本が読みたい!

子育ての合間に少しずつ読んでいる本の感想や、
3人の子ども達に読み聞かせる絵本の紹介など、本にまつわるお話です。

とまり木をください

2007-03-03 | 児童書
カテゴリーを「児童書」にしてしまいましたが、これは詩集です。

松谷みよ子さんが 昔のご自分の体験をもとに書かれた いじめられた子の叫びです。絵本「わたしのいもうと」とセットで「ぜひ読んでください」と、松谷さんが仰っていたので 読んでみました。 「わたしのいもうと」は、私が初めて絵本で泣いてしまった本です。なので、読む前から少し緊張してしまいました。・・・・衝撃を受けてしまうかもしれない・・・・・ でも、読まなければいけない、と思いました。



絵は司修(つかさおさむ)さんです。少し恐い。扉絵は倒れた自転車です。誰もいない・・・恐らく夜の川原?にあきらかにボコボコにされた自転車が砂利の上に倒れている絵です。

私は 幸いな事にいじめのあるクラスを知りません。「昔からあった」なんて良く聞きますが、自分の小中高と、どの時代のクラスを思い出しても いじめという言葉があてはまるような学級はなかったと思うんです。

だから、自分の事というよりも自分の子どもの問題として考えてしまう。倒れた自転車・・・きっと、それを買ってあげた親はまさかその自転車がそういう事をされる運命にあるとは 思ってもみなかったでしょう。幸せいっぱいの笑顔で自転車を喜んでくれた事にまで 想いを馳せてしまいます。

全部で13の詩がでてきます。
「仮面」というタイトルの詩があります。

__目がさめたとき 死にたいとおもうのです・・・

という言葉で始まります。 __また いじめられる一日が始まる・・・  この女の子は死ぬ事を考える、でも、死んではいけない、ということも良くわかっている。そして、ノロノロと朝の支度を始め 最後 笑い顔の仮面をかぶって終了となります。

いじめられている子は 常に暗く下を向いているわけではない。家族にさえも笑顔の仮面をかぶっている子もいるという・・・・

「地獄」というタイトル

__地獄って 遠い所にあると思っていたけど
     ここがそうなんですねえ・・・・

読んでいて 本当に苦しいです。

ただ、詩が進むに連れ 希望が湧いてきます。とくに「芽」というタイトルの詩は どん底までいった魂が 流れて行く時間の中で癒され少しずつ動き出す感じで とても心強いです。

最後の詩のタイトルは「生きる」です。

命はひとつしかない。死なないで!どんなにつらくても生きぬいて!という松谷さんの思いが伝わります。
ぜひ、大勢の人に読んで欲しいと思います。

とまり木をください
松谷みよ子
筑摩書房








パスワードはひみつ

2006-06-12 | 児童書
5年生の娘が今この「パスワード」シリーズにはまっているんです。
「そんな本より もっとおもしろい本(じつは為になる本)読んだら?」と、ついつい何度も言ってしまい・・・・娘が怒ってしまいました。 「読んだこともないのに 何でそんな事言うの」「絶対おもしろいから読んでみて

そこで読んでみました。シリーズの中でもこの本は第1巻です。

小学生の子ども達が パソコン通信で知り合い ネットでのやり取りを通して事件を考えたり、オフ会で友情を深めたり そんな内容でした。ネットでのチャットには きちんと大人が一人ついているので 危ない方向にも行かず 安心できる環境です。

読む前までは こういう娯楽本よりもっと他のを読んで欲しいと思っていたけど、実際読んでみると そんなにくだらない内容ではなかったです。中身も安心して読ませられる内容でした・・・・(一体どんな本を想像していたのか?;笑)

ただ、読み終わった後 娘に「おもしろかったでしょう?」と聞かれたときは 返事に困りましたね。おそらく、小学5年生にとっては ワクワクドキドキハラハラでおもしろいのだと思う。でも、大人には 展開が読めちゃうし、謎解きやヒントも知っている物が今回は 多かったしね。

例えば 窓のブラインドの開閉を何かの合図のように 短くパッパッパと3回、次に長めに開け そして又短く・・・なんて文を読むだけでモールス信号を打っているのだ、SOSだ、なんてわかっちゃうけど、主人公の子どもたちはなんだなんだ?と悩む。きっと、読者の子ども達も一緒に悩んでいるのだろう・・・等身大で良いと思う。

好きな本をシリーズで読んで のめり込むのは とても良い事だと思う。高学年の男の子にも女の子にも 両方お薦めできます。

パスワードはひみつ
松原秀行
講談社 青い鳥文庫

ハッピーバースデー 命輝く瞬間

2006-02-11 | 児童書
本屋で娘が思い出した様に、「この本 おもしろいんだって、買って」と言った。マンガと絵本以外で「買って」と言われたのは初めてかも。文字も小さい。 

数年前?ずっと以前 新聞の広告で見た記憶があった。「生まなければ良かった」と母親から言われ、家族中から虐げられた女のこの話し という記憶があった。ちょっと迷ったが買ってみた。娘は、一気に読んでいた。おもしろかったらしい。私も読んでみた。

感想は・・・う~ん・・・少し、子供だましっぽい。
登場人物が充分掘り下げて描かれていないため、うわっつらだけ滑って、話が進んでいく。

母親はどうしても11歳の娘あすかを愛せない。やさしくできない。できの良い兄ばかりかわいがる。兄も一緒になって あすかにひどい言葉を言う。 そういうで出しから、なぜか!あすかが高熱を出しただけで、一晩で兄の考えがコロッと変わり その後、ずっとあすかの味方になる。話しうますぎ。そんな優しい人間なら、はじめからいじめてなどいないはず。

その後の様々な問題、声をうしっなったあすかの立ち直り、転校先のいじめ問題解決、その親や担任まで改心させる。おじいちゃんと 友達の死も出てくるが乗り越える。母親も反省する。父親もおじいちゃんの手紙を読んで改心し、わざわざ出張先のニューヨークからあすかの誕生パーティーの為に帰ってきたりする。

いろんな問題がギュッと詰まっている。
もう少し、話しを省いて 丹念に書いたほうが良いと思った。何もかも簡単にうまくいきすぎている。

ただ、どうして児童書としてこれが一気に人気が出たのか・・
全体のお話としては点数は低いけど、部分部分の主人公の気持、過激な状況は、涙するものがある。小学生がこれを読めば いじめられるってこんなに辛いんだ、と思うかもしれない。いじめるって、ほんとにいけないこと。 助けてあげなくてはいけない。と、感じてくれる部分が多いのでは?だから、図書室に置く学校が多くでたのかも。

そういう意味では 大変為になる本だと思う。
おすすめど{花火}{花火}{花火}

本屋で娘が思い出した様に、「この本 おもしろいんだって、買って」と言った。マンガと絵本以外で「買って」と言われたのは初めてかも。文字も小さい。 

数年前?ずっと以前 新聞の広告で見た記憶があった。「生まなければ良かった」と母親から言われ、家族中から虐げられた女のこの話し という記憶があった。ちょっと迷ったが買ってみた。娘は、一気に読んでいた。おもしろかったらしい。私も読んでみた。

感想は・・・う~ん・・・少し、子供だましっぽい。
登場人物が充分掘り下げて描かれていないため、うわっつらだけ滑って、話が進んでいく。

母親はどうしても11歳の娘あすかを愛せない。やさしくできない。できの良い兄ばかりかわいがる。兄も一緒になって あすかにひどい言葉を言う。 そういうで出しから、なぜか!あすかが高熱を出しただけで、一晩で兄の考えがコロッと変わり その後、ずっとあすかの味方になる。話しうますぎ。そんな優しい人間なら、はじめからいじめてなどいないはず。

その後の様々な問題、声をうしっなったあすかの立ち直り、転校先のいじめ問題解決、その親や担任まで改心させる。おじいちゃんと 友達の死も出てくるが乗り越える。母親も反省する。父親もおじいちゃんの手紙を読んで改心し、わざわざ出張先のニューヨークからあすかの誕生パーティーの為に帰ってきたりする。

いろんな問題がギュッと詰まっている。
もう少し、話しを省いて 丹念に書いたほうが良いと思った。何もかも簡単にうまくいきすぎている。

ただ、どうして児童書としてこれが一気に人気が出たのか・・
全体のお話としては点数は低いけど、部分部分の主人公の気持、過激な状況は、涙するものがある。小学生がこれを読めば いじめられるってこんなに辛いんだ、と思うかもしれない。いじめるって、ほんとにいけないこと。 助けてあげなくてはいけない。と、感じてくれる部分が多いのでは?だから、図書室に置く学校が多くでたのかも。

そういう意味では 大変為になる本だと思う。


ハッピーバースデー 命輝く瞬間
青木和雄
金の星社
青木和雄
金の星社

若草物語

2006-02-07 | 児童書
昔、自分が読んで”おもしろかったなあ”と思う本を娘に薦めている。この本もその中の1冊で、娘に買ってしばらく経つが 今日初めて自分で読んでみた。

う~ん・・・なんか それほどでもない・・・

私が大人になったから?
私の記憶違い? 
子供向け過ぎた?
もしかしたら訳者の違いかも・・・

赤毛のアンは読むなら「村岡花子」さんとはよく聞く。調べてみたら、若草物語も村岡さんの訳本が出ている。そちらにすれば良かったかなあ・・  
でも、字が大きくないと娘は読んでくれないのだ。

4姉妹の貧しくても明るく清く正しくきれいな言葉使いで,母と父を尊敬し愛し生活する様子は日本とは全く違いあこがれました。今回買ったこの本には エピソードはそれなりに載っていたのですが、私が昔感じたアメリカの同年代の少女達が あまり伝わってきませんでした。
さすがに、ベスが病気で死にそうになるところはハラハラしながら一気に読みましたが・・・・

市の図書館の蔵書検索をすると,数十冊と若草物語が出てきて、訳者の方もたくさんいました。ページ数もいろいろです。 娘に もういちどおもしろい若草物語を読んでほしいなあ。どの本がいいんだろう?名作は、いろいろな出版社で扱いがあるので 同じものでも選ぶ時に気をつけなくてはいけないですね。
良い勉強になりました。

ドリトル先生

2006-01-29 | 児童書
小学何年生の時だったか・・・夢中で読みました。 図書館でたまたま手に取り読み始めたのがきっかけです。ずいぶん分厚く重たい本で全12巻もありました。 しかし、読み終わるまでの数日は、それこそもう何も眼中なし・・という感じでした。

主人公は,イギリスに住むドリトル先生という動物好きのお医者さんです。ドリトル先生は、オウムのポリネシアからなんと動物語をならいます。そして、いろいろな動物とお話ができるようになり,冒険が始まるのです。 どのお話も本当に大変面白く奇想天外、でも、”もし、動物語が話せたらこういう事って本当にあるのかも?”なんて思えるほど物語に説得力あります。

ドリトル先生と月からの使いドリトル先生月へいく この2冊が中でも好きです。 月の見える晩に 大きな大きな蛾が先生の所に飛んできます。それはなんと月からの使者でした。先生は 月に仲間達と行くことにし、蛾に乗り飛んでいきます。 地球から見える月は何も変化はありませんが、月の裏側にいくと・・・そこはジャングル! そしてなんと巨大化した人間まで!!大昔 地球から爆発して月が飛び出した時に一緒に飛び出してしまったのだそうです!

その頃、私はそろばんを習っていてその帰り道はいつも月が出ていました。明るい月をじっと見て、もしかしたら蛾が降りてきてくれるかも・・ 月の裏側から巨大人間がこちらをそっとのぞいた時の輪郭の陰が見えるかも?なんて、本気で思い月を見上げていました。

他にも ノアの箱舟の大洪水を生き延びたカメのお話や、鳥達の地球規模の郵便局のお話など スケールの大きいファンタジー・・・でも、現実に起こるかも?と思える素晴らしいお話がもりだくさんです。

今 小四の娘にもぜひ、私が小学生の時に受けた感動を味わって欲しくて 勧めたのですが,一瞬で終わってしまいました。「字が小さい」と言う理由でした(-_-) 娘には まだ早かったようです。無理強いをして嫌いになられたら とてももったいない作品なので 様子を見てもう少し待ってそれから又勧めようと思っています。

ドリトル先生アフリカゆき
岩波少年文庫 (021)
ヒュー・ロフティング, 井伏 鱒二