３月の前に

2017年になって1月2月と、演劇関連の宣伝美術はまだ仕上げていません。

2016年が終わる瞬間で全てが完成して、
１回リセットされ、2017年に一斉にスタートしている感覚です。

宣伝美術は割と長期戦な製作になる事が多いデザインです。
僕は特に早いうちから聞き取りなどをしていくのが好きで、
なかには脚本以前のプロット案からお聞きして半年後チラシ完成なんて長期のデザインもあります。
となると長期な分、作品が複数製作進行し続ける事が多いのです。
なのでこんなに綺麗に途切れたのは久しぶり。貴重な体験です。

表向きな発表はないですが裏で撮影が進んだりデザイン原案が進んだりしています。
発表できない分、作りたい熱は十分貯まって、なんかうまく伝えられないんですが、
自分で良い！と思える写真が撮れたり、良い試作があがったり。眼に見えない部分で楽しんでます。
最終的に表に出るチラシやポスターが全て、なのはその通り。
しかし自分が作る側の当事者だからこそ、その作る過程を良いと感じる事はとても大切と思うのです。

さて、今。
演劇以外の分野からデザインのご相談をいくつかいただいてまして。
基本営業をかけずに狭い世界で作っている身なので、
人のご縁からご依頼いただくそれらはとても新鮮で、楽しく、ありがたいです。

「僕に作って欲しい」と思って頂ける状態にあって、
ご依頼を受けて実際に作ったものに感謝してもらえる状況。

これ、デザイナーにとっては単なる「理想」でしかないような夢っぽい話ですが、
理想である以上僕たちが目指すものでもあります。
最近ようやくそんなバランスになってきました。実に楽しく作れてます。
バランスをとる、って長い時間がかかりますね。
そのあたりの作品も載せられるものがあればまた語りたいと思います。