yabanjin-soulのTシャツ魂

ロック魂を手描きで表現するyabanjin-soulのたわごと・ひとりごと

『ソラニン』新装版を読んで。

2020年02月26日 | たわごと、ひとりごと

大学生の息子から薦められて、

というか、彼が「これ読んでみてよ」と無理やり貸してくれたので読んでみた。

彼は昔から、映画でも漫画でも音楽でも何か面白いものを見つけるとボクに見せてくれる習性があるんだよね。

それが2017年に発表された「ソラニン」新装版。

元々の「ソラニン」というマンガは2005年にヤングサンデーに連載されてどうやら大ヒットしたらしい。

映画にもなってその主題歌も大流行りしたらしいが、

その頃は全くそういうものとは無縁の生活をしていたから全く知らなかった(笑)

んで、

この「ソラニン」新装版。

いや、マジで面白かったな~。

途中、何度かウルウルっと来た。

結構大ヒットした昔の作品だからネタバレしてもいいと思うと思うのでちょっとだけ。

まずは主人公の種田くん。

バンドマンに憧れてるんだけど、自分の才能を信じきれなくてどうにもその第一歩が踏み出せずにもやもやしている社会人2年生。

んで、

彼の恋人で同棲中の芽衣子さん。

種田くんの才能を何とかしたくて、でもそれは彼のためなのか自分を日常から連れ出してほしいためなのか、

それも自分の中で判然としないままもやもやしている社会人2年生。

つまり彼らは同級生ってわけなんだね。

んで、

芽衣子さんが種田くんにはっぱかけてなんとかその第一歩を踏み出すかに見えたけど、

その第一歩の内訳は、そのトライは一度だけでダメならやめるという消極的なもの、

まさに「ラストの一歩」なのだった・・・。

*  *  *

とまあ、この辺でやめときましょう。

何も知らないオッサンが解説してもね、

マニアもたくさんいそうだからまさに「釈迦に説法」になりそうなんでね。

とにかく、

私もその昔、バンドマンを目指してたのもあって、

物凄く感動しました。

いやホントマジで。

*  *  *

でも、ね。

作者の浅野いにお氏による「あとがき」を読んで、

釈然としないものを感じてしまったのよ。

どよ~んとしたもやもやが頭を覆って、

なんだかやけに落ち込んだ状態になってしまった。

なんせ、この作者は「連載当初から種田のことが好きじゃなかった」らしいんだよ。

なんてこと言うんだろう?と思ったよ。

彼の「もがき」「葛藤」があるからこそ感動するのにね。

自分と同じような「モノづくり」をしている人間だからこそ、

もっと自分が生み出したキャラクターに対して敬意を払って欲しいとも思ったね。

 

*  *  *

なぜ作者がこのキャラを嫌いかというと、

「プライドが高くて気取り屋だから」らしい。

でもさ、そういう種田くんだからこそ、

もがきにもがいて、それでも流れに乗れず、しまいには赤信号で突っ込んでしまったんだろうと。

そういう話の展開にも説得力が出てすんなりと受け入れられるわけなんだよね。

この赤信号で突っ込んだ理由は「これで生きてたらきっとうまくいく」という願掛けや占いみたいなものだったらしいんだけど、

若さだけはあるがこれという結果が残せてないような自信のない人間はそういうのにすがりたくなるもんじゃん。

実際、作者の浅野いにお氏も昔はよくそういった「願掛けをやった」らしいわけなんだし、

そんなに嫌いにならないでほしいな~と思う。

それこそ「悲しすぎる」よ。

*  *  *

そういうことをここ1日2日考えてようやく結論が出た。

「プライドが高くて気取り屋なのはきっと浅野いにお氏自身であって作者はそういう自分がキライなんだろうな」と。

なんせ、あとがきの中で

「頑張ったら頑張っただけの7割掛けくらいの結果が出る」

なんて詰まんないことを言ってるくらいだから相当気取り屋だと見た。

このセリフって詰まるところ、

「結局、成功してない奴は頑張ってない奴なんだよ」といういわゆる成功者の上から目線の言葉と同じなんだよね。

んで、そう考える自分自身が大嫌いなんじゃないのかな。

そういう自分を消し去りたいから作中で種田くんを殺してしまったのかもしれない。

まあ、

これ以上言ったら浅野いにお氏のファンに殺されるかもしれないのでここらへんでやめときます。

一応、大ヒットしたらしいアジアンカンフージェネレーションの「ソラニン」を貼り付けましたんでどうぞ。

ASIAN KUNG-FU GENERATION 『ソラニン』

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「国民見殺し」を決めた日本政府

2020年02月25日 | 国際・政治

「症状の軽い人は自宅待機を」政府発表

なんだ?これ。

これってつまり政府の姿勢は、

「コロナに罹患した人は死ぬか回復するかすべて自己責任でヨロシク」ということだよ。

つまり国民を助ける気なんて毛頭ないってこと。

こんな政府に対して黙ったままでいるなんてホントどうかしてる。

棄権する皆さん、投票に行こうよ。

少しでもより良い社会にすることが今の大人の義務でしょ?

子どもにより良い社会を残していこうよ。

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映画「ヘイトフル・エイト」

2020年02月24日 | 映画

ヘイトフル・エイト 本予告

今週末、子どもが筑波から帰ってきて「この映画が面白かったからお薦めだよ」というのでレンタルして一緒に観た。

彼は今、大学1年生で提出課題をこなすのに忙しくしてる合間を縫っていろいろと映画を見たりしてるらしい。

まずは配給会社のレビューをどうぞ


本年度アカデミー賞3部門ノミネート!
タランティーノ最高傑作は【密室】ミステリー!
クセもの8人、全員ウソつき。生き残るのは誰だ!

*  *  *

うん、まずはこの売り文句がくせ者でさ。

この売り文句のせいで見る気がしなかったんだよね。

メチャクチャつまんなそうなんだもん。

タランティーノの作品すべて網羅したいと思ってる人なら「新しいジャンルに挑戦した作品を観てみたい」と思うかもしれないけど、

「密室殺人ミステリー」だの「全員悪者」なんていう今や使い古されてるようなジャンルはさ、

結局観客を騙しにかかるようなトリックを使うだけになってしまってるし、

「全員悪者」で山小屋で誰が生き残るのか?なんていうのも「レザボアドッグス」でもう手をつけちゃってるじゃんとも思ったし、

まあ、とにかく、

タランティーノの映画は余裕で3時間を超える映画だから、

つまらないとホントにぐったり来ちゃうんだよね。

そういうのを「キルビル」で食らってからは相当用心するようになってしまった(笑)

 

*  *  *

んで、この映画。

最初に正直な感想を言うと、

「ホントにめっちゃ面白かった!もしかしたらタランティーノ作品の中で一番好きかも」というもの。

ハッキリ言って、この映画は「密室ミステリー」でも「全員悪者、誰が生き残るか」でもなかった。

タイトルに「ヘイトフル」がついてるけど、

これは「偏見」や「差別」を意味していて、

そういうクソみたいな「偏見や差別」に対して「こんなクソみたいなことはもういい加減やめて新しく一歩踏み出そうよ」というタランティーノのメッセージが込められた映画だった。

少なくともそう感じた。

だからエンディングで思わず涙がこぼれそうになったよ。(実際には踏みとどまったけど(笑)

久々に「タランティーノはやっぱり才能があるわ~」と思わせられた映画だったね。

 

*  *  *

 

グロいシーンや血しぶきが飛び散るシーンなんかは、まあいつものタランティーノ作品のお約束でもあるし、

そうじゃなきゃ彼も映画を撮らないだろうからあれはあれでアリだと思うし、

汚い言葉のオンパレードもこれはこれでありだと思った。

なんでそう思うのかも今回の映画でよくわかったんだけど、

出てくるキャラがホントにそれぞれ欠点だらけでどうしようもない連中なんだけど、

なんか心の底からは憎めないキャラなんだよね。

どちらかというと魅力的に感じてしまう。

なんかどこかにいるような気がするバカもの達という感じなんだよね。

だから長い映画でも結構すんなりと飽きずに見てられる。

今回も3時間なんてあっという間だったな。

*  *  *

密室ミステリーを期待しちゃうとたぶん「なにこれ?」となると思うし、

「全員悪者」を期待すると「んなことないじゃん」と思うと思う。

こういう中身とちょっとずれてる売り文句はやめた方がいいと思うんだけどね。

映画の中のセリフに印象的なものがあった。

「犯罪者に対して『正義』をふるっていいのは法で裁くことだけ。私的な復讐は本当の正義じゃない。それは偏見に満ちた単なる復習に過ぎない。吊るすか撃ち殺すかして殺すのは変わりがないが、『正義の行使』と言えるのは「法に則って裁くことだけ」なんだ」

つまり、誰かの偏見による裁きじゃなく「法律に則った客観的な裁き」こそが正義なんだという「法治国家」がいいと言ってるんだよね。

そういうところにも共感を覚えたね。

危うい社会情勢も見据えてそういうメッセージが込められた映画なんだけど、

そこがタランティーノの凄いところなんだけど全く説教臭くない(笑)。

タランティーノの映画はそういうところが魅力だったりするからね。

タランティーノがちょっとでも気になる人は是非とも一度は見てほしい映画。

彼自身も「自分の映画の中で最高傑作だ」と言ってるしね。

是非、お勧めします。

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ダイヤモンド・プリンセスはCOVID-19製造機。なぜ船に入って一日で追い出されたのか。

2020年02月19日 | 国際・政治

ダイヤモンド・プリンセスはCOVID-19製造機。なぜ船に入って一日で追い出されたのか。

是非皆さん、この動画を一度見てみてください。
14分ほどの動画です。
疫病対策の専門家岩田氏によるダイヤモンドプリンセス号の感染対策の報告なんだけど、
船内での対策は全くもって杜撰らしい。
国はどういうつもりなんでしょうかね?
情報統制をすれば漏れないとでも思ってるんだろうな。
安倍内閣は本当に許しがたい。

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#133 Painting a landscape in oil | Time Lapse

2020年02月17日 | アートイラスト

#133 Painting a landscape in oil | Time Lapse

別に写真のような絵を描きたいと思ってるわけじゃないんだけど

こういう絵の完成までの行程を見ると、

やはりその技術力には感心せざるを得ないね。

まるで延々と続く曲芸的なリフティングを見てる感じと言うか、

芸術的なバスケのシュートを見た感じと言うか、

圧倒的な演奏力を見たときの感覚と言うか、

純粋に感心する。

どんな分野でもそうだけど、

ある一定以上の技術はやはり魅力的だよね。

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