JOY OF LIFE ~ in MIAMI ~

SAN DIEGO → 西三河 → MIAMI・・・流れ流れて・・・?

ブロバス日記/『28 Weeks Later』&『The Kids Are All Right』

2011-06-15 10:48:24 | TVや映画のはなし
6月に入ってから、どうにも調子のあがらない日々が続いております。

旅行明けからしばらく夜中に変な咳がでて寝不足が続いてたせいか、
なんだか妙にイライラするしさ~。

ちょっと首をかしげるほどしょーもない理由で、6年ぶりくらいに夫とケンカ?な
状態になったのも、今思えばこのイライラのせいなんだろうか。

ま、原因がしょーもないだけに、小一時間ほどですんなり和解したけど。


他にもたとえば
キムチが古かったせいでえらく酸っぱくてまずいキムチ鍋をこさえてしまうわ
よりによって赤出汁の味噌汁を白いカーペットにこぼしてしまうわ

一体ぜんたい、どうしたっていうんだ、自分??

スランプか??


そして、そんな時にかぎって爽快感ゼロのホラー映画が家に届いたりするのである。

予約リストに入れてたのは自分なので、誰を責めることもできない。

まったくもうっ。


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『28 Weeks Later』(2007年)


実は、夫も眉をひそめるほど「軽いホラー映画好き(ただし洋画限定)」な私。

特に恥ずかしながらゾンビ・エイリアン・バンパイア系に食指が動く特異体質なため、
けっこうな頻度でB級C級ムービーにぶち当たるリスクも負っている。

それにつきあわされる夫にとっては、まったくもってやっかいなことだろうが、
運命だと思ってどうかあきらめてほしい。

ちなみにこのイギリス映画は、2002年に公開された『28 Days Later』の続編であり、
私はこの前作がかなり気にいっていたのだ。

いや、ハッキリ言って「名作」だったんですよ、あれは。

ゾンビ映画の常識を覆す「ものすごい全力疾走で追いかけてくるゾンビたち」の
迫力もさることながら、全編に漂う物悲しいムードもよかったし、主役をはった
キリアン・マーフィーの演技も素晴らしかった。
彼の悲しげな青い瞳がなかったら、この映画の魅力は半減したことであろう。

しかも、この前作の監督って今を時めくダニー・ボイルだったのよ!

90年代に『トレイン・スポッティング』でその才能を爆発させ、
2008年には『スラムドッグ$ミリオネア』でとうとうアカデミー賞に輝いた
スンバラしい監督、ダニー・ボイル。

そりゃー名作でも不思議はないよ。


で、翻って続編の『28 Weeks Later』ですが・・・。

駄作。

ただただグロイだけで、心を動かされる要素は一切なし。

ロバート・カーライル(『フル・モンティ』で一世を風靡)は信じられないくらい
もったいない使われ方だったし、
ジェレミー・レナーもなんか『ハート・ロッカー』(一応アカデミー作品賞受賞)の
予行演習みたいな役でつまらなかったし、

ボイルが監督から製作にまわっただけで、ここまでショボくなるかなあ。

もうガッカリです。




『The Kids Are All Right』(2010年)


なんというか・・・“イタい”人々の“イタい”エピソードが満載の映画。

「うーん、これはどうなんだろう・・・・」とあっけにとられているうちに終わって
しまったカンジだ。

ただ、全編ほとんどスッピンでゲイの中年カップルを演じたA・ベニングと
J・ムーアの迫力に、ベテラン女優の勇気と覚悟を見た気がする。

すごかった。

とにかく不思議な映画でした。

そういえばラスベガスも

2011-06-09 09:23:32 | 旅のはなし
すっかりザイオンでの強烈体験ばかりに紙面(?)を割いてしまったが、
そういえば今回の旅行、最後1泊はベガスで都会の夜を満喫したんだった。

なにしろAngels Landingがあまりにもすさまじかったので、その後の記憶に
若干障害が出ているように思えるのは気のせいか(怖)。


前回のブログで思いっきりすっ飛ばしてしまったが、
実はあの地獄のトレッキングの翌日も午前中はザイオンで過ごしたのよ。

ただし、ほぼノーアクティビティー。

何故なら2人とも膝がガックガクで使い物にならず、たった5段くらいの階段も
手すりなしでは下りられないほどのポンコツ状態だったからである。

恐るべし、Angels Landing・・・。

そんなわけで、パーク内で唯一マイカー通行が許されているMt.Carmel Highwayを
のんびり走りながら、ザイオンの東側の景観を楽しんでみた。

ガイドブックなどにもあるとおり、同じパーク内でもかなり違った雰囲気の景色が
見られるので、決して飽きることはない。


こいつがザイオン東部を代表する景色のひとつ、Checker Board Mesa。
その名のとおり、山肌に碁盤の目のような模様が走っていて、とても面白い。

こういうのは同じザイオンでも西部のほうではまったく見られなかった。

自然って不思議だよなあ。。。


とまあ、存分にザイオンを堪能した私たちは、思い残すことなくベガスへ向かった。


ベガスへの道中、大好きな『In-N-Out』を発見したので、すかさずランチに寄る。

ここのハンバーガーはやっぱり美味いっ!

どうしてマイアミにないんだろう・・・残念すぎる。


さて、ベガスに到着し、ホコリまみれのカジュアルすぎる服装によりBellagioのロビーで
浮きまくった私たちだが、ここで大変嬉しいハプニングが。

何があったのかは不明だが、予約してあった部屋が突然ジュニアスイートにアップグレード
されたのだ。
もちろん追加料金なしで。

ラッキー!!

浮かれた私たちは、恐ろしく広いゴージャスなスイートルームをきゃっきゃっと跳ね回り、
とりあえず全部のソファとイス(いっぱいある)に座ってみたり
重厚すぎるカーテンの自動開閉ボタンを無駄に何度も押してみたり、
3つもあるバスルームで(しかも内2つにはTVがついている)アメニティを吟味したり、
ひととおり平民らしくはしゃいでみた。

その後、夫がカジノで〇〇ドルもすってる間に、風呂で優雅に大河ドラマを見る私。
(テレビジャパンが入ってたんで)

でも、Bellagioの風呂につかりながら見る秀吉(岸谷)やら茶々(りえ)やらって・・・
かなりシュールな経験だったかも。


その夜は、久しぶりにBellagioのバッフェで腹いっぱい食べたり、
念願だったシルク・ド・ソレイユの『O』を観たり、
そしてもちろんカジノで小金をすったり、
予定どおり都会の夜をたっぷり満喫したといえよう。

いやー、楽しかったな、しかし。


あ、ちなみに。


今回の旅行で、初日と最終日の2回も足を運んでしまったジャパニーズレストラン、
『YOKOHAMA KAIGENRO』。

個人的には、初日に食べたこの五目うま煮そばが野菜たっぷりで美味しかった!
他のメニューは、まあフツウかな。

ベガスの有名店『戸越』が閉店してしまった(多分)今となっては、ここもまた日本人には
貴重なお店かもしれません。






命がけのアクティビティ@ザイオン(3)

2011-06-03 21:21:56 | 旅のはなし
Angels Landing。

なにやら乙女チックな名前がついているが、だまされてはいけない。

この頂を目指すトレイルは、ハイキングガイドによると「難易度:Strenuous」。
辞書で調べてみたら「かなりの努力を要する」という意味だそうだ。

かなりの努力・・・。

本来なら、一番元気な朝のうちにトライするべきであったろう。
それが本日3本目のトレイル、しかも最高に暑い時間帯の出発である。
・・・・大丈夫か?

「まあダメそうだったら引き返せばいいさ」

「そうだよね、ダメだと思ったらそこでやめよう」


歩き始めてしばらくは、緩やかな上り坂がだらだらと続く。
まだ体力もあるので快調に歩けるのだが、いかんせん日差しが暑くてたまらない。
時々木陰で小休止したりしつつ、ひたすら上を目指す。


こんなサボテンの花を撮影する余裕もまだあった。

30分も登った頃からだろうか。

登り坂の傾斜がどんどんキツくなってきて、完全に息があがってきた。
心臓もバクバクいっている。

数分ごとに「ちょっと休憩・・・」と木陰にヘタりこみ、水分補給をしないと
いられない状態である。
炎天下の中、テニスを1時間やり続けたくらいの疲労感。
水だけではヤバそうな気がしたので、休憩の際は持ってきていたプリングスを
2~3枚ずつ食べて塩分補給も心がけた。

今思えば、あのプリングルス補給がなかったら、最後まで頑張れなかったかも
しれない。

特に、Scout's Lookoutと呼ばれる中継地点(舗装された道はここまで)の直前
にある<心臓破りのつづら折り地獄>には参った。

ものすごく急な上り坂がジグザグジグザグと永遠に続くのだ。

正直、10回くらい「もうダメです」と座り込みそうになったが、夫の励ましと
プリングルスのおかげで何とか前に進み続け、それでも「いや今度こそダメ」と
思った瞬間にScout's Lookoutに到着。

やった・・・着いた~・・・。

思わずへたり込む私。

そこは涼しい風が吹き抜け、眼下には蛇行するVirgin Riverを望む絶景が広がる。


が、勘違いしてはいけない。

ここはまだ中継地点なのだ。

更に上を目指す人々が向かう先を見て「あたしゃ無理かも・・・」と思った私だが、
「せっかくだから行ってみよう」という夫の言葉に、覚悟を決めて立ち上がった。



そう、ここまでのトレイルはほんのお遊び。

ここから頂上までは、鎖を頼りに岩場をよじ登り、足をすべらせたら即お陀仏の
地獄の1時間となる。

確かに鎖はある。

しかし、恐ろしいことに、この鎖場は双方向通行なのだ。

つまり、私たちが下から登っていくと同時に、上からもどんどん人が下りてくる。

両側は崖で命綱は鎖のみ、という状況の中、どうしてもどちらかが道を譲らなくては
ならない。

一度など、上から来る人を通そうと、鎖を離して崖っぷちに待機してた私の足元に
下りてきたオッサンが足をすべらせてキックをかませてきやがった。

その時ほど他人に対して「殺す気かっっ!?」と本気で思った瞬間はあるまい。

夫もそうとう恐ろしい思いをしたようで、彼が撮影していたビデオカメラの映像を
今見ると、
「えー・・・ここは落ちたら絶対死にます」とか
「ほんとうに怖いです」とか
「なんなんでしょうこれは」とか
ヤバそうなコメントばかりが彼のか細い声で録音されており、夫の味わった恐怖が
ひしひしと伝わってくる。


確実に死と隣り合わせの鎖道。 高所恐怖症の方なら失神間違いなしでしょう。

そんな恐ろしい1時間を経て、ようやく頂上に辿り着いた時の嬉しさといったら・・・。

他に人がいなければ
「やってやったぞコンチクショー!かかってこいやーーっ!おりゃーーっ!」
くらいは叫んでいただろう。
そのくらいの喜び(?)と安堵感で胸がいっぱいであった。

問題は、この頂上にいること自体がものすごい怖いということだ。

目も眩むような高さにあるやたら狭い空間から望む360°のパノラマビュー。
しかも絶えず吹きすさぶ強風。

どう考えても長時間リラックスして余韻にひたれるものではない。

2時間もかけて登ってきたというのに勿体ないことだが、私たちもものの数分で
この頂上を後にした。


こんな写真を撮るのがせいいっぱい。 あー、今思い出してもゾッとする。。。

登っている時には
「こりゃー、もしかしたら下りのほうが怖いかも・・・」
と思っていた私たちだが、慣れというのはすごいもので、何故かさほど恐怖を
感じずに、かなりのスピードで鎖場を下ってこれた。

よくわからないが、恐怖を感じる神経がマヒしてしまったのかもしれない。

おかげであっというまに中継地点まで下山。
その後はただひたすら疲労でガクガクする膝をかばいながら<つづら折り地獄>を
耐え忍び、やっとこさっとこ下界に辿り着いた。


Angels Landingを下から見上げると「まあよくもてっぺんまで登ったもんだねしかし」
とつくづく思う。

下山後、夫と顔を見合わせ「お互い無事に生還できてよかったね・・・」としみじみ
生きていることの素晴らしさを感じた次第だ。


というわけで。

Zion National Parkは、本当に素晴らしかったですよ。
そして、確かにトレッキングをしてこそ真の醍醐味を味わえる国立公園だったと思う。
機会があれば、今度は紅葉の素晴らしい季節にもう一度訪れたい。

Angels Landingはさすがにもう登ることはないでしょうけどね。

ええ、絶対に。

命がけのアクティビティ@ザイオン(2)

2011-06-02 23:10:28 | 旅のはなし
というわけで、Zion National Parkにて私たちが歩いたトレイルについて語りたい。


まず初日。


<Emerald Pool Trails>

園内で唯一の宿泊施設である「Zion Lodge」でバスを降りると、ロッジをはさんで
道の反対側にトレイルヘッドがある。

キャニオンの奥にある小さな池を目指す簡単なトレイルで、Lower・Middle・Upperと
下から順に3つの池があるので、どこまで行くかは時間と体力次第。

最初は「とりあえずLowerまで行ってみようか」と言ってスタートした私たちだが、
そこまでが意外に近かったので、調子に乗ってUpper Poolまで行ってしまった。

この旅で初めて夫の口から「まあせっかくだから・・・」というセリフが出たのは、
Middle Poolに到達したあたりか。

このフレーズ、その後何度も聞くことになります。


Lower Poolそのものは大したことないが、池を囲むようにそびえる岩壁から流れ落ちる滝と
その滝の裏をくぐるように続く、びしょぬれ覚悟のトレイルが大変楽しい。


Upper Poolに到着するもそこは頂上ではなく、更に高い渓谷が池の周りにそびえていた。
真上を見上げるとこの景色!

名前からも容易に想像がつくが、Upper Poolまではずっと登りが続くので結構疲れた。
結局、往復で1時間半以上かかったし。

初日なのに頑張りすぎ!


さて、2日目です。


<Riverside Walk>

シーニックドライブの終着点からスタートするRiverside Walkは、ザイオンキャニオンを
南北に貫くVirgin Riverに沿って30分ほど続く、ごくごく簡単なトレイル。

ミュールディアやリスたちが愛らしい姿を見せてくれる大変ほのぼのとした散歩道である。

が、
私たちの本来の目的は、実はこのトレイルの先にある<The Narrows>と呼ばれる川登りの
アクティビティであった。

浅い川の中を上流に向かってジャブジャブ歩いてゆくと、川幅が狭くなってくるにつれて、
左右に垂直にそびえる岩壁がどんどん迫り、ついには巨大な渓谷の間で押しつぶされそうな
感覚が味わえるという<The Narrows>。

言ってみれば、Zion観光のハイライト中のハイライトである。

私らもこのアクティビティを楽しみに、はりきって短パンを着用し、川歩き用のサンダルも
準備してきた。

だのに・・・

「川の水量が多すぎて危険なため、Narrowsは6月中旬までクローズします。あしからず。」

だそうな(涙)

残念っ!!

試しにトレイルの終点から川の様子を覗きこんでみたが、確かに「こりゃ危ねーな・・」と
思わずつぶやくほどの光景であった。

ダメなものは仕方がない、と気持ちを切り替えて散歩道を引き返す。

ちなみに、このトレイルを歩いている時、世にも珍しい<川を泳いで渡る鹿たち>を見た。
Narrowsは残念だったけど、いいもの見たな。


この川の中をジャブジャブ歩いてみたかったぜ!


<Weeping Rock Trail>

Narrowsがアカン、ということになり
「それじゃあ代わりに“かなり厳しい”という噂のAngels Landingに挑戦してみようかね」
という決定が私たちの間でなされた。

往復で4時間を要し、危険度もMAXという「地獄のトレイル」らしい。

それならさっさとそこへ向かえばよかったのだが、途中にあるWeeping Rock Trailとやらにも
「せっかくだから」ついでに行ってみよう、と夫が主張したため、無駄に体力を削るはめに。

往復でも30分足らずの簡単なトレイルだが、ゆる~いスロープがダラダラ~っと続き、
そこはかとなく疲れる。

“嘆きの岩”という名前の由来は、渓谷の上に降った雨水がこの岩の表面に滲み出てきて、
まるで嘆き悲しんでいるように常に水がしたたり落ちているため、だそうな。


滝のような派手さはないが、まあ面白いっちゃあ面白い、かもしれない。

それよりも圧巻なのが、この岩を背にして眺めるこの景色!

他に人がいなければ、確実に「ヤッホーー!」とか叫んでいたことでしょう。


さあ、次に目指すはいよいよ<Angels Landing>だ。

持参していたシリアルバーやバナナで簡単なランチをとってから、意気揚々とトレイルヘッドに
向かう私たちであった。

ようこそ、命がけのトレイルへ。。。


(まだつづく)

命がけのアクティビティ@ザイオン(1)

2011-06-01 10:03:40 | 旅のはなし
さてさて。

5月末といえばMemorial Dayの連休、連休といえば小旅行!

ということで、今回の4連休は「ザイオン国立公園&ラスベガス」です。

<大自然を満喫&最後にちょっとだけ都会>という、私がもっとも好きな旅のパターン、
しかも、ずーっと気になっていたZion NPである。

サンディエゴ時代にヨセミテもイエローストーンもグランドキャニオンも制覇したうえ、
ちょっとニッチなセコイア&キングスキャニオンやサワロにも手を出したことのある私たち。

もちろん、マイアミにおいてはEverglades NPを「うちの裏庭ですけどそれが何か?」
くらいに思っている。

そんな“かなりNPフリーク”の私らをもってして、意外にも未だ未体験ゾーンだったのが
何を隠そう「ユタ州」なのだ。

数多くの国立公園に恵まれたユタ州だが、中でもザイオン国立公園は、規模こそさほど
大きくはないが、知名度・人気度ともにトップクラス。
しかも、なにが素晴らしいってあなた、あのラスベガスから車で3時間で行けてしまうのだ。

マジで??

まったくもって、これまで行ったことないのが不思議なくらいだ。


連休初日、午前中にベガスに到着した私たちは、カジノの誘惑にも屈せず
レンタカーをぶっ飛ばして一路「Zion National Park」を目指します。

ベガスからZionへは、ネバダ州を出発して途中ほんのちょっとアリゾナ州をかすって
ユタ州に入るので、短い距離ながらも3つの州をまたぐことになる。

なんかちょっと嬉しい。

ベガスを出てから1時間半、平坦で何の面白味もない一本道をダラダラ走る。
予想どおり夫が眠気をこらえきれなくなったようなので、アリゾナ州に入ってすぐくらいに
私が運転を変わった。

その直後である。

平坦な一本道だったのが、なんだかいきなり風景が一変して、山岳地帯を縫うように走る
デスロードに変わったのは。

両側にそそり立つ山々は、明らかにキャニオン風の佇まいで迫力満点。

ゆっくりその景色を楽しみたくも、カーブに次ぐカーブ&アップダウンの連続で、
前方から目を離せず気を抜けない運転が続く。

助手席の眠り姫が恨めしい・・・。

まあいいさ。

Zionに着けば、さらに素晴らしい景色を思う存分楽しめるもんねっ。


緊張の山岳地帯を抜けてしばらく走ると、Zion National Parkのゲートシティである
Springdaleに到着。

これがまた、こんな辺鄙なド田舎(失礼)とは思えないほど洗練されてオシャレな町
だったのでビックリ仰天!

キレイに舗装された道(しかもアスファルトが落ち着いたアズキ色よ)の両側に、
感じのいいカフェやギャラリー、小洒落たギフトショップなどが立ち並んでおり、
とってもいい雰囲気。

しかも、店やロッジの外観がアースカラーに統一されているので、
町全体が背後に見えるZionの景観に見事にマッチしているのである。

これにはちょっと感動。

日本の観光地にもぜひともマネしてもらいたいもんだ。


私たちが初日に泊まった「Cable Mountain Lodge」も例にもれず。
“パークエントランスにもっとも近いロッジ”という謳い文句のとおり、ロケーション抜群で
ありながら、景色の邪魔にならないよう配慮された素敵なロッジだった。

ちなみに、夫は部屋のトイレに「リモコン式の」ウォシュレット機能がついていることに
えらく感動してました。


夕方早くに宿に到着してひと息ついた私たちは、暗くなるまでの数時間を無駄にするまじと、
早速Zionの散策に出発。


宿から歩いて1分くらいのところにエントランスがあるので、超ラクチ~ン!

ここZionは、観光客の多いハイシーズンにかぎり、公園内の中央を南北に走るシーニック
ドライブが<マイカー乗り入れ禁止>になるという。

そのかわりにゲストを運ぶのが、環境に配慮したプロパンガス使用のシャトルバス。
かなりたくさん走っているので、停留所で長く待たされたり満員で乗れなかったりという
ことがなく、とっても便利なシステムなのだ。


とりあえず乗ってみたシャトルバスからは、息を飲むような素晴らしい眺めが次から次へと!
中央にそびえるのが、Zionのシンボル的な大岩壁「The Watchman」です。
かっこえ~~~!!


こうしてバスに乗っているだけでも十分に景色を堪能できるわけだが、そんなことで
満足してはいられない。
私が集めた情報によると「Zion観光の真の醍醐味はトレッキング」らしいのだ。

なるほど。

それならば、せっかくだからたくさん歩こうじゃありませんか。

初日はわりかし軽く考えていた私たちだが、実はこの翌日、“せっかくだから精神”を
発揮しすぎたばかりに「命がけのトレッキング」までをも経験することになるのである。


(つづく)