サンチョパンサの憂鬱

人間は……敗北する様に創られてはいない

お馴染みヘミングウェイの『老人と海』の中の一節である。

超高齢化社会……という世界初の未体験の経験をさせられているこの国……。

しかし思うのである……。

『終活』なる観念……に異議を唱える気はないけれど……老人は『じっと死を準備して待つ存在なのかい?』……と。

作中、老人は……84日間不漁に悩む中……助手の少年さえ失って……単身で『自らのプライド』にかけて漁に出る……。

凄まじい大物のカジキと遭遇し、三日間の死闘を繰り広げる。
見事仕留めた獲物は大き過ぎて船の上に上げられず船の横に縛り付けて港に向かう……。

休む暇なく……今度はサメとの闘い。サメの血が余計に新たなサメを呼ぶ……。
港に着いた時……獲物は殆ど骨だけになって引き上げられる……。

助手の少年は……老人から教わった技術でどんどん上達の道をかけ上っている。

教えるべきを若者に伝え教え……尚自分のプライドを死守せんとする老人のファイティングスピリッツ……物語はとてもシンプルだけど……人間の根源的な自分の矜持を失ったら……それこそ『生きる屍(しかばね)』なんじゃないか?

楽隠居?……それも良いでしょう?

しかしね?インディアンの酋長、長老は身体は殆ど動かないけれど……『一言を以て一族を導く』……そんなストーリーで生きてみたいと僕は……自分に願っている。

僕の願いは……どんな隅っこに追いやられていようと……『生涯、社会の現役に在って死んでいきたい……』のである。
終わりもしない内に『終える話ばかり』……それって『生きる怠慢』だと感じるのです。

何処か?嘘臭く醜悪さを隠しきれないそんなニュアンスを感じてしまうのです。
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