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‘74年のサドメルオーケストラは、新年早々から忙しかった。毎週月曜日のヴィレッジバンガードへの出演に加えて、2月には新しいアルバム”Potpourri”の録音を行った。この録音を終えてすぐに、オーケストラはサンフランシスコの”Basin Street West”に出演し、その足で日本公演に向かう。
メンバーは初来日時の創設時のメンバーとはからりと替わり、残ってるたのは、両リーダーに、アルトのジェリーダジオン、バリトンのペッパーアダムス、トローンボーンのジミーネッパーとクリフヒーサー、ピアノのローランドハナだけで、他は若手中心で編成されていた。
その中に、歌手のディーディーブリッジウォーターが加わっていた。サドメルのオーケストラはジョーウィリアム、ルースブラウンなど歌手とのジョイントのアルバムは作っていたが、常に歌手を帯同はしていなかった。このブリッジウォーターは、その時のメンバーでトランペットを吹いていたセシルブリッジウォーターと結婚していたので一緒に行動していたのであろう。まだ大学の途中で結婚したばかりの、プロとしては駆け出しの歌手だった。日本のステージでも何曲か歌ったと思うが、あまり記憶には残っていない。
このサドメルの1974年の来日時には、滞在中に何枚かのアルバムが作られた。
まずは、オーケストラ自体のライブアルバム。
“Live in Tokyo”
ローランドハナとジョージムラツのDuoアルバム
“1×1”
先日紹介した、ジョンファディスとビリーハーパーのアルバム
“Jon & Billy”
そして、この新人歌手ディーディーブリッジウォーターのこのアルバム”Afro Blue”も。
メンバーは、夫君のセシルブリッジウォーターに弟のロンに、リズムはジョンファディスのアルバム同様、ハナのピアノにジョージムラツのベースに加えドラムには日野元彦が加わっている。
このアルバムが企画されたのがどのタイミングであったかは定かではないが、いずれにしての来日中の限られた時間の中での制作。普通であれば顔見世セッション、ボーカルであればスタンダード曲中心にお茶を濁す程度が関の山だがこのアルバムは違う。
彼女はこの時、まだ24歳。それほど経験も無かったと思われるが、彼女のやりたい曲がきちんと選ばれ、それに夫君のセシルがアレンジを施し、最終的にはアルバム曲順までを彼女自身の手できちんと考えられている。
出だしのアフリカンリズムの出だしから少し違った雰囲気だ。ホレスシルバーの曲と詩にも共感していたそうだ。ブルースメドレーは圧巻、得意のスキャットも。バカラックの名曲もこのスローなテンポで歌いきるのは並みの歌手ではない。
その後の彼女はアメリカではしばらく陽の目をみることなく、実力を認められたのはフランスで。アメリカで本格的に活動するのは90年代になってからだ。今で押しも押させぬ第一人者だが、その実力の片鱗はこのデビューアルバムでも感じることができる。その初アルバムが日本で作られたことを彼女は感謝しているそうだが、当時の日本にはレコード会社にもそれを聴くファンにもそれができる土壌があったということであろう。
クレジットをみる限りにおいては、3月13日はサドメルオーケストラの都市センターホールでの最終公演。そして、その日に他の3枚のアルバムの録音も行われているが、すべてに参加しているローランドハナは一体どんはスケジュールだったのだろうか?
1. Afro Blue Brown 8:27
2. Love Vibrations Silver 5:55
3. Everyday I Have the Blues/Stormy Monday Blues Chatman 8:09
4. Little B's Poem Hutcherson 3:08
5. Raindrops Keep Falling on MyHead Bacharach, David 4:38
6. Love from the Sun Clay 5:34
7. People Make the World Go Around Clay, Clay 4:48
Dee Dee Bridgewater (vol)
Cecil Bridgewater (tp,Kalimba)
Ron Bridgewater (ts,Percussion)
Roland Hanna (p,ep)
George Mraz (b)
Motohiko Hino (ds,Percussion)
Supervised by Bridgewater Jazz Family
Takao Ishizuka Producer
Recirding engineer : Y.kannari & M.Ohkawa
Recorded at Aoi Studios, Tokyo on 10,12,13,14 March, 1974
メンバーは初来日時の創設時のメンバーとはからりと替わり、残ってるたのは、両リーダーに、アルトのジェリーダジオン、バリトンのペッパーアダムス、トローンボーンのジミーネッパーとクリフヒーサー、ピアノのローランドハナだけで、他は若手中心で編成されていた。
その中に、歌手のディーディーブリッジウォーターが加わっていた。サドメルのオーケストラはジョーウィリアム、ルースブラウンなど歌手とのジョイントのアルバムは作っていたが、常に歌手を帯同はしていなかった。このブリッジウォーターは、その時のメンバーでトランペットを吹いていたセシルブリッジウォーターと結婚していたので一緒に行動していたのであろう。まだ大学の途中で結婚したばかりの、プロとしては駆け出しの歌手だった。日本のステージでも何曲か歌ったと思うが、あまり記憶には残っていない。
このサドメルの1974年の来日時には、滞在中に何枚かのアルバムが作られた。
まずは、オーケストラ自体のライブアルバム。
“Live in Tokyo”
ローランドハナとジョージムラツのDuoアルバム
“1×1”
先日紹介した、ジョンファディスとビリーハーパーのアルバム
“Jon & Billy”
そして、この新人歌手ディーディーブリッジウォーターのこのアルバム”Afro Blue”も。
メンバーは、夫君のセシルブリッジウォーターに弟のロンに、リズムはジョンファディスのアルバム同様、ハナのピアノにジョージムラツのベースに加えドラムには日野元彦が加わっている。
このアルバムが企画されたのがどのタイミングであったかは定かではないが、いずれにしての来日中の限られた時間の中での制作。普通であれば顔見世セッション、ボーカルであればスタンダード曲中心にお茶を濁す程度が関の山だがこのアルバムは違う。
彼女はこの時、まだ24歳。それほど経験も無かったと思われるが、彼女のやりたい曲がきちんと選ばれ、それに夫君のセシルがアレンジを施し、最終的にはアルバム曲順までを彼女自身の手できちんと考えられている。
出だしのアフリカンリズムの出だしから少し違った雰囲気だ。ホレスシルバーの曲と詩にも共感していたそうだ。ブルースメドレーは圧巻、得意のスキャットも。バカラックの名曲もこのスローなテンポで歌いきるのは並みの歌手ではない。
その後の彼女はアメリカではしばらく陽の目をみることなく、実力を認められたのはフランスで。アメリカで本格的に活動するのは90年代になってからだ。今で押しも押させぬ第一人者だが、その実力の片鱗はこのデビューアルバムでも感じることができる。その初アルバムが日本で作られたことを彼女は感謝しているそうだが、当時の日本にはレコード会社にもそれを聴くファンにもそれができる土壌があったということであろう。
クレジットをみる限りにおいては、3月13日はサドメルオーケストラの都市センターホールでの最終公演。そして、その日に他の3枚のアルバムの録音も行われているが、すべてに参加しているローランドハナは一体どんはスケジュールだったのだろうか?
1. Afro Blue Brown 8:27
2. Love Vibrations Silver 5:55
3. Everyday I Have the Blues/Stormy Monday Blues Chatman 8:09
4. Little B's Poem Hutcherson 3:08
5. Raindrops Keep Falling on MyHead Bacharach, David 4:38
6. Love from the Sun Clay 5:34
7. People Make the World Go Around Clay, Clay 4:48
Dee Dee Bridgewater (vol)
Cecil Bridgewater (tp,Kalimba)
Ron Bridgewater (ts,Percussion)
Roland Hanna (p,ep)
George Mraz (b)
Motohiko Hino (ds,Percussion)
Supervised by Bridgewater Jazz Family
Takao Ishizuka Producer
Recirding engineer : Y.kannari & M.Ohkawa
Recorded at Aoi Studios, Tokyo on 10,12,13,14 March, 1974
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ジョージ・ムラーツ,ローランド・ハナ,セシル・ブリッジウォーター,ロン・ブリッジウォーター,日野元彦 | |
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