処遊楽

人生は泣き笑い。山あり谷あり海もある。愛して憎んで会って別れて我が人生。
力一杯生きよう。
衆生所遊楽。

流されるにもホドがある

2018-07-28 15:34:30 | 

著者 北大路 公子

発行 実業之日本社文庫

  

2014年から3年間にわたる流行りモノのについてのエッセイ集。

この著者にこのテーマで原稿依頼をする編集部の、カケとセンスとコンタンに心からリスペクトを白状する。そしてそれに合っていようがいなかろうが、一生懸命応えてマイペースで書き綴った著者に尊崇の念を抱かずにはおられない。

この作者の著作を読んだのは、これが二冊目。一体全体如何なる作家か? 何か知る手立てはないか? ん? たしか自前のブログが評判になって出版界に引っ張りだされたのではなかったか? 

で、ブログを探してみたら、有った。居た。そのタイトルは《趣味は読書ですーひたすら読んだ本たちの記録ー》。つぶさに追う。やっぱりそうか。ただものではなかった。

本書に『走れハロウィン』と題する一章がある。その展開と目配りと表現は、あの太宰の『走れメロス』を模している。というかチャレンジしている感がある。著者は芥川も漱石も春樹も、もっと遡って式部もみんな掌にしているのだ。あの余裕に満ちた生活ぶりと筆致は、ここに由来があったのか。

今日から早速、《趣味は読書ですーひたすら読んだ本たちの記録ー》を【お気に入り】に加えよう。

 

 

 

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ブッショカン

2018-07-18 23:50:32 | パイプ

6月末日、9年間勤めた広告代理店を退職した。

その際に、感謝状やら花束や寄せ書きやスナップなど慰労の品々とともに、記念品として頂戴した。ブッショカン(フランス)のパイプ。

  

実は、「どうせ贈るなら希望の物を」と打診され、厚かましくもショップまで同道して戴いて選んだ逸品である。有り難し。

そして「葉もどうぞ」とのご厚意でイギリス製を選んだ。

  

34年前、欧州出張の際にパイプ煙草に出会い、爾来愛好している。パイプも今では20本を超える。気分やコンディションによりパイプ・葉を変えては楽しんでいる。

 

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生き上手 死に上手

2018-07-15 23:09:19 | 

著者 遠藤周作

発行 文春文庫 95年第4刷 316頁

     

基督者で作家の遠藤周作のエッセイ集。1979年から85年にかけて、新聞・雑誌・文学誌・専門誌に寄せた47編が5つに分類されて整理・転載されている。

人としての心の在り方や生き方について、自身の洞察や体験を踏まえての思索を、気負わず衒わず率直に綴っている。テーマはどれも重い。著者はあとがきで「読者も寝っ転がって、気楽な気持ちで読んで下さい」と言っているが、とてもそうはいかない。

ソフトな語り口なので、スーと読み進んでしまうが、名言や金言に値する意味深い語句や文章が点在している。その幾つかを挙げよう。

信仰とは思想ではない。意識で作られる考えではない。信仰とは無意識に結びつくものなのだ。

目先に役に立つことを追いかけるのは文明であって文化ではない。東京には文明はあるが文化が乏しいのはそのためだ。我々の人生にとっても同じことがいえる。さしあたって役にもたたぬ集積が人生をつくるが、すぐに役立つことは生活しかつくらない。生活があって人生のない一生ほどわびしいものはない。

自分の中にたった一つのチャンネルしか回さぬ人は、職場の友人、仕事関係の知己は持てても、それ以外の別世界の人と付き合うチャンスは少なくなるだろう。人生にとって各種各様の友人を持つことが何よりも大きな倖せの一つなのに、これではどうしても寂しいというものだ。

つきあいの第一法則は「笑顔と好奇心」との二つにつきる。

 

 

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サムシン・エルス = Jazz For Biginners 7 =

2018-07-11 19:58:33 | ジャズ

 《 SOMETHIN' ELSE 》

クインテットのリーダーはアルト・サックスのキャノンボール・アダレィだが、実質的に統率をしているのはマイルス・デイビス。言わずと知れた "ジャズの帝王" である。

彼は、自他ともに認めるトップ・リーダーでありながら、常に挑戦をし続けた。これが凄い。尤も、自(自他の「自」)を認めていないから、満足しないからこそ、次々に新しいステージに挑み続けたのだろう。求道者の姿だ。

 

ここでは「枯葉」をチョイスした。

ウィキペディアで分かる通り、マイルスの生きた時代、奏法、ユニットなどにより、日本のファンは様々に分かれる。「あの時代までのマイルスは良かった」とか「電子音以降のマイルスこそ本物」などだ。マイルスには、一時代を画したアルバムが数多くある。《サムシン・エルス》も「枯葉」もその中では超マイナー。でも私はこれなのです。ジャズは、勝手に好きになり、勝手に解釈し、勝手に偏向する。これでいい。

 タモリのジャズ・スタジオは、参考になりますよ。

   

                    イラスト:和田誠  

なお、蛇足ながら「枯葉」にまつわる拙ブログをどうぞ。。         

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昭和歌謡酒場 黛

2018-07-08 17:00:01 | マッチ・コレクション

5月初旬、北海道の桜の季節に札幌を訪れた。

所用が終わり明日は帰京という夜、地元の友人に案内されて入ったすすきののスナックが「黛」。

 「なんじゃこれは?」 昭和のレトロ感覚溢れた店内。壁・棚・窓にあの時代の歌謡曲のジャケットが一杯。聞けばここでママが先生となって歌を教えているとか。客の歌合戦のイベントも定期開催という。

      

 

   

帰り際に、マッチを所望したら出してくれました。失礼ながら、この程度の規模の店にはまずありません。客が忘れて行った100円ライターが一普通です。昭和を売りにする矜持からでしょうか。恐れ入りました。

 

 

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平塚江南高校同窓会

2018-07-05 19:36:28 | 身辺雑記

半世紀ぶりに母校を訪れた。

学校周辺の様相が一変していて、バスを降りた先の見当が全くつかず、暫し見回す。

 

                     

丁度入学した年に、木造の旧校舎が、現在の鉄筋コンクリート校舎に建て替えられたのだった。走ってもガタガタと音がしない、外気が入り込む隙間もない、明るく近代的な校舎は、まるで、その期に入学した私たちのために贈られたようだった。

           

 それが今では、近隣の高校と比べて、一番のボロ校舎になっている、と誰かが言っていた。

     

 登下校時に始終出入りしていた筈の下駄箱が、同窓会総会参加者の入り口になっていた。全く思い出せない。

 廊下を二度曲がって階段を上がって休憩室へ。

     

                                      

ここでは、茶道部の生徒達からお茶を戴く。作法通りに戴けたか自信はない。江南の校章の和菓子がとても甘くて美味しかったです。

      

                                     

お土産は、平塚駅前のつるや勤製の江南同窓会饅頭。気が効いていますね。

           

総会に先だつ講演は、OBの水島藤一郎氏。現在、日本年金機構理事長の要職にある。

一生懸命、年金の仕組みを説明してくれました。あんなに込み入った説明ができるのだから、やっぱり大したもんです。高17回の同期生7人が応援団。

これは当時の柔道部の面々。なんでこんなに勢ぞろいして撮ったんだろうか。

一見して一、二列目は一年生、上が三年生と判る。たった二つの年齢しか違わないのに心技体の隔たりは大きかった。

しかし、随分と多いな。まさか人気スポーツだったわけでもなかろうに。

約半数の名前が出て来ない。アルツハイマーは進む。嗚呼!!

 

                      

 平塚江南高校同窓会HP

 











 

 

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