
飛鳥寺は、今、キンモクセイが花盛りです。下にある萩は少し、花を残すだけ。里は、実りの時です。田んぼで耕運機が仕事する音が聞こえてくる。稲はたわわで、今日の刈り取りを待っている。今日は最高の黄金に光る美しい田んぼの風景なのかもしれない。「蘇我入鹿の首塚」は、何度、この風景を見ているのだろうか。
黄金の田んぼの上を飛ぶのは、赤トンボ。真っ赤にちゃんとなっている。その時となれば、みな秋の装いをして、飛んでいる。
そうそう、本日の秋がくれた土産は柴栗。アスファルト道路の横のわき道に、小さなイガが落ちていた。「栗だ」とうれしそうな夫の声がする。「へー」と思い、イガをのぞくと、思ったより大きな栗が顔を出している。半信半疑、欲張り夫にあおられて、イガをのぞき見る。欲張りの妻も欲張り。二人で拾った栗は15個くらい。こっそりいただいて帰る。家でその栗を茹でた。栗皮は食いしん坊の妻が、皮剥き大変と少し後悔しながら、むいた。むかれた栗を食べた夫は、「うまい。最高だよ。」と、まさにご満悦。(皮を剥いてもらったのだから、そりゃおいしかろうよ) 確かに、おいしい栗だ。拾ってよかった。もうひとつ言うなら、この栗で夫が幸せならば、なんてお値打ちのある栗でしょうか。