新型インフルエンザ対策

新型インフルエンザとその対策について、多くの人に知ってもらいたい。このサイトの情報により生じた損害には責任を負いません。

各地で新型インフルエンザ対策模擬訓練が行われている

2008年09月15日 | 地方自治体の新型インフル対策
各地で新型インフルエンザ対策模擬訓練が行われている。
 発熱外来訓練、地域全体における連携の訓練、特定の病院における院内訓練等。
 気になるのは想定した新型インフルエンザであるが、判で押したように”最大死者数64万人が出ると予想される新型インフルエンザ”との表現である。定義に関してはそれ以上はない。2年以上も前から同じ表現だ。
 幻の実体不明な対象だ。
 地震、水害等の天災に関しては、相手は明確だ。地震ならマグニチュード*の地震が**で発生等、こちらが態勢を整えるべき敵が見えている。
 しかし新型インフルエンザとなると緊張感が全く沸いてこない。なぜなら”最大死者数64万人の可能性あるインフルエンザ”という表現には、科学性もないし、信憑性もないし、また64万人の死者という表現には、読む者に対してイマジネーションを呼び起こす効果はないからだ。
 はっきり言って64万人という数値の根拠はあまりない。発病者数25%、そして致死率が最大2%と想定しているだけだ。実際には発病者数は40%近い可能性もある。また致死率は現在のH5N1鳥インフルの数値を当てはめると60%台にはなる(実際に人人感染が生じるように変異した場合、致死率は大幅に低くなる、との意見も多いが、それは保障されている想定ではない)。そうなると3120万人の死者数になる。また世界では10億人以上の死者が出ることになる。一方、致死率が現在のインフルエンザ並の0.1%以下と想定すると、5万2000人以下となる。
 新型インフルエンザの脅威は、死者数がどれだけ出るのか分からないことと、それが全地球上で発生することである。言ってみれば世界核戦争のようなものだ。何も対策を講じなく、最悪の毒性を持つインフルエンザウイルスが今パンデミックを起こしたなら、世界で12億人は死ぬ。核戦争勃発と同じだ。
 核戦争は、世界中がその脅威を知っているから、核放棄に向かいつつある。
 新型インフルエンザも同じである。その脅威を世界中が知り、そして対策を講じなければならない。
 そして十分の対策を講じることにより、如何にその危険性が無くなるかを知る必要もある。
 十分の対策とは何か。それを情報により、関係者と一般社会は知らなければならない。
 いつまでも”最大死者数64万人が出ると予想される新型インフルエンザ”という形容句だけでは、一般社会は危機感を抱かないだろうし、関係する行政分野でもアリバイ証明的訓練に終始する可能性が高い。

徒然日記より