トーストくわえ走る
など、昔のアニメかマンガのよう。

ライブDVD『Pop Up! SMAP LIVE! 思ったより飛んじゃいました! ツアー』を見ながら書いている。
♪Get up! Get up! Get up!
のところで、観客が一斉にペンライトを振り上げる様が実に爽快である。

なぜか最後は
♪Happy Birthday, my reR(リアル)
で締め括る。
リリース当時のエピソード等を知らないので、誰の誕生日なのか、reRとは何なのか、まったく情報がない。
そしてラストを飾る音も、不思議な終わり方である。

ファンの間でも、知名度が高い方ではない曲なのだが、ふと♪Get up! Get up!…と口ずさんでしまったり、好きなナンバーの一つである。


SMAPさん『buzzer beater』の歌詞

c13. 泣きたい気持ち

2016年11月21日 | カップリング
『泣きたい気持ち』

リリース:1994年3月12日
作詞:相田毅
作曲:太田美知彦
収録CD:『Hey Hey おおきに毎度あり』
調性:C


シングルとしても売り出せそうなポップな曲調だが、なるほどSMAPの主演映画『シュート!』(1994年)の主題歌であった。
SMAPの90年代前半の活動に明るくない私は、初期のシングル曲と誤認識しがちであった。
曲のメジャー性や、映画の主題歌という性格から、アルバム『pamS(ウラスマ)』(2001年)に収録されている点も納得できる。

もともと、アルバム『SMAP004』(1993年)に収録された、中居正広のソロ曲であった。
アルバム曲として公になった時期の方が、早かったのである。
中居正広のソロで始まる曲という点でも『君色思い』を彷彿とさせ、初期の曲は何かと混同しがちであった。
また、過去にも記したが、曲名が似通っている傾向も見られ、
『泣きたい気持ち』と『泣いてごらん』(『どんないいこと』のc/w曲)
『ずっと忘れない』と『忘れないでよ』(『君色思い』のc/w曲)
などもある。
SMAPの持つキャラクターや方向性の幅が、なかなか広がらなかった時期を象徴しているようでもある。

1995年頃までのSMAPの曲のタイトルは、「泣きたい」、「忘れない」、「~行こうよ」、「~なよ」など、直截的な感情を表す言葉が多く見られる。

この『泣きたい気持ち』は失恋がテーマだが、なぜ相手の女性が去ったのかは書かれていない。
別れを告げられたのか、あるいは死んでしまったのかも定かではない。
行きつけのカフェで、
♪足りない風景がある 目の前の席 もう君はいない
と歌うだけだ。

直球のアイドル曲だが、素直な気持ちを描いた作品を聴きなおすと、こちらもまた純粋な心が蘇る。
SMAPを愛する人たちと共に、声を揃えて歌いたくなってくる。


SMAPさん『泣きたい気持ち』の歌詞

c12. 手を繋ごう

2016年11月20日 | カップリング
『手を繋ごう』

リリース:2012年8月1日
作詞:前山田健一
作曲:前山田健一
収録CD:『Moment』
調性:F→B♭→B→F→B♭→B→D♭→B


作詞・作曲の前山田健一は、むしろ「ヒャダイン」という名の方が有名かもしれない。
『SMAP 25 YEARS』では、投票の結果32位に選ばれた。
シングル表題曲である『Moment』が50位以内に入らなかったのは残念かつ驚きだが(私は投票したが)、そのc/w曲がランクインするのは、珍しい現象かもしれない。
静かな曲調で、若干『Piece of world』と似た雰囲気もあり、広義の“地上の平和”を歌う曲という点でも共通する。
SMAPのc/w曲は、穏やかなバラードで切々と訴えるメッセージがかなり多い。

この曲は、2012年にリリースされた。
東日本大震災の翌年である。
『not alone ~幸せになろうよ~』にもある“ひとりじゃない”という言葉、“絆”という単語などを含んだ歌詞が、被災者の人々、またそれに関して苦しむ人々を支えるような内容に感じられてならない。
SMAP、または特定のアーティストが歌うよりも、“みんなで”歌おうという呼びかけが伝わってくる。

ヒャダイン(前山田健一)によると、
「生きたくても生きられなかった人がいる中で自分は息をしているという現実。きっとそれは何か意味があるはず。その答えはきっと、人との繋がりが教えてくれるんじゃないか」
と考えて、この曲を作ったという。(ヒャダインオフィシャルブログ『チョベリグのエブリデイ』2012年7月31日)

♪同じ世界 同じ人 年齢も肩書も関係ない さあ手を繋ごう

次々と起こる転調によって、「さあ」と新しい世界へ導かれる気がする。
ライブ『GIFT of SMAP CONCERT'2012』では、生歌が披露された。
聴きながら、SMAPのメンバー同士も、聴衆も、みんなで手を繋ぎながら(ある者は歌いながら)聴いた。
あの一体感を、この手に取り戻したい。
そんな思いで一票を投じた者も、少なくなかったのではないだろうか。


SMAPさん『手を繋ごう』の歌詞

c11. Piece of world

2016年11月19日 | カップリング
『Piece of world』

リリース:2005年11月23日
作詞:篠崎隆一
作曲:h-wonder
収録CD:『Triangle』
調性:F#m


“ピース・オブ・ワールド”と音だけで曲名を覚えていたため、いつの間にか“ピース”を“Peace”と誤解していた。
“Piece”であった。世界の一部という意味であろうか。
『Triangle』のような世界の平和を願う曲のc/w曲としては、あまりにしっくりき過ぎだと思っていたのだが。
もっとも、後半の歌詞では“Peace of world”と、置き換えて歌っている。

♪他人(ヒト)やモラルに押し流されない
 そんな強さをみんな
 心の中に 秘めているはずなんだ

「そんな強さ」を今、ファンが蓄えていることを、彼らは知っているのだろうか?

それはともかく、前述のように、『オレンジ』以降c/w曲のクオリティがどんどん上がってきている事実は、聴いた人なら誰でも頷けることではないか。
『オレンジ』より前の楽曲も無論、上質な曲は多いのだが、アイドル曲の域をなかなか出ない作品がほとんどだったと思う。
また、稲垣吾郎の安定した歌声は、2004年の「&G」としてソロデビューを果たした後、特に顕著に表れている。
高らかに歌い上げるサビよりも、稲垣の個性が良く活かせるのは、AメロやBメロで囁くような、字数の多い歌詞だと思っている。
考えれば、『SMAP×SMAP』の初期に頻繁に行われていた『8秒の壁』という、メンバー同士で早口言葉を競うコーナーでは、稲垣吾郎は卓越した能力を発揮していた。
寡黙なイメージが先行しているが、実は5人(または6人)の中でも、特に稲垣は饒舌であるという。

このメロディーは、歌ってみると一筋縄ではいかない。
弱起の歌い出しといい、♪そんな瞳を誰も の辺りのシンコペーションなど、リズムを取るのがなかなか難しい。
そこを難曲と思わせないSMAPの歌声が、それまでにない魅力を醸し出していた。


SMAPさん『Piece of world』の歌詞