【日本固有種ニホンイシガメの敵】
●外来種 アカミミガメ
アカミミガメがイシガメにどのような影響を与えるのでしょうか。それはアカミミガメによって生態系が崩されているからです。
アカミミガメもイシガメと同じように川や池の中で生活し、その中で餌を食べて、夜は寝て過ごしています。
アカミミガメが元々外来種ということは、アカミミガメが日本に入って来る前はイシガメやクサガメだけで川や池の中を過ごしていたということになります。
そこにアカミミガメが入って来たことによって、イシガメやクサガメ達の生活に影響が出るようになったのです。
アカミミガメはカメの中でも気性が荒い性格で、イシガメやクサガメ達を元々住んでいた住処から追い出したり、餌を横取りしたりします。イシガメやクサガメは比較的大人しい性格で、アカミミガメに対して強気になれません。
また、アカミミガメは成長すると体長が15~20㎝位(オス)、20~30㎝位(メス)、個体によっては30㎝を超えるなど想像よりも大きくなるのに対して、イシガメは成長しても15㎝前後(オス)、20~25㎝(メス)とアカミミガメよりも小さく、体格的にも不利なため、住処や餌を奪われないようにするためにアカミミガメと争うのも難しく、本能的に勝てないと判断するのでしょう。また、アカミミガメはクサガメと同じように汚い水の中でも過ごすことができるため、元々きれいな水だった場所であっても、その水を汚したりします。
このようにアカミミガメがイシガメ達の住処や餌を奪ったり、きれいだった水を汚して水質悪化させたため、イシガメ達は住処を追い出されたり、餌が食べられずに餓死したり、汚れた水に適応できずに死んでしまったため、イシガメの数が減り、アカミミガメの数が増える結果になりました。