カテゴリーを「児童書」にしてしまいましたが、これは詩集です。
松谷みよ子さんが 昔のご自分の体験をもとに書かれた いじめられた子の叫びです。絵本「わたしのいもうと」とセットで「ぜひ読んでください」と、松谷さんが仰っていたので 読んでみました。 「わたしのいもうと」は、私が初めて絵本で泣いてしまった本です。なので、読む前から少し緊張してしまいました。・・・・衝撃を受けてしまうかもしれない・・・・・ でも、読まなければいけない、と思いました。
絵は司修(つかさおさむ)さんです。少し恐い。扉絵は倒れた自転車です。誰もいない・・・恐らく夜の川原?にあきらかにボコボコにされた自転車が砂利の上に倒れている絵です。
私は 幸いな事にいじめのあるクラスを知りません。「昔からあった」なんて良く聞きますが、自分の小中高と、どの時代のクラスを思い出しても いじめという言葉があてはまるような学級はなかったと思うんです。
だから、自分の事というよりも自分の子どもの問題として考えてしまう。倒れた自転車・・・きっと、それを買ってあげた親はまさかその自転車がそういう事をされる運命にあるとは 思ってもみなかったでしょう。幸せいっぱいの笑顔で自転車を喜んでくれた事にまで 想いを馳せてしまいます。
全部で13の詩がでてきます。
「仮面」というタイトルの詩があります。
__目がさめたとき 死にたいとおもうのです・・・
という言葉で始まります。 __また いじめられる一日が始まる・・・ この女の子は死ぬ事を考える、でも、死んではいけない、ということも良くわかっている。そして、ノロノロと朝の支度を始め 最後 笑い顔の仮面をかぶって終了となります。
いじめられている子は 常に暗く下を向いているわけではない。家族にさえも笑顔の仮面をかぶっている子もいるという・・・・
「地獄」というタイトル
__地獄って 遠い所にあると思っていたけど
ここがそうなんですねえ・・・・
読んでいて 本当に苦しいです。
ただ、詩が進むに連れ 希望が湧いてきます。とくに「芽」というタイトルの詩は どん底までいった魂が 流れて行く時間の中で癒され少しずつ動き出す感じで とても心強いです。
最後の詩のタイトルは「生きる」です。
命はひとつしかない。死なないで!どんなにつらくても生きぬいて!という松谷さんの思いが伝わります。
ぜひ、大勢の人に読んで欲しいと思います。
とまり木をください
松谷みよ子
筑摩書房
松谷みよ子さんが 昔のご自分の体験をもとに書かれた いじめられた子の叫びです。絵本「わたしのいもうと」とセットで「ぜひ読んでください」と、松谷さんが仰っていたので 読んでみました。 「わたしのいもうと」は、私が初めて絵本で泣いてしまった本です。なので、読む前から少し緊張してしまいました。・・・・衝撃を受けてしまうかもしれない・・・・・ でも、読まなければいけない、と思いました。
絵は司修(つかさおさむ)さんです。少し恐い。扉絵は倒れた自転車です。誰もいない・・・恐らく夜の川原?にあきらかにボコボコにされた自転車が砂利の上に倒れている絵です。
私は 幸いな事にいじめのあるクラスを知りません。「昔からあった」なんて良く聞きますが、自分の小中高と、どの時代のクラスを思い出しても いじめという言葉があてはまるような学級はなかったと思うんです。
だから、自分の事というよりも自分の子どもの問題として考えてしまう。倒れた自転車・・・きっと、それを買ってあげた親はまさかその自転車がそういう事をされる運命にあるとは 思ってもみなかったでしょう。幸せいっぱいの笑顔で自転車を喜んでくれた事にまで 想いを馳せてしまいます。
全部で13の詩がでてきます。
「仮面」というタイトルの詩があります。
__目がさめたとき 死にたいとおもうのです・・・
という言葉で始まります。 __また いじめられる一日が始まる・・・ この女の子は死ぬ事を考える、でも、死んではいけない、ということも良くわかっている。そして、ノロノロと朝の支度を始め 最後 笑い顔の仮面をかぶって終了となります。
いじめられている子は 常に暗く下を向いているわけではない。家族にさえも笑顔の仮面をかぶっている子もいるという・・・・
「地獄」というタイトル
__地獄って 遠い所にあると思っていたけど
ここがそうなんですねえ・・・・
読んでいて 本当に苦しいです。
ただ、詩が進むに連れ 希望が湧いてきます。とくに「芽」というタイトルの詩は どん底までいった魂が 流れて行く時間の中で癒され少しずつ動き出す感じで とても心強いです。
最後の詩のタイトルは「生きる」です。
命はひとつしかない。死なないで!どんなにつらくても生きぬいて!という松谷さんの思いが伝わります。
ぜひ、大勢の人に読んで欲しいと思います。
とまり木をください
松谷みよ子
筑摩書房