Can't Stop Loving SMAP

SMAPの「音楽」について何か書くブログ。(♪を付した文またはパラグラフは、引用部分です)

z02. 雑感 – 2017年

2017年01月01日 | 雑感
新年おめでとうございます。
と屈託のない心でご挨拶できたらどんなにいいか、と思う2017年です。

年が明けてもブログを続けるつもりでしたが、さすがに1日1曲ずつというのは予想以上に負担であり、私生活に支障を来しかねません。
また、楽曲についての不勉強を実感しておりますので、1週間かそれ以上お休みをしてのち、また書きたいと思います。

再開の暁には、ツィッターでお知らせいたしますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
SMAPファンの皆様にとって、2017年こそ幸多き一年となりますように。

a31. STAY

2016年12月31日 | アルバム
『STAY』

リリース:2006年7月26日
作詞:佐原けいこ
作曲:日比野元気
収録アルバム:『SMAP 018/Pop Up! SMAP』
調性:B♭


『Pop Up! SMAP』には、バラードの佳作が多い。
『STAY』も良いけど、『星空の下で』、『Simple』もかなりの名曲として残りそうだ。
という程度の認識しかなかった。

ところが私の予想以上に『STAY』の評価は高く、アルバム『SMAP AID』に収録され、2014年夏に放送された『武器はテレビ。SMAP×FNS 27時間テレビ』(フジテレビ系)のノンストップライブにも選曲されたことからも、それが窺える。

『世界に一つだけの花』の時と同じく、どうも私は、SMAP史に名を残すであろう名曲を探知する“嗅覚”が弱いのか。
単に好みが偏っているのかもしれないのだが。

そして、2015年暮れから2016年明けにかけて放送された『CDTV年越しプレミアライブ2015-2016』(TBS)において、メドレーの形でもこの曲が歌われた。
つまり、2016年のほぼ最初に、SMAP5人で歌われた曲と言える。
その時は、よもや2016年がこんな一年になることをいったい誰が想像しながら聴いただろうか。
『STAY』に始まり、『STAY』に終わる2016年だった。

いや、2016年どころか、発売時の2006年ですら、この先『STAY』がこれほどまでの求心力を持ち、SMAPとファンの間を結ぶ宿命を担うとは。

ちなみにこのプレミアライブの構成は、香取慎吾がドラマ撮影で多忙のため、中居正広が担当したとのことだった。
2015年の終わりを迎えようとする頃、中居は、この曲をどんな心境で選んだのであろう。
ファンを喜ばせることに、常に真摯な彼のことである。
何のメッセージも込めないということは、まず考えられない。

楽曲に対して淡々としている中居のようだが、『STAY』に関してはエピソードがある。
歌い出しの木村拓哉の歌うソロ部分が長いのは、当初、中居正広と数フレーズずつ交互に歌う予定だったところ、レコーディング前に中居から、
「木村が全部歌う方がいい」
と提案したからだという。

リリース当時はウェディングソングとして人気のあった曲だが、時が経つうちに、曲の持つ意味合いが変化していき、2011年の震災を経て、今年の騒動。
具体的な理由を何も語らないメンバーの心中を慮りつつも、真実を知るよすがとしてファンはSMAPの楽曲に答えを求めた。
とりわけ、騒動直前に歌われた年初の『STAY』には注目が集まった。

♪この先どうしようもなくすれ違ったり
 言い争いがあったとしても
 どうか道の途中で手を離そうとしないでよ
 ちゃんと繋いでてよ

歌詞は徹頭徹尾、“共にいること”“共に歩むこと”を相手に求める内容である。
SMAPを愛するファンが、解散騒動後、ブログやSNSなどで何度も何度もこの曲の歌詞を引用し、必死にメッセージを読み取ろうと命懸けだった。

そして先日発売された『SMAP 25 YEARS』の投票結果では、1位となる。
12月21日にNHK-FMで放送された『ゆうがたパラダイス』ではSMAP特集が組まれ、パーソナリティの津野米咲は、
「50曲のうち、2006年に発売された、しかもアルバムの曲が1位に選ばれたんですよ。これがどれほどすごいことか。世の中のみんなサラッとしすぎだと思う、この件について」
と語った。

SMAPとファンを取り巻く状況をこの歌詞に重ね合わせることで、逆にファンからSMAPへ宛てた入魂のメッセージともなった。
このようなやり取り(が成立していると仮定して)を交わすたび、たとえ今年一年のような騒動に翻弄されようとも、SMAPのファンでよかったと心から誇りに思う。
メンバーは自分の口から何も語らないことをもどかしく思う向きもあるが、彼らはラジオで、タイミングに適った選曲をすることで、確かに我々に言葉にできない思いを伝えてきたのである。
ファンではない一般の人々にとっては、「1位は『世界に一つだけの花』じゃないのか」、「知らない曲だ」という感想を持つ人が多いかもしれない。
しかしファンにとっては、必然的な結果だった。
この曲でなくてはならなかったのだ。
SMAPへ、全身全霊で想いを発信するためには。


さて、それでは。


行こうか。


賽を振ろう。
手を離してはならない。
決して手を離してはならない。
ずっと隣にいよう。
我々はまだ、まだ道の途中でしかない。

SMAPが私たちにそう語っているじゃないか。

SMAPには、まだまだ私たちと一緒にSTAYしてもらおう。
5,60年まで、まだたっぷりある。


これ以上の願いはないんだ。


♪I’ll be … Won’t you stay?


SMAPさん『STAY』の歌詞

a30. ビートフルデイ

2016年12月30日 | アルバム
『ビートフルデイ』

リリース:2014年9月3日
作詞:大竹創作
作曲:☆Taku Takahashi
収録アルバム:『Mr.S』
調性:C


アルバム『Mr.S』の中では、ご機嫌なパーティーチューンとして人気を博しているものの、『SMAP 25 YEARS』の投票結果で29位に食い込むほどの人気曲という認識はなかった。
ところが改めて曲を聴くと、ああそうかと頷けるところがある。

♪Say S. M. A. P. …

終わりに近づいた頃、「S. M. A. P.」の4文字を繰り返し歌う。
この4文字をどうしても残したいと切望したファンが、多かったのかもしれないと、今は想像がつく。

とにかく自由で愉快な曲。ライブでは大盛り上がりである。
ツアー『Mr.S -SAIKOU DE SAIKOU NO CONCERT TOUR-』(2014年)では、ライブの最終曲を飾る。
カラフルなスーツに身を固めたメンバーは、歌の最後に舞台中央にセットされた扉を抜けて、控室(?)のような部屋のソファに倒れ込む。
(もちろん演出の一環で、この様子が観客にはスクリーンで見える。)
中居正広などはヘトヘトでほぼ立ち上がれない様子だが、なぜか木村拓哉が
「このまま終わる気がしねえ」
と呟き、この一言に観客がワッと歓喜の声をあげる。
すると、続けて香取慎吾が、
「このままじゃ終わらねえぜ!!」
と絶叫して立ち上がり、5人は再びステージ上に飛び出す。

この「控室」の一瞬の休憩シーンが、ちょうど今のSMAPの状態であればいい。
『SMAP×SMAP』最終回を迎えた翌日、TOKIOの国分太一が、
「今のSMAPは解散ではなく“欠席”の状態。また“出席”になる日を待っている」
というコメントを残した。

「このままじゃ終わらねえぜ!!」
と再び奮起してくれる日を、心から希っている。
あの楽しいステージを、決してこのまま終わらせてなるものかと。


SMAPさん『ビートフルデイ』の歌詞

a29. 夏日憂歌

2016年12月29日 | アルバム
『夏日憂歌』

リリース:2003年6月25日
作詞:市川喜康
作曲:市川喜康
収録アルバム:『SMAP 016 / MIJ』
調性:F→Am→C


夏日憂歌と書いて、“サマータイムブルース”と読む。
『オレンジ』、『Song2 ~the sequel to that~』の2曲と、3部作を成す。
歌詞をざっと眺めると、漢語が多い印象を受けるのは、『Triangle』と似ている。
非常に人気のある曲で、『SMAP 25 YEARS』にも入っている。

作詞・作曲した市川喜康によると、『SMAP 016 / MIJ』というアルバム自体、とても好きだという。
「“どこにもぶつけようのない、大人の切なさ”をSMAPに歌ってほしい」と願って作った曲だと述べている(『月刊TVnavi 2016.12.20 -2017.1.31』)。
前にも述べたが、私は市川喜康氏の曲が好きであることのほか、作家一人一人がこうして、SMAPだからこそ歌ってほしいとの想いを込めて作品を制作してくれることが、たまらなく嬉しい。

ツアーが始まって間もなくの頃、中居正広がラジオでアルバムの曲について語り、『夏日憂歌』に関しては、結構悪態をついていたのが忘れられない。
最初から「詞の意味がわかんない」と言い出し、
「♪幼い心を鼓舞して って、“鼓舞”ってなんだよ」
だの、
「♪そして今朝も定刻通り 揺れるバスは終点に止まる
  僕は同じく右から降り立つ
 って、なんで右から降りんだよ。運転手さんは左かよ、ここ外国かよ」
と散散突っ込んでいた。

言われると確かにそうなのだが、今でもこの部分を聴くと、中居のあの言いぐさを思い出して、そんな曲でもないのに一人笑ってしまうのである。


SMAPさん『夏日憂歌』の歌詞

a28. SWING

2016年12月28日 | アルバム
『SWING』

リリース:2012年8月8日
作詞:西寺郷太・谷口尚久
作曲:谷口尚久・西寺郷太
収録アルバム:『We are SMAP!』
調性:Fm


数えてみたら、2010年発売のアルバム『We are SMAP!』からの選曲が少ない。
これで2曲目である。
2010年は個人の事情で非常に多忙だったことと、どうもこの『We are SMAP!』というタイトルから、最終回的というか完結編的というか総まとめ的なイメージを勝手に受けていて、若干不穏な空気を感じてしまい、このアルバムおよびこの年のコンサートツアーには思い入れが比較的少なかった。
現況を鑑みると、そんな早くに力を出し惜しみした自分を、心から悔やむ。

『SWING』を聴くと、NHKで2011年10月10日に放送された、『プロフェッショナル 仕事の流儀 SMAPスペシャル』の一場面が目に浮かぶ。
同番組は、中国は北京でのライブを密着取材したドキュメントである。
『2011年SMAP北京コンサート 頑張ろう、日本! ありがとう、中国! -アジアは一つ- プロジェクト』は、前年のツアーをベースにして行われたものであり、『SWING』はほぼ開幕後1曲目となる。
5人はスタッフと寸暇を惜しみながら、間奏中の自己紹介タイムを始め、中国人観客の予想困難な反応、中国語の通訳を挟むことで変更を余儀なくされるMCの時間配分、等々を考慮に入れ、あれこれと知恵を巡らし、最高のステージを練り上げようと真剣だった。
あれこそプロフェッショナルだった。
何度も何度も『SWING』の演奏を聴きながら見たせいで、この曲を聴くと、北京のステージと5人のひたむきな表情を彷彿とさせる。

『SWING』という曲は、軽妙洒脱なジャズ調で、歌詞もちょっとひねっている。
聴いただけでは何と歌っているのか見当がつかず、歌詞カード必携の曲かもしれない。
英語と日本語が混在する点も聴く者を惑わせる。

♪今、この時代スウィングしてみてーなぁ
♪ありふれたニヒルなモード いらんぜ!

こんなくだけた調子の曲を、あの軽やかなダンスと共にステージ上で聴かせるまでに、彼らがどれほどの時間と努力を重ねてきていることか。
そして、どれだけ多くの人の手がそれをサポートしているか。

人を楽しませ喜ばせることに、20年以上、心血を注いできた彼らである。
北京公演の、5人の楽屋での表情を思い出せば出すほど、今の状態が現実のものとは到底信じられない。
そして、いつだって真剣だったSMAPに対して、その時その時の、ありもしない不安定さに踊らされて、進退を決めてしまう私自身を恥じている。
時間を取り戻せるのなら、取り戻したい。


♪きみとぼくでスウィングしてみないか? すばらしい未来を信じて


SMAPさん『SWING』の歌詞