備忘録として

タイトルのまま

Adam's Peak

2008-03-09 12:19:39 | 
スリランカにアダムズピーク(Adam's Peak)という標高2234mの山がある。シンハリ人はSamanalakandaと呼び、タミール語ではSivanolipatha Malaiという。頂上に1.8m大の聖なる足跡(sacred footprint)があるのだが、これを仏教徒は釈迦の足跡、ヒンズー教ではシバ神、イスラム教ではアダムのものとし、特に仏教徒とヒンズー教徒の巡礼者が絶えない。ポルトガルのキリスト教徒たちは、この足跡はスリランカに初めてキリスト教を伝えたとの言い伝えがある聖トマス(キリストの十二使徒のひとりでインドで布教活動をしたといわれる)のものだと言っている。
注:アダムは、旧約聖書のアダムとイブのアダムだが、イスラム教でも神によって創られた最初の人間であるとされる。

マルコ・ポーロは、中国の泉州(ザイトン)を出発し1295年にベニスに帰り着く途中セイロン島に立ち寄ったとき巡礼者に聞いたAdam's Peakの話を書きのこしている。イブン・バトゥータは1344年に登山し聖なる足跡を訪れ、足跡という”岩石の窪み”を実見している。マルコ・ポーロとイブン・バトゥータ両人がともに訪れた場所は西から以下のとおりである。
イスタンブール、ダマスカス、ホルムズ、マラバール海岸(インド西南海岸)、セイロン島、スマトラ、ベトナム、ザイトン(泉州)、大都
そのうち鄭和が15世紀初頭にザイトンを出港し訪れたのは、ホルムズ、マラバール海岸(インド西南海岸)、セイロン島、スマトラ、ベトナム(チャンパ)である。


私が仕事でスリランカへ行ったのは、1995年頃だったと思う。爆弾テロがあったすぐ後だったので、空港からタクシーでコロンボ市内のホテルへ着くまでの1時間に2度ほど検問があった。私はホリデイ・インに泊まったが、ヒルトンホテルの一方の窓がすべて割れていてベニヤ板が張られていたのが印象的だった。仕事はすぐ終わりコロンボで有名なコロニー風の”Galle Face Hotel”の広い広いホールへ行って空港までの時間をつぶした。”Galle Face Hotel”は1864年開業で、1886年開業のシンガポール”Raffles Hotel”より古い。


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