暘州通信

日本の山車

●546 フェロシルトの大部分はは回収されない。

2006年02月18日 | 行政・司法問題
■仮定の話だが。
いま、誰に聞いたってフェロシルトは産業廃棄物だろう。もし仮に、これを製造して埋め戻したり廃棄すれば、不法廃棄として間違いなく罰を受けるだろう。
■しかし、いまフェロシルトを買いたい人が現れて、認定取り消し前に製造されたリサイクル在庫品について、試料検査の上、売り手と買い手の間で商談が成立し、買い手がフェロシルトを搬入して、大規模な埋め立てが開始されたとしよう。
■事実が明らかになれば、市民の間から猛反対が起きるだろう。
■報道は喜んで取材に奔走するだろう。社会の関心度たかく画になるからね。
■では、過去に行政が認定してリザイクル品として埋められたフェロシルトだったらどうなるか? ■監督行政庁、司直が動くだろうか? おそらく静観するのだろう。■杞憂であることを念じつつ、疑惑が頭から去らない。
■フェロシルトは、そのすべてが、危険有害物質なのだろうか? ■既成のイメージばかりが増幅されていったのではないか? ■石原産業と三重県の癒着疑惑と、小手先の欺瞞が、市民の信頼を失わせることになった。
■たしかにフェロシルトは、リサイクル品の認定取り消しにはなった。認定取り消しは製造開始時にさかのぼってなされただろうか?
■三重県に問い合わせたがまったく回答がない。こういう態度がいけないのだね。
■製造時から認定取り消し前日までに製造と流通したものは、いまでもリサイクル品として存在し、三重県は取り消していないと推定する。
■もし、これを行えば、三重県の過失は、さかのぼって平成15年9月10日以後の三重県の行政責任は逃れようがなくなり、三重県は膨大な税金をつかって回収しなくてはならなくなる。合同捜査は原因究明をそこまで遡らなければならなくなる。
■もしそのようなことになれば、北川前知事をはじめ現野呂知事、三重県議会それに三重県関係職員、三重県警関係者は世論にこたえきれないきびしい対応を迫られる。来年の統一地方選挙も迫っているしね。
■そこで、関係者が三人(三重・岐阜・愛知)集まってだした文殊の知恵は、フェロシルトは認定取り消し以後に製造されたものを「有害副産品として扱うことにしよう」。と、まあ、談合したのだろう。
■はやくいえば、平成15年9月8日以前のフェロシルトは、産業廃棄物ではなく、商品として流通していたリサイクル品である。
■認定時にはまったく有害物質は認められなかった。
■このリサイクル品は原料に含まれる無機物に差異があって、そのことが生産過程で化学変化等をおこし不本意な六価クロム、弗素、硼素の検出になったが、検体を採集した地区によって濃淡や、成分組成にバラつきあるのはそのためである。検体採取にはフェロシルト以外の廃棄物もあった。
■放射能も問題になったが、こちらは、自然界に普通に存在する以上のものは認められなかった。
■行政と司法は前2項にまずはホッとし、フェロシルトの回収は、有害物質の検出された箇所に限定して搬出して無害処理することでホボ見通しをつけた。これで100万トンの回収は必要なく、責任の範囲もせまくなり、膨大な諸経費も一気に縮小される見通しとなった。
■繰り返すが、認定取り消し以前のフェロシルト流通の罰則は適用されない。これは法的措置によってなされているのではないのだ。
■石原産業は企業倫理と責任で、問題地区の「自主回収をすすめている」が、女性のお化粧品をはじめ、自動車の塗料、コピーのトナーなど生活に身近なところでつかわれている商品の原料を生産する、一流優良企業である。
■ただ、社会問題となってひろがった段階で、過失を隠すためデータの捏造や、不透明な官民談合疑惑を生じ、イメージを損なった。もと工場長だったという現社長が、副工場長に責任があるといって、自己保全まわったのは、マイナスだった。
■三重県は終始狼狽して、責任の転嫁にあけくれ、適切な手を打たなかった。
■三重県議会はまったく機能麻痺の状態。進んで解決にあたる議員がでなかった。
■埋められた過去のフェロシルトに対する法的拘束力がないから、警察はまず動かない。世論に配慮し、これまで取り締まりしなかった事例で現場検証や、産廃業者の摘発をしているが、フェロシルトとは無関係。
■市民グループが岐阜県知事に撤去要望書を提出し、2月17日と日限を示して文書回答を求めたようである。この回答があったかどうか知らないが、今日は18日。前記のとおり、おそらく回答は望めないのではないだろうか。
■まったく関係のない他の検査機関に検証を依頼して、埋められたフェロシルトの分析を行ってみるべきだろう。認容値以下だったら、回収は必要ないね。
■疑心暗鬼が問題を大きくしすぎているように見える。これも問題だ。

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