舞い上がる。

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ちひろBLUESこと熊谷千尋のブログです。

ギャラリーみつけ「沢村澄子展 宙と書と」見に行ってきました。

2024-03-26 23:36:08 | Weblog


3/26(火)、ギャラリーみつけ「沢村澄子展 宙と書と」を見に行ってきました。







1階の展示室の真ん中には戸棚が置かれ、その背後には宮沢賢治の「雨ニモマケズ」が書かれている。
こちら、本当に岩手県の宮沢賢治イーハトーブ館で書かれたものだそうです。















その周りに、これまでに書かれたたくさんの書が並ぶ。
これだけでも見応えがあるのだが、この展示はこんなもんじゃないのだ!













展示室の外や階段では、見附市出身で21歳で亡くなった詩人、矢沢宰の詩集「光る砂漠」に登場する詩が、壁いっぱいの大きな不織布に書かれている。
それを体を動かしながら目で追っていくことで、筆使いから生命力が伝わってきて、それによって矢沢宰の言葉の力、詩の素晴らしさもより一層伝わってきました。















そのまま2階の廊下に展示された、今度は小さな紙に書かれた矢沢宰の詩が並ぶ。
これを読みながら奥へと進んでいくことで、詩の言葉が身近に伝わってくる。











そして、2階の廊下の奥では、壁一面に貼られた新聞紙にも矢沢宰の詩が書かれていて、あまりの存在感と言葉の力に圧倒される。
矢沢宰の詩は、同じく若くして亡くなった萩原慎一郎の短歌にも通じるような、心に寄り添ってくれる身近な魅力があり、それが新聞紙という身近で安物の材料から素晴らしい芸術が生まれた感動に重なる。



















そして2階の展示室はとにかく圧巻!
今まで見たこともないほど壁一面の巨大な紙に描かれた巨大な文字が並ぶ!

一文字一文字にかける情熱が凄まじくて、もはや遺跡に書かれた壁画や象形文字みたいになっているが、そもそも文字って記号だよな…と原点回帰した気持ちにもなった。
とにかく人間が文字を書く!という行為の、その根源的な感動がここにある!



なんというか、普段生きている中で目にする、誹謗中傷が飛び交うSNSとか、人の悪意を煽るワイドショーとか、下らないことを大袈裟に騒ぎ立てるバラエティとか、そういうものに疲れた時に、沢村澄子さんの書道展で矢沢宰さんの詩を読んでこれだ!って本当に感動したんですよね。
自分の居場所は言葉と芸術なのだと心から思った!本当に来られて良かったです。
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