A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

暑さが大分しのぎやすくなってきたが・・・・・・

2007-09-15 | MY FAVORITE ALBUM
Butterfly with Hiccups / Gerry Mulligan

まだまだ残暑が厳しい今日この頃。クールなサウンドのEarly Autumnが似合うにはまだ早い。こんな時にはWarm & Softが丁度いい。
Richie Kamucaのテーナーも、そんな雰囲気だったが、このGerry Mulliganのプレーもぴったりだ。

しゃっくりをする蝶々。
洒落た曲名だし、その名のとおりの軽快に空を舞うような演奏で始まる。
ボサノバが流行った頃、普通の4ビートやラテンと違って色々なリズミックな演奏が世に出てきた。このリズムに乗って、クールなサウンドがちょっとウォーミングアップされて躍動感を増したという雰囲気。編成も3管で厚みのあるサウンドである。

ジャズを聴き始めて比較的早く買ったアルバム。何故か、ディキシーからモダンジャズを聴くようになって最初に好きになったプレーヤーがGERRY MULLIGANだった。きっかけを思い出そうと思ったのだが、果たして何であったかか・・・・・。最初に買ったアルバムは思い出したが、それを買ったきっかけは・・・?多分ラジオか何かで聞いたのだろう。

このアルバムはライムライトレーベル。
Mercuyの別レーベルだが、この頃のメジャーレーベルは有名プレーヤーと契約を進め、アルバム作りもだんだん豪華になっていた。本来マイナーレーベルであまり飾りっ気の無いストレートな演奏がJAZZのアルバムの本流であった。それが、メジャーレーベルが少し商売っ気を出し始めると、少し場違いと思われるアルバム作りが始まってきた。

ひとつか、豪華なジャケット。豪華な感じはなくとも、何となく味のあるジャケットだったジャズアルバムが、突然ダブルジャケットの豪華版に変身していった。インパルスのコーティイングのかかったダブルジャケットが象徴的だ。
ご他聞に漏れず、ライムライトの最大の特徴が豪華なジャケット。ダブルジャケットは当たり前で、豪華な装丁が売り物であった。
クインシージョーンズがマーキュリーにいたのもこの時期だった。しかし、こんな企画が長続きするはずがなかった。ジャズはジャケットをよくしたからと言って買う人が別に増えることもなかったのだろう。
結局売るためには、中身もポピュラー化路線を選択しなければならないという本末転倒な流れに。

このアルバムは、まだレーベルが立ち上がってから4枚目。まだ初期の気合が入っていた時期。
中身の、マリガン自身もブルックマイヤーとのコンビで、カルテットや大編成のコンサートジャズジャズバンドで活躍し続けていた時。
少し時代の流れも取り入れたリラックスした演奏。スタンダードに加えてオリジナルも少し洒落っ気を加えたなかなかいい演奏だ。
HOTでもなくCOOLでもない。やはりこんなWARMな演奏が自分の好みの原点だったのかもしれない。
少し季節の変わり目を感じながら、久々に懐かしいアルバムを聴いた。

A-1 Butterfly With Hiccups        (Gerry Mulligan) 3:16
A-2 You'd Be So Nice To Come Home To  (Cole Porter) 5:03
A-3 Theme For Jobim          (J. Hicks) 3:43
A-4 Old Devil Moon           (Harburg - DeSylva - Brown) 4:35
B-1 The Ant Hill            (Gerry Mulligan) 7:24
B-2 Blues For Lynda          (Gerry Mulligan) 3:39
B-3 Line For Lyons           (Gerry Mulligan) 4:25
B-4 Crazy Day             (Gerry Mulligan) 4:15

Personnel

B-1, B-4:
Art Farmer (tp, flh)
Bob Brookmeyer (v-tb)
Gerry Mulligan (bs)
Jim Hall (g)
Bill Crow (b)
Dave Bailey (ds).

Recorded in New York City on September 3, 1963.

A-4:
same personnel as above.
Recorded at Nola Penthouse Studios, New York City on October 3, 1963.

A-1:
same personnel as above, except Gerry Mulligan (bs, p).
Recorded at Nola Penthouse Studios, New York City on October 11, 1963.

A-2, B-3:
Gerry Mulligan (bs)
Bob Brookmeyer (v-tb)
Bill Crow (b)
Dave Bailey (ds).

Recorded in New York City, June 25, 1964.

A-3, B-2:
same personnel as above, except Gerry Mulligan (p).

Produced by Hal Mooney.
Arranged by Gerry Mulligan.


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