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Can't Stop Loving SMAP

SMAPの「音楽」について何か書くブログ。(♪を付した文またはパラグラフは、引用部分です)

c20. 真夏の夜は振り向いてはダメなのさ

2016年11月28日 | カップリング
『真夏の夜は振り向いてはダメなのさ』

リリース:1996年7月15日
作詞:久保田洋司
作曲:谷本新
収録CD:『青いイナズマ』
調性:Dm


勉強不足が露呈し始めたため、c/w曲についての記事は、今回でいったん休止したい。

それまでのSMAPしか知らいまま初めて聴く人には、この『真夏の夜は振り向いてはダメなのさ』は衝撃的な曲かもしれない。
言い換えれば、カッコいい曲である。
私自身がそうだったのだが、「ああ、SMAPはこんな曲も歌うのか」と軽く驚き、『青いイナズマ』のシングルCDを買いに出かけた。
森且行が脱退直後の曲である。
一曲を通して5人がユニゾンで歌う。
ひときわ声の通った森の不在をカバーするかのような叫びに聴こえることもあれば、5人体制の新たなカラーを打ち出そうという勢いも見られる。

ここでは通例、作詞者と作曲者の氏名しか挙げないが、編曲者はCHOKKAKUである。
私はこのCHOKKAKUの編曲した曲が、好みである。

作詞の久保田洋司氏は、1985年からTHE東西南北というバンドで活動していた事実しか知らなかったが、このような詞を書く作家だとは知らなかった。
かと思えば、『恋の形』、『MY CHILDHOOD FRIEND~鏡の中のRadio~』のような曲も提供している。
この『真夏の…』の内容は、喧嘩別れした男女の話である。
別れの啖呵を切ったはずの男が、断ち切れない女性への未練を咆えるように歌うという、複雑な男性心理を謳う歌詞である。

♪本当は愛してるって 今の気持ち言えるだろうか

ほんの短い時間に起きたであろう男の激しい葛藤を、ここまで楽曲に仕上げられるという作家の才能は、やはり唸るしかない。
1996年当時、ライブにはほとんど参加したことがなく、音源もこのCDしかないようだが(現時点ではライブDVDにも残されていない)、是非テレビで歌ってほしかった、この曲を歌うSMAPを見たかったと切に思う。

今さら説明するまでもない事情により、今日日のSMAPは、自身の曲を歌うことが叶わない。
他アーティストとのコラボレーションのみである。
SMAPの曲を歌うSMAPが恋しい。


SMAPさん『真夏の夜は振り向いてはダメなのさ』の歌詞

c19. 僕は君を連れてゆく

2016年11月27日 | カップリング
『僕は君を連れてゆく』

リリース:2003年3月5日
作詞:工藤哲雄
作曲:都志見隆
収録CD:『世界に一つだけの花(シングル・ヴァージョン)』
調性:G


『SMAP 25 YEARS』の投票結果では、35位と健闘した。
『世界に一つだけの花』購買運動の相乗効果なのか、ランクイン結果には多少驚いた。
けれども、改めて聴くと、切々としたバラード。名曲である。
海や空をモチーフにして描いた世界が、ゆっくりと流れるメロディーに乗せられて動いていくようである。
表現として適切かどうかはわからないけれど、とても“標準的なラブソング”に分類されるかもしれない。
SMAPの曲は、ドラマの主題歌に起用されることは少なくないが、こうした「名c/w曲」が、挿入歌などに選ばれたらよかったのにと思う。

♪恋は長い坂道を登る旅人のようだね
 遠いゴールを見て諦めたりもする
 だけど僕は君を連れてゆく

2002年から2003年にかけてのSMAPは、空や花や自然のイメージが強い。
私自身の思い出で恐縮だが、この2年は、数万人を収容できる屋外スタジアムでライブが開催されたことが大きい。
天候に左右されやすいという難点はあったものの、尋常ではない規模のコンサートだった。

「物心ついた頃から、SMAPは僕にとってインフラの一つでした。日常生活にあるのが当たり前。電気・ガス・水道・SMAP」
とは、作家の朝井リョウが、『ゴロウ・デラックス』に出演した時の言葉である(2013年8月1日、記憶が曖昧なので、細かい言葉尻などは不正確である。お許しいただきたい)。
朝井リョウは1989年生まれとのことなので、それも頷ける。

私の場合、SMAPを何かに例えるのは難しいし、例えようとしてもかなり無理があり、朝井リョウのような言葉はみつからない。
敢えて言い表すなら、自然のような存在であって、空、花、太陽、鳥のような、失ってはならないもののように感じる。
『僕は君を連れてゆく』は、雨のしずくの音のようなイントロから、大きな虹がかかるかのような盛り上がりにかけて、心を浄化する曲だ。


SMAPさん『僕は君を連れてゆく』の歌詞

c18. SMAP MEDLEY

2016年11月26日 | カップリング
『SMAP MEDLEY』

リリース:1991年9月9日
作詞:---
作曲:---
収録CD:『Can't Stop!! -LOVING-』
調性:C→??


曲編成は下記の通り。
・SMAP
・つれないよ
・踊り明かせば
・SMAP No.5
・BANG-BANG-BANG

デビュー前からSMAPが歌っていた曲を、メドレーに編曲したものである。
数人のメンバーの変声期前の幼い声がなんとも心許なく、思わず微笑みながらも、
「ああ、この声やっぱりSMAPだ」としみじみ感じ入る。
6人の声の特徴が、はっきりと識別できる。

特に1曲目の『SMAP』は、現在でもよく聴く機会がある。
どこで、どんな機会に、と問われても思い出せないほど、ファンには自然な形態で耳にすることが多い。
♪S. M. A. P. SMAP! S. M. A. P. SMAP!

初めてジャニー喜多川氏から命名された「SMAP」というグループ名に、僅かな拒否反応を感じたと、後に木村拓哉は語っている。木村だけではなかったとも言われる。
だが名前とは恐ろしいもので、受け入れられた、という瞬間があったとは思えないのに、知らず知らずのうちにそれが人々の間で浸透し、流布していくと、ごく自然なものとして受け止めてしまう。

あの頃は、何とも感じなかった「SMAP」というアルファベットの並びを目にするだけで、私の人生に、こんなにも大きな幸福感を与えられるなどとは思いもしていなかった。
でも、今日この日には、Yahooニュースなどでこの4字を見ると、胸が苦しくなってしまう。

しかし、かけがえのない4字には変わりがない。
今までも。これからもずっと。


SMAPさん『SMAP #2』の歌詞

c17. 100万の言葉

2016年11月25日 | カップリング
『100万の言葉』

リリース:1992年12月12日
作詞:森浩美
作曲:馬飼野康二
収録CD:『雪が降ってきた』
調性:Dm


イントロを聴いて、まずギョッとする。
それまでの(いや、それ以降も)SMAPでは聴いたことのないようなラテンナンバーの派手なノリで、激しさをも伴う。
『雪が降ってきた』と続けて聴いた人は、かなりびっくりしたのではなかろうか。
SMAPの初期のc/w曲やアルバム収録曲は、『SMAP×SMAP』などで何かの折に歌われることもあるが(「メモリッピーズ」コーナーなど)、この曲は恐らく、決して歌われたことはないであろう。私の記憶の限りでも。

いろいろな意味で驚かされるのだが、特に最後の歌詞などはどう頭をひねっても意味不明だった。
しかし、Panasonicのワードプロセッサ「スララ」CMソングだったと知り、なるほどと納得する。
当時のSMAPは最年長でも20才、荒唐無稽な歌詞を歌っても、愛敬で切り抜けられたのだろうか。

“好きなのに、素直になれない”というテーマは、『どうしても君がいい』に通ずるものもある。
愛くるしさ満載の6人グループが歌って踊る姿を思い浮かべると、なんとも愛おしい。
「珍しいタイプの曲」に数えられる好例かもしれない。

100万の言葉、と一貫して「言葉」と唱えているのは、やはりワープロのCM曲であったからだろうか?
今では想像するしかできないが。

仮に私が1992年当時から彼らのファンだったとして、インパクトの強いこの曲を聴いたら、もしかすると複雑な感慨に包まれたかもしれない。
その「ギャップ」を感じることを避けたくて、今まで、初期の曲を敢えて聴かない姿勢を貫いてきたという事実もある。
けれども今では、“こんなSMAPもいたんだ”と、一曲一曲、噛み締めるような思いで聴いている。
なぜ、もっと早くからこんな気持ちになれなかったのだろう。


http://petitlyrics.com/lyrics/124515

c16. two of us

2016年11月24日 | カップリング
『two of us』

リリース:2008年8月13日
作詞:大智
作曲:大智
収録CD:『この瞬間、きっと夢じゃない』
調性:C


初期の王道キラキラアイドル曲のような印象だが、とても明るく弾むような曲であり、好きな曲の一つ。
ただテンポに乗ってノリよく進むという曲とは異なり、なにげなくSMAPが、明日や未来や希望を聴く者に語っている。
典型的な青春ソングと呼んでもいい。
草なぎ剛の歌いだしは、相変わらず不安定な声(失礼)なのだが、なぜだかこの声に心が温まる。

2008年の北京五輪中継のTBSテーマソングとなった『この瞬間、きっと夢じゃない』のc/w曲として世に出されたが、私は、この曲も何らかの形で五輪中継のBGMとして流して欲しかったと、密かに思っていた。

元埼玉西武ライオンズの石井義人が、選手時代に入場曲として使用していたという。
スポーツ選手の「入場曲」なるものがいつ頃から定着したのか、スポーツに疎い私はとんと知らないのだが、まったくこういうケースを聞くときほど、スポーツ選手を羨ましく思うことはない。
そして、c/w曲にも関わらずこの『two of us』を知っていた石井選手に、敬意を表したい。

♪強く(強く)熱く(熱く)響く声は 流線型
 すべての衝動に素直になろう

こうした方がいいかも、ああした方がいいかも、と逡巡しながら歩む人生だが、“すべての衝動に素直になろう”という声に、心が点火される。
望んだとおりの結果とは、ならないかもしれない。
だが私たちが今していることは、決して無駄などではなく、何らかの実を結ぶと信じながら、今日も他ならぬSMAPの歌声によってスタートを切る。


SMAPさん『two of us』の歌詞