くもり空の下で……

アルコールとギャンブル。依存症からの回復と成長を目指しながらの日々の雑感を発信。趣味の渓流釣りなども公開しています。

親友の死

2020-08-23 17:58:54 | 日記
1998年、
平成8年



今から約20年前…………






当時、
ロックアイスを入れたグラスにシルエットボトルの"いいちこ"を注ぐ。







訳あって実家に一人で暮らしていたヤツの家に、私は毎日のように入り浸っていた。
同じ会社に勤めていた私たちは、たわいもない会話、会社に対しての愚痴、世の中に対しての不満、それから女の話、そんな話をしながら、脇にギターを抱えながら、朝まで呑み明かしていた。



当時、流行っていた歌といえばGLAY、JUDY&MARY、ゆず、19、ets……









私はヘタクソなギターを掻き鳴らしながら、彼にギターを教わりつつ、酒を酌み交わし、よく歌っていた。









◆◆◆◆◆◆◆








そんなヤツとはここ数年、連絡をとってはいなかった。





ヤツに最後に会ったのは今から約4年前。
私がアルコール依存症で入院、AAという自助グループに通いながら、断酒をしているという報告をした時が最後になってしまった。

かつては毎晩、朝まで呑み明かした友達。
AAという自助グループに通いながら、断酒をしてゆくと私は彼に伝えた。
その時の彼に私がどう写ったのかは定かではないけれど、それから、ヤツからの連絡は一切途絶えた…………










ただ……
唯一、



お互いの生存確認、近況などを報告し合う日があった。



それは、ヤツとオレ。
お互いの誕生日だった。









ヤツと私は、生年月日が全く一緒。
おまけに名字は違えど、二人の名前も一緒だった。









何かの運命を感じる親友。








だが、
昨年の誕生日にヤツからの連絡は無かった。











◆◆◆◆◆◆◆◆













先日、
ここ数年音沙汰のなかったヤツからの着信が私のスマホにあった。









久しぶりのヤツからの着信。





私は少し戸惑いながら電話に出てみた。










私は久しぶりにヤツのダミ声が聞こえてくるかと思い、構えていた。






しかし、
そんな私の予想とは裏腹に、電話の向こうから話しかけてくるのはか細い声の女性だった。
ヤツの嫁さんの声だった。







相手:
『○○さん、かおり(仮名)です。
お元気ですか?』








私:
『かおりちゃん、久しぶりだね。
元気にしてた?』








かおりちゃん:
『○○さん。お久しぶりです。
私、


元気じゃないです。』










私:
『何?

どうしたの?
なんかあったの?』









かおりちゃん:
『ケンちゃんが、
ケンちゃんが、


死んじゃったんです。』










私:
『は!?』







一瞬、
思考が止まった。







彼女と子供たち、
共に幸せに暮らしていたはずのアイツが…………






なぜ?








明日
8/24(月)








ヤツと久しぶりに会うことにした。