夢の介音楽夜話

音楽、アート、グリーン、クラフトなどなど徒然なるままに

マプアナ

2014年09月19日 | 音楽

ひょんなところで「ハワイコールズ」の話題が出た。
ウェブリー・エドワーズのラジオ番組「Hawaii Calls Show」のことだが、母校の高校の文化祭のイベントでハワイアンバンドのテーマに使われていたほど、ハワイアン音楽ファンには懐かしくインパクトのある言葉だ。

荘重でゆったりしたリズムの上にミュージカルのような歌やコーラスが延々と展開される。
ロックの洗礼を受けた世代には我慢ができないくらいの超スローな演奏が印象的だ。

「アルフレッド・アパカ」はそうした時代の寵児、アメリカで言えば「アンディ・ウィリアムス」みたいな存在だったのだろう。
ゆったりとしたリズム、丁寧な歌い方とソフトな声、そして何よりバックのスティール・ギターの洗練された演奏に魅了された。

スティール・ギターは、達人「ジュールス・K・アー・スイ」という中国系のハワイアンで、美しいバッキングを淡々と続けるかっこよさに憧れた。

ドラムスのスネアをブラシで演奏する様を「お好み焼きを焼く」と称したように、スティール・ギターを弾いている姿を「編み機」と揶揄したS君が懐かしい。
今では見かけない毛糸の「自動編み機」の横長の形状が、似ていたからだ。

「マプアナ」は当時を代表する名曲のひとつ。
「? Tonight Mapuana Hawai'i smiles on you
One kiss of sweet aloha Aloha I love you  ? 」
という歌詞がロマンティックだ。

1953年、Lani Sangの作品、キーが「C」であれば途中で入る「D9th」が新鮮だった。

ハワイ語で書かれたフラソングを好しとして英語のスタンダードナンバーを敬遠してきたが、ここに至ってまたあの時代のノスタルジーがよみがえる。

ハワイ音楽の大きな魅力はこの「ゆったり感」に尽き、それは譜面に書けない。


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YouTube: Alfred Apaka: Mapuana


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YouTube: Bud Tutmarc plays Mapuana on Hawaiian Steel Guitar


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YouTube: Yume plays " Mapuana " on uke



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YouTube: "Mapuana", By Mike Keale and Friends With Hula By Linda Lester Keale


Cafe Hawaii [Import]Cafe Hawaii [Import]価格:¥ 1,446(税込)発売日:2013-07-25
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虹の彼方に

2014年09月12日 | 音楽



1939年のミュージカル映画「オズの魔法使い」の劇中歌「Somewhere over the rainbow」は古今東西あらゆるミュージシャンに取り上げられてきた。
作曲者のハロルド・アーレン氏自身が楽曲の出来を気に入っていたと言うから、名曲は生まれるべくして生まれるものなのだろう。

クラプトンが歌うのもコンサートの終わりにふさわしい爽やかさと明日への希望を感じさせてくれる。

ハワイの「IZ」ことイズラエル・カマカヴィヴォーレのアレンジは今や世界中で愛されているようだ。
レゲエのようでいてレゲエでもない軽快なリズムと力の入っていないボーカルがいつまでも心に残る。

いい音響装置で大きなボリウムで聴いてみれば部屋中に彼のウクレレと声が響き渡る。
「IZ」バージョンは、ハワイの空にかかる虹を歌う新しい楽曲としての存在を知らしめたかのようだ。

トミー・エマニュエルのギター一本での演奏は、楽曲の完成度とアレンジの可能性をこれでもかと見せてくれる。
スピーディな運指とコードワーク、ギターファンは圧倒される。

「Playing for Change」の演奏もミュージシャン毎の個性が出ていて面白い。

名曲とは、歌って勿論のこと、インストルメンタルでも愛され続けていく。

Somewhere Over The Rainbow - Tommy Emmanuel (Cover)


Somewhere Over the Rainbow by Israel Kamakawiwo'Ole


La Garriga Is Playing For Change Too ( Somewhere Over The Rainbow)


Eric Clapton - Somewhere Over The Rainbow HD

国境を越えるリズムと志

2014年09月05日 | 日記・エッセイ・コラム
アフリカで事業展開している佐藤芳之さんの特集TV番組を見て氏の「志は高く、目線は低く」に感動した。
ケニアでの事業に成功し、74歳にしてなおルワンダでの公衆衛生事業に取り組んでいるという。

岩手県で過ごした幼少時代、小学校3年のときに左目が野球のボールにあたり失明した。
お隣の福島県の野口英世のライフワークに触発されて東京外語大を卒業後、ケニア大学に留学、日系企業の現地採用での経験を積んでから起業した。

当時のエンクルマ大統領の唱えた「汎アフリカ主義」アフリカが一致団結すれば世界に立ち向かえるという演説に感動した氏は「ビジネスで貢献しよう」と考えた。
鉛筆の製造と建材を扱う会社を起業した氏は、その後マカデミアナッツに出会いケニア・ナッツ・カンパニーを立ち上げた。
事業は成功したが、更なる展開を目指したブラジルでは苦い経験をすることになったらしい。
その失敗が現地での事業のあり方を明確にするきっかけになったようだ。

「現地の人々が経済的な基盤を手にして自立できるための手助けをする」第二次大戦前の日本の南洋諸国での支援活動を思い出す。
搾取したり与えるだけでなく、現地で「ビジネスとして成立する仕組みを作ること」が本来の支援だ。
氏の言う「事業から株主に配当を還元するのでなく、収益は常に再投資されるべき」という考え方は妙に説得力がある。

資本主義経済を採用し始めた共産国が混迷を極めている一方で、自由主義国も株主中心の経済から新たなステージを求められている。
利益だけを追求している企業はいつか足下を掬われる、そんな時代が来ている。


さてしばらくご無沙汰していた「KPM」こと「キウイとパパイア、マンゴース」の廣瀬さんからメールが届いた。
アフリカへの遠征を果たし音楽を通じた文化交流の手応えをしっかりつかんで帰られたようだ。

音楽に目覚めるのは「音楽が好きになる」ことから始まって、音楽をやるようになる。
音楽をやっていて社交辞令の拍手をもらっているうちはただやっているだけであり、自己満足かもしれない。
そのうちに聴衆が無意識に踊り出す瞬間を迎える。
これが音楽を通じたコミュニケーションだと思う。

ましてや言葉の通じない国でのパフォーマンスは本物でなければ通用しない。
そして「リズムを共有」できるってことは、人間が国境を越えて理解し合える素晴らしい体験だ。

その廣瀬さん、メールはアフリカ・ツアーでのDVD制作支援を要請する文面だった。
支援金額に応じた特典が用意されているようで、例えば5万円支援すれば完成を記念する打ち上げに参加できるといったユニークな企画が盛り込まれている。

私からの支援は、このブログでご紹介すること位しかできないが、アフリカの子供たちの笑顔を見て改めて音楽の可能性、重要性と言うものを感じる。

リズムは国境を越えて人の和をつくる、国境を越える「志」を持たなければと思う。

プロジェクトの概要
http://trunkmarket.jp/project/s/project_id/8

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YouTube: 経営者ライブ108 アフリカのビジネス経験に学ぶ


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YouTube: 【キウイとパパイヤ、マンゴース】 南部アフリカ&南欧ツアーDVD PR (The digest of Southern Africa Tour)


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YouTube: チャルメラそばや by キウイとパパイヤ、マンゴーズ


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YouTube: 【告知】チャーリー・ウィリアムス2ndアルバム発売記念ライブ