Trapped in me.

韓国漫画「Cheese in the trap」の解釈ブログです。
*ネタバレ含みます&二次使用と転載禁止*

意外な組み合わせ(1)

2015-10-22 01:00:00 | 雪3年4部(遠藤の~それぞれの意見)
A大学のキャンパス内を、河村静香はトボトボと歩いていた。

その足取りは重い。



しかし彼女は急に立ち止まると、いきなり地団駄を踏み始めた。

その場に居合わせた人間はビックリである。

「クソッ!あたしってば何やってんのよ!

富と栄華もナシにただ毎日大学通って‥!」




フラストレーション溜まりまくりな静香。

肩で息をする。

ゼエゼエ‥



しかし彼女は男子学生が傍を通ると、

急に素面になって髪をかき上げた。



男子学生は「ヒッ」と息を飲んで通り過ぎる。

静香の脳裏に、昨日の赤山雪の姿が浮かんだ。

「私と仲良くなりたいんなら勉強しますよ」



ピキッ



静香は空を見上げながら、鼻持ちならない二人の女を思い描いて声を上げる。

「はぁ?!勉強?!一緒に勉強?!

それに展示会?!あいつらあたしを弄びやがって!」




ゼエゼエ‥

↓今までに関わったことのないタイプのため免疫無し




静香は胃痛まで覚えながら、イライラを持て余していた。

自分らしくない今の状況。彼女はぶつくさと独りごちる。

「あーマジ考えれば考える程ムカツクわー

あんな奴らさっさとシメちゃえばいいのに、どうしてあたしがこんなにまで‥」




あ、そうか‥淳のことがあったか‥



静香は我慢するメリットを思い出し、ポリポリと頭を掻いた。

舌打ちをしながら、手元の問題集を持ち直す。







問題集の間から覗いたのは、小西恵から寄越された展示会のチケットだった。

世界中の名画を見ることが出来るという、企画展の‥。



不意に、心が動く。

静香はそんな自分が認められずに、ただ頭を掻いた。






するとポケットの中の携帯電話が震え、取り出してみると佐藤広隆から着信中だった。

静香は「あーめんどくさ」と言いながら電話に出ようとしたのだが、

その時後ろから誰かに声を掛けられた。

「あの!すんません!」「何だバカヤロー!」



振り向きざまにバカヤロー‥。

不機嫌な彼女に、呼び止めた健太は白目を向いておののいた。



「あ いつかのデクノボウ



静香は健太を見て、

以前佐藤広隆に向かって威圧的にPCを借りようとした男だということを思い出した。



金は持って無さそうだわ、顔もイケてないわ‥。

静香は溜息を吐きながら、そのまま健太に背を向ける。

「何なの?クレームなら遠慮して。あたし今日気分が良くないの」

「違う違う、ちょっと聞きたいことがあって!あのさぁ!」



健太はなんとか静香を止めようと彼女の腕に手を掛けた。

すると静香はブンブン腕を振ってその手を振り払う。

「何!何なのよ!どこ触ってんだよ!

「いや、だから‥」



健太はたじろぎながら姿勢を正し、ようやく静香に向かって本題を切り出した。

「おたく、佐藤と横山、本当はどっちと付き合ってんの?」



「は?横‥誰?」



河村静香と柳瀬健太。

この意外な組み合わせが、怪訝そうな顔で互いを見つめる‥。







お掛けになった電話は‥



通話先に”河村静香”と表示された携帯を、佐藤広隆は手に持ちながら溜息を吐く。

彼女は電話に出てはくれなかった。

「ふぅ‥」



佐藤はベンチに一人座りながら、どこか重苦しい気持ちを持て余していた。

静香から折り返しの電話も掛かってこない。

「‥‥‥‥」



佐藤は先程の教室での出来事と自分の行動を思い返していた。


「後輩にたかって点数稼いだり過去問欲しがったり、そういうことは!

もう止めて下さい!!」




あの時自分は、柳瀬健太を見据えてハッキリとそう言った。

そのことを、佐藤は静香に伝えたかったのだ。

俺今日‥あの男に対して、それなりに格好良く食って掛かったんだけど‥

あの俺は、弱虫じゃなかったよ




以前、静香から言われた言葉が脳裏を掠めた。

情けない



彼女は自分の痛い所を真っ直ぐに突いて来る。

あの時は言い返せなかったが、今ならそれは違うと言えそうなのに‥。



暫し佐藤はぐっと唇を噛んでいたが、次第に俯き、溜息を吐いた。

「ま‥どうせ興味なんて無いか‥」



佐藤は幾分残念そうにそう呟いて、図書館へと向かう為、腰を浮かせた。

その時だった。

「おい。

お前、うちのねーちゃんとどういう関係?」








男が、突然頭上から現れた。

佐藤は腰を抜かして、ただ叫びながらその場から逃げる。

「うわああああ!」

「おい!どういう関係かって!」



佐藤広隆と河村亮。

この意外な組み合わせが、初めて対面したのはこんなシチュエーション‥。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

<意外な組み合わせ(1)>でした。

皆さんお気づきかと思いますが、最後の亮さんは‥

「お前、うちのねーちゃんとどういう関係?」



一部二十四話で、初めて雪と顔を合わせた時と同じ感じでセリフを言ってますね。

「お前、青田淳とどういう関係?」



懐かしい‥M字の頃の亮さん‥。今じゃすっかりイケメンに‥

このストレートさが、The 亮さんという感じですね。


さて次回は<意外な組み合わせ(2)>ですが、短い記事なので明日更新にします~。


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4 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
あら初コメント (むくげ)
2015-10-24 10:13:36
この回何気にステキですよね
変容がキーワードですかね

静香も今までバカにしていた勉強とか真面目に牽かれてる自分に戸惑ってますが
学問こそ最高の贅沢ですよ
キミの好きな

そして佐藤先輩
ぐっときました
まあ彼は案外上級公務員とかになったりして後程お女には困らなそうな人生歩みそうですが

静香をトロフィーワイフに出来るかもです
むくげさん (Yukkanen)
2015-10-24 21:26:13
コメ0撲滅運動ご参加ありがとうございます!
学問こそ最高の贅沢、なんとステキな言葉でしょう!
一度むくげさんと静香の対談の場を設けてみたいです(^^)

静香の代わりに (りんご)
2015-10-31 21:47:34
広隆、やるじゃないの!
弱虫なんかじゃなかったわよ!!
(もっといけーっ)
静香になりかわった (Yukkanen)
2015-11-06 09:55:33
りんごさん‥笑

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