備忘録として

タイトルのまま

It Happened One Night

2007-05-03 22:18:02 | 映画

”或る夜の出来事 It Happened One Night"は、クラーク・ゲーブル、クローデット・コルベール主演、フランク・キャプラ監督によるアカデミー作品賞、監督賞、主演男優賞、主演女優賞、脚色賞を取った1934年の名作である。好きな映画を10上げろと言われれば間違いなく入ってくる作品だ。筋立てがいいのは当然だが、場面場面に散りばめられた挿話と演出が素晴らしい。ジェリコの壁とトランペット、ヒッチハイク、肌着なしのワイシャツ、服の脱ぎ方、コーヒーとドーナッツ、バスの席取りの一悶着、名前が嫌いに対する”Good night Mrs.Warne”という切り替えし、バスでチョコレートを買う場面、シェイプリーとの遣り取りなど、数え上げればきりがない。ジョン・ウェイン主演、ジョン・フォード監督の”駅馬車”やオードリー・ヘップバーンとグレゴリー・ペック主演、ウィリアム・ワイラー監督の”ローマの休日”同様、何度見たことだろう。
DVDにはフランク・キャプラの息子が語る映画制作時の裏話と映画のラジオ版が入っている。クローデット・コルベールは映画制作中も不機嫌で最低最悪の映画だと思いアカデミー賞が貰えるとは思いもよらなかったので、受賞の知らせを聞いて休暇先から急遽授賞式に駆け付けたそうだ。機嫌が悪かったわりには映画の中のコルベールは”cute”で”comical”で”proud”で”noble”だ。残念ながらコルベールの他の作品を観たことがないし、評判になった作品にはでていないようだ。ゲーブルの演技は地のままだったそうで、その後ゲーブルは大スターになっていくが、私が観たのは”風と共に去りぬ”と”モガンボ”だけで印象は薄い。

************ IMDbよりポスターとスナップと以下を追記 2 Dec 2014 ************

「It Happened One Night、邦題:或る夜の出来事」1934、監督:フランク・キャプラ、出演:クラーク・ゲーブル、クローデット・コルベール、聖書でモーゼの後継者であるヨシュアがユダヤの民を率いてジェリコの町を攻め落とそうとするが城壁が堅固でなかなか落ちなかった。神の啓示により聖櫃をかついで城壁の周りを7周したあと笛(トランペット)を吹くと壁が崩れ落ちた。映画ではこの故事がおしゃれに使われている。上のスナップショットの吊るした毛布がジェリコの壁で、映画の最後クラーク・ゲーブルが笛を吹くのである。ジェリコの城壁を回るときに担いだ聖櫃が、「レイダース 失われたアーク」に出てくるあのアークである。★★★★★


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