
幕末と明治の博物館に行ったときにフライヤーを観て、
帰省と日程も合うし1人でチャリででも行こうと思ってたんだけど
流石にそこに至るまでのあの急坂を思うと……だったので
母と一緒に車で久々に茨城県天心記念五浦美術館へ。

哀愁の大正ロマン、麗しき昭和モダン。
確かに、画を大衆芸術として確立させた竹久夢二の流れを汲んで
発展していったものもあるけれども、似て非なるものだなというのが一番の印象。
竹久夢二の画はシンプルで大胆な筆運びで描かれているのに対し、
高畠華宵の画はかなり緻密に描きこまれていたり、
中原淳一のくりっとした瞳の描き方とかも夢二に似ているようで良く観ると翳り方が違う。
あとは可愛い、綺麗な画に挟まれている橘小夢の女郎蜘蛛とか水怪の画の、
ちょっぴり背筋がゾクっとするところとかもね。
女郎蜘蛛は「絡新婦の理」のあの紙人形そっくりでしたよ。
あ、「絡新婦の理」が後なのか。
展示物では意外と双六が多いことにびっくりした。
バリエーションも豊富で、まさに少女雑誌の付録!っていう感じの
可愛い画が描かれているものから
出世双六(目が出るごとに学校、事務員、大臣、失敗とか細かくわかれていて、
これが一番おもしろかった笑)とかまで色々。
観る、だけでなく日常のにも画が浸透してる感じが流れとしてよくわかった。
遊びといえば、中原淳一の「ランドゲーム」がすごく素敵だった。
「ランドゲーム」は2㌢×5㌢くらいの小さな札(目算。もっとあるかも)に、
アメリカ・イギリス・日本・ドイツ・インドなどの当時の国旗とかファッション、
有名女性の画なんかが描かれていて、
でもどうやって使うのかが謎なんですけど、それがとても素敵で。
買えるものなら欲しかったです。
あとは、山村耕花の「京洛異変」。
左側の人物が新撰組、吉…までは読めたけど、誰だかわからず。
吉村貫一郎じゃなかった気がするんだけどなぁ。
調べてもわからなかった。。
気になるところです。
にゃーこさんへのお土産として、「中原淳一ファッションブック おしゃれの絵本」を購入。
ほんと、可愛くて、デッサンの参考になると思ったので。
ここから堕話。
大正、昭和の時代って右から読ませる標記が多かったので、
最近でもたまーにみるトラックの左側ドアのように
一瞬なんて書いてあるのかわからなくなることがあるけれど
まず母が「婦人グラフ」を「フラグ人婦(にんぷ)」と読み間違え堪笑。
さらに「かるさん屋敷」を「敷屋んさるか」(ここまでくると意味不明笑)と読み間違え。
さすが、ある意味脳が衰えていないようです。
で、観終わって外に出てきたときに、知らないおじいちゃんが大きな声で
「竹久夢二は朝丘雪路の父親だよねぇ?」と同行者に同意を求めていた。
思いっきり、違うよ!とツッコミそうになったけど、
(だって「ゆ」しか合ってないじゃん笑 あと響きの雰囲気)
あまりの自信満々振りに訂正する気にはなれなかった。
ちなみに正解の伊東深水の画もありましたよ。
さてあのおじいちゃん、気づいたかどうか。
気づかないだろうなぁ(笑)