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36協定を締結するにあたり,延長できる労働時間に限度はありますか?

2016-02-15 | 日記

時間外労働及び休日の労働をさせるために36協定を締結したいのですが,延長できる労働時間の限度はあるのですか?もしこれに違反した場合にはどうなりますか?


 労使協定で定めた延長可能な労働時間または以下の厚生労働省が定めている延長時間の限度を超えた場合には,労基法違反となり,6箇月以下の懲役又は30万円以下の罰金となります。

 また,この罰則には両罰規定が定められています。つまり,法律違反をした者(例えば,支配人や法人の代表者など)だけではなく,個人企業の場合は個人事業主,法人の場合はその法人そのものも処罰の対象となる可能性があります。

 なお,違法な時間外労働であっても,その時間の割増賃金を支払う必要があります。

 平成27年4月に厚生労働省が、東京労働局と大阪労働局に「過重労働撲滅特別対策班(通称,かとく)」を設置しました。

 これにより,過重労働による健康被害の防止を目的として、違法な長時間労働を行う事業所に対して監督指導が行われていくことが予想されます。

 延長時間の限度について

① 一般の労働者の場合

期間     限度時間

1週間    15時間

2週間    27時間

4週間    43時間

1か月    45時間

2か月    81時間

3か月   120時間

1年間   360時間

 

② 対象期間が3か月を超える1年単位の変形労働時間制の対象者の場合

期間     限度時間

1週間    14時間

2週間    25時間

4週間    40時間

1か月    42時間

2か月    75時間

3か月   110時間

1年間   320時間


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