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申す!申す! 魚⇒ニシキゴイ。鳥⇒ニホンキジ。木⇒制定無し、花は桜と菊

『マタギに育てられたクマ―白神山地のいのちを守って 』金治 直美著

2017年07月25日 | 読んだ本
マタギに育てられたクマ
白神山地のいのちを守って
(感動ノンフィクションシリーズ)
金治 直美
佼成出版社
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商品説明
青森県鰺ケ沢の「熊の湯温泉」には、熊吉と熊子というツキノワグマのきょうだいがいます。
宿のご主人・吉川隆さんは、600年以上続く大然(おおじかり)マタギの子孫です。
9年前の春、山でツキノワグマをしとめた吉川さんが巣穴を確認すると、2頭の子グマが残されていました。
吉川さんは、自分がうばった母グマのいのちに代えて、2頭を育てることを決意したのです。
厳しい掟を守り続けるマタギの精神を通して、命、自然環境を見つめた感動作。

【著者・金治直美先生のコメント】
この本を読んで、みなさんが、クマや山や自然を好きになってくれたらいいなあと思います。
好きになると、自然を大切にしよう、自然環境を保護しよう、という気持ちがわいてきます。

人間は、自然の恵みを受けて、生きています。
自然によって、生かされているのです。そのことを理解してほしいと思います。

自然や動物は、人間だけのものではありません。ですから、自然を荒らさないこと、
とりすぎないこと、とったものをムダにしないこと。
タケノコや山菜でも、必要な分だけ「恵みをいただく」「分けていただく」という、
感謝の気持ちでとってほしいです。
マタギの精神もそうですが、「欲をおさえた生き方」が大切です。

マタギには、何百年も続いている言葉や儀式など、きびしい「しきたり」があります。
それは、狩りのときに、神さまの領域に入っていることを意識させたり、
なかまとの結束力を高めたり、これからクマと命のやり取りをするのだという
緊張感を持たせたり、また、好き勝手なことをしないようにする
「いましめ」にもなっているようです。
そういう視点で、しきたりを読んでみてください。

【編集者コメント】
青森県に取材にうかがったのは5月でした。吉川さんは、純朴な方で、
私がリクエストしていた服や道具類などを黙々と用意してくださり、
はにかんだような微笑みをカメラに向けてくださいました。
マタギとしてはもちろんですが、人としても非常に魅力的な方ですので、
作品を通じて知っていただければうれしいです。
この作品の大事な登場キャラクターである、熊子と熊吉という
ツキノワグマのきょうだいは、立ち上がると私よりも大きくて、
迫力満点でしたが、熊子は興味津々で私を見ていたのが、かわいらしかったです。
マタギの生き方は、なかなか知る機会がないと思います。
ぜひ、本書を読んでみてください。
株式会社 佼成出版社ホームページより抜粋


マタギたちの生業は狩猟ですが、一歩間違えば死につながり
山神信仰と戒律は、厳しい冬山で生きる男たちの必要から
発生したと言われていますが、

マタギが自然と共生してきた文化と言われるゆえんは、
「山は山神様が支配するところであり、クマは山神様からの授かり物」
というアニミズム(自然崇拝)の思想が有るからと思います。

彼らの生活が獲物を山の神の恵みとして感謝し、
必要以上に乱獲せず、祈りとタブーで己を律して来た
マタギ習俗の中に、高い精神性を内在し、厳しい自然と
闘いながら先祖代々培った生活の知恵の凝集されていると言えるのです。

この本では、精神的な豊かさとは何か?との
一例を表してくれている内容と私は感じました。

現代の飽食の時代において
命を分けていただく動物たちに対し
命の尊厳を踏みにじる行為を知らず知らずの内に
行っているのではないでしょうか?

せめて「頂きます」「ご馳走様」
「アリガトウゴザイマシタ」の感謝の祈りを
忘れないようにしたいと思います。


そして、世界標準となっている
動物福祉(アニマルウェルフェア)について
真剣に考えなくてはいけですねっ。

HOPE for ANIMALSホームページに
情報があります。一度寄ってみてくださいネッ。







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