当店に少しばかり秘蔵品のアンティーク眼鏡がありますので公開してみたいと思います。
まず、大正の頃に使われていたものです。
一山タイプで写真では見えませんがブリッジの裏に鼈甲プレートが鼻当て代わりに乗せてあります。
今でも時々見かけるツル巻き式のテンプルです。
よく御年配の方がメガネフレームの事を「つる」と言いますが、
ここからきてるんだと思われます。
近視用のレンズが入ってます。
いったいどんな方が掛けてたんでしょう。
デザインはもう完成された美しさがありますね。
さて次はこれです。
僕が最も気に入ってるモデル?です。
明治初期に製作されたものと思われます。
真鍮製でいわゆる丸メガネから脱却してウエリントンっぽいです。
レンズは手擦り作業の跡がはっきりと解かります。
ブリッジ部をワイヤーで縛ってレンズを留める構造です。
フレームとレンズに隙間があるのがちょっと微笑ましいです。^^
テンプルには何とオシャレな飾りが!
カッコイイ佇まいですねー。
江戸末期のものだそうです。
当時は丸いレンズありきでフレームの形が決まっていたという事です。
だから丸眼鏡ばかりなんですね。
耳掛けは紐で、おでこに当てるパーツで目とレンズの距離を取ってます。
結構、強い度で老眼用のようです。
かの滝沢馬琴がこれを掛けて南総里見八犬伝を書いてたと思いたいですねー。^^;
これらはいつでもお店に展示してますので、
声をかけていただければ実際に手に取って見て頂いてますよ。