カクレマショウ

やっぴBLOG

ナスカの地上絵が意味すること。

2006-04-21 | ■世界史
報道によれば、山形大学の研究グループが、ペルーのナスカ大地で新たな地上絵を発見したそうです。全長約65m、「角を持つ生物」のようにも見えますが、その種類は明らかではないということです。今回の調査では、そのほか直線や三角形などを含めると、約100個の地上絵が見つかったのだとか。

ナスカの地上絵が初めて発見されたのは1939年。米国のインカ調査隊がたまたまナスカ台地上空を飛行していて見つけました。これまで知られている地上絵は、広大なナスカ台地の北部に集中しており、今回発見されたのは、観光客用の飛行機もほとんど飛ばない南部にあるのだそうです。

ナスカの地上絵については、描かれた目的がいまだにわかっていません。はるか上空からでなければ全体の姿をとらえることができないほど巨大な絵を、誰がどんな目的で描いたのか。天の星座を写し取ったものという説、信仰の対象であった動物を描いたものという説、そして、宇宙船の着陸地点として地球外からやってきた生命体が描いたものというトンデモ説も含め、様々な説が取り沙汰されてきています。

地上絵として描かれているものは、サル、ジャガー、ハチドリ、トカゲ、シャチ、クモといった動物が多いことからも、宇宙人が描いたとするのはあまりにも無理があります。何かの意味を込めて、ナスカ人が描いたものであることには間違いないところでしょう。

その昔、「すばらしい世界旅行」という番組でナスカの地上絵を実際に描いてみる実験をしていました。まず地面に1mほどの大きさの「原画」(番組では確か渦巻模様でした)を描く。そして、棒とロープを使ってそれを拡大していくのです。ナスカ台地の表面を覆っている乾いた黒土を取り除くと白い岩肌が見えてきます。拡大した絵の輪郭に沿って丹念に土を取り除いていくと、白い線で描かれる巨大な地上絵ができあがるというわけです。

それにしても、ナスカの人々は、自分が苦労して描いた絵の全体像を決して見ることはできなかったのです。たとえば芸術家が自分の生み出した作品を見ることができないなんて考えられないことだと思うのですが、ナスカ人は、それでも描いた。そこにはやはり、目に見えないものに対する祈りとか願いが込められているのではないかと考えざるを得ません。

もしかしたら、逆に、自分たちは「見てはいけなかった」のかもしれません。天にいる「神」のみがその全容を見ることができる。地上絵は、それを描くこと自体が神に対する大いなる捧げ物だったのかもしれません。

現在、東京の国立科学博物館で開催されている「ナスカ展」では、セスナ機に乗って地上絵を上空から眺めるバーチャル体験もできるということです。機会があればぜひ見に行きたいと思っています。

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3 コメント

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Unknown (まち)
2007-06-29 19:42:06
動物の絵が多いから・・・
宇宙人に「こんな動物いないか?」と
伝えるためではないか?
そうぼくは思う
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へ~ (あいり♪)
2007-06-29 19:47:08

まだ
なぞが とくないの
なんでだろう


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Unknown (Unknown)
2010-04-30 23:32:19
見られるのは神様だけですか…ロマンですねー(´ω`)
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